アラスカ州ってどこにある? 歴史や文化の特徴・観光スポットやグルメも紹介【HugKum世界紀行】

「アラスカ州」のような、日本以外の国や地域について調べることは、地理の勉強にも役立ちます。子育てが一段落したあかつきには、訪れてみたいと思っているママ・パパも多いでしょう。アラスカ州の特徴や人気観光スポットを紹介します。

アラスカ州とは?

アラスカ州はカナダの北西側にあり、海を挟んだ隣にはロシアが位置する地域ですが、実はどちらの国にも属していません。現在アラスカ州を治めている国と、主要都市を紹介します。

 

アメリカ最北の地

 

アラスカ州は、アメリカ合衆国の州の一つです。カナダを挟んで最北端にあり、50ある州のうち最大の面積を誇ります。広大な地域の90%以上は氷河や森林におおわれ、原生のままの自然が残ることでも知られています。

アラスカ州はもともとロシア領で、18~19世紀にかけて毛皮貿易で栄えた地域でした。しかし、クリミア戦争の敗北などの理由でロシアが財政難に陥ったため、アラスカを手放すことになります。

ロシアはアメリカにアラスカの売却を持ちかけ、1867年に交渉が成立しました。その後、アラスカでは金や石油などの天然資源が次々に発見され、アメリカにとっても重要な地域として位置づけられます。1959年には正式に「アラスカ州」となり、現在に至ります。

州都は「ジュノー」

アラスカの州都は、人口約3万人の小さな都市「ジュノー」です。19世紀の建築物が建ち並ぶジュノーは、アラスカでも特に美しい街といわれています。

ジュノーへの交通手段は鉄道や船、飛行機しかなく車でのアクセスはできません。しかし、夏にはクルーズ船で多くの観光客が訪れ、氷河見物やホエールウォッチングを楽しんでいます。

なお、アラスカで最大の都市は「アンカレッジ」です。気候がアラスカのなかでは比較的温暖で、観光スポットもたくさんあるため、アラスカの玄関口として賑わっています。

アラスカ州の特徴をチェック

アラスカ州に住む人は、どのような暮らしをしているのでしょうか。気候や産業などの特徴を見ていきましょう。

冬が長く、夏は短く暑い

アラスカは冬が長く、夏が短い地域ですが、夏には気温が30度を超えることも

北海道のはるか北に位置するアラスカ州には、1年を通して寒いイメージがあります。冬はもちろんのこと、夏でも涼しいと思っている人も多いでしょう。

確かにアラスカは冬が長く、夏が短い地域です。しかし、夏には気温が30度を超えることもあり、油断は禁物です。夏に旅行するなら、暑さ対策や日焼け止めを忘れないようにしましょう。

また、アラスカは面積が広いために、地域によって気候も変わります。海沿いのアンカレッジは比較的温暖ですが、内陸部の都市では気温が下がりやすく、冬は氷点下40度を下回る日も珍しくありません。

主な産業は天然資源

アラスカ州の経済を主に支えているのは、石油や天然ガスなどの地下資源です。アラスカ州は2020年時点で、石油の産出量アメリカ内6位を誇っています。

ただし近年は、石油産出量が減少傾向にあります。アラスカ州にはたくさんの地下資源が眠っていますが、未探査地域のなかには国立公園や保護区に指定されている地域もあり、新たな探査が禁止されているのです。

その他の産業としては、水産業・林業・観光業などが知られています。

アラスカを観光で楽しむなら

アラスカ州を訪れる機会があったら、日本では見られない珍しい動物や雄大な自然を存分に楽しみましょう。アラスカ観光のポイントを紹介します。

動物たちの観察

リス

アラスカ州では、極北の地でたくましく生きる野生動物を間近に観察できます。迫力満点のグリズリーや崖の上に暮らすドールシープ、野生のトナカイであるカリブーなどの大型動物は必見です。ヤマネコやビーバー、リスといった小動物も生息しており、時折かわいらしい姿を見せてくれます。

カリブー

なかには人の近くに姿を現す動物もいて、運がよければ移動中に観察できるかもしれません。確実に動物を見たいという人は、動物園や保護センター、観察ツアーなどを利用するとよいでしょう。

広大な自然をさまざまな方法で観察

広大な自然を観察するのも、アラスカ旅行の楽しみの一つです。特に、オーロラと氷河の観察はアラスカ観光の目玉といってもよいでしょう。

アラスカで見られたオーロラ

アラスカ州中央部の都市「フェアバンクス」はオーロラの聖地とも呼ばれ、オーロラを見るついでに、犬ぞりやデナリ山の遊覧飛行などさまざまなアクティビティを楽しめます。なお、フェアバンクスの郊外には温泉リゾートがあるため、オーロラ見物の際に立ち寄れば旅の疲れを癒せるでしょう。

アラスカの氷河

氷河を間近に観察したい人は、アンカレッジやカナダのバンクーバーから出発するクルーズ船がおすすめです。ホエールウォッチングなどがセットになったツアーもあり、限られた時間を有効に使えます。

歴史や文化を感じることも

その土地特有の歴史や文化に触れると、旅は一層思い出深いものになります。

アンカレッジ郊外にある「アラスカ・ネイティブ・ヘリテージ・センター」は、先住民の暮らしがよく分かる展示や体験イベントを楽しめるスポットです。屋外には本物の住居が6軒再現され、各部族のガイドを受けながら中を見学できます。

アンカレッジ博物館では、アラスカがロシア領だった時代や、アメリカが買収した後の歴史を学べます。

シーフードやトナカイ肉などのグルメ

サーモン料理も人気

アラスカ州の名物グルメといえば、シーフードやトナカイ肉を使った料理です。海に囲まれたアラスカ州では、魚介類が豊富に採れます。特にサーモンが人気で、グリルやバーガーなどさまざまな料理に使われています。

トナカイの肉

肉料理を食べたいのなら、トナカイ肉のステーキやシチューに挑戦してみましょう。脂が少なめでクセもないため、獣肉が苦手な人でもおいしく食べられます。

トナカイソーセージを使ったホットドッグも人気です。屋台で安く購入できるので、観光の合間のランチやおやつに最適です。

日本と違った魅力を堪能しよう

アラスカ州は手つかずの自然が多く残る、地球上でも貴重な地域です。気候や住んでいる動物は、日本とは大きく異なります。

極北の地で雄大な自然と野生動物、先住民の文化に触れる体験は、忘れられない思い出となるはずです。観光の際にはしっかりと準備をして、アラスカの魅力を思う存分味わいましょう。

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文・構成/HugKum編集部

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