アメリカ合衆国について知ろう|もし住むことになったら? 気になる生活習慣や暮らしのマナー

家族でアメリカ合衆国に住むことになった場合、どのような点に注意すればよいのでしょうか? 住む場所が変われば、生活習慣も当然変わります。アメリカで暮らすために押さえておきたい文化の違いやマナー、アメリカならではのメリットを解説します。

アメリカ合衆国議会議事堂(アメリカ・ワシントンD.C.)

アメリカ合衆国とはどのような国?

アメリカ合衆国は、日本人にとって身近な国の一つです。旅行や出張などでの往来も盛んで、移住する人もたくさんいます。

しかし、国土が広大でさまざまな人種の人たちが暮らしているため、日本にいると分からないことが多いのも事実です。まずはアメリカの基本的な情報について見ていきましょう。

アメリカ基本情報  人口は? 州の数は?

アメリカ合衆国の人口は、2018年5月時点で「3億2775万人」(世界第3位)です。同じ年の日本の人口は「1億2644万3000人」(10位)なので、アメリカには日本の約2.6倍の人が暮らしていることが分かります。

国土面積は「962.8万平方km」(3位)で、その広さは日本の約25倍です。東西に長いため国内でも時差があり、春から秋にかけては時計を1時間早める「サマータイム」を導入しています。

また、アメリカ合衆国は、50の州と通称「ワシントンD.C.」と呼ばれる首都「コロンビア特別区」で構成されています。

アメリカ合衆国の国旗「星条旗」に描かれている50の星は、州の数を表しているのです。

アメリカ合衆国の国旗「星条旗」

出典:アメリカ合衆国基礎データ|外務省
出典:統計局ホームページ

多民族国家アメリカの国民性

アメリカ合衆国は、さまざまな人種の人たちが共存する「多民族国家」です。日本人から見ると、同じアメリカ人でも、民族によって文化や信仰する宗教がそれぞれ異なります。

学校でも会社でも、自分とは違う価値観を持つ人が周囲に大勢いるのが、アメリカ人の日常なのです。アメリカ人はそれぞれの違いを認め、個性を重視する意識が高く、自分の意見もはっきりと主張します。

ほぼ自分と同じ民族に囲まれて過ごす日本人の国民性とは、根本的に違うと考えてよいでしょう。

知っておきたい生活習慣の特徴

アメリカでは、ホテルの部屋や家の中でも靴を履いて過ごすことや、自動車が右側通行であることは日本でもよく知られています。

しかし、アメリカには、日本とは異なる生活習慣がほかにもたくさんあります。行く前に、ぜひ知っておきたい重要ポイントを見ていきましょう。

タイムズ・スクエアの夜景(ニューヨーク市)

洗濯物は外干しできない

アメリカでは、洗濯物は外に干さないのが一般的です。なかには洗濯物の外干しが、法律で禁止されている州もあります。

「景観を損ねる」「放火や窃盗(せっとう)を防ぐ」などのしっかりとした理由があり、どんなに天気がよくても、日本のように外干しするのはできないことが多いのです。

トイレ・バスルームの使い方

日本では、使用中かどうかにかかわらず、トイレやバスルームのドアを閉める習慣があります。しかし、アメリカ人は、ドアが閉まっているときは「使用中」と考えます。

もし、ホーム・パーティーなどに招かれ、トイレを借りたあとにドアを閉めてしまうと、使用中だと思われて、次の人が使えなくなってしまいます。アメリカの家では、トイレやバスルームのドアは、開けておくことを意識しましょう。

また、レストランやショッピング・センターなどのトイレでは、防犯上の理由でドアの上下が大きく開いています。ドアに鍵(かぎ)がかかっていて、店員に暗証番号を教えてもらわなければ使えないケースもあるのです。

家族や女性を大切にしている

アメリカ人は、家族と過ごす時間をとても大切にします。

特に「サンクス・ギビングデー」の連休は、年に一度、家族や親族が集まり、賑(にぎ)やかに過ごすビッグ・イベントです。家を飾り付け、ごちそうをたくさん用意して、家族との時間を満喫します。

サンクス・ギビングの定番料理、七面鳥とパンプキンパイ

 

また、アメリカでは「レディ・ファースト」が常識です。建物へ出入りするときは、女性が中に入るまで男性がドアを開けて待っていてくれますし、電車やバスでは年齢にかかわらず席を譲ってくれます。

そのような光景は、日本ではあまり見かけないため、最初は戸惑うかもしれませんが、アメリカの男性にとっては当たり前の行動です。おどおどしたり、断ったりせず、笑顔でお礼を言いましょう。

ショッピングや食事のマナー

アメリカで暮らすときに、最も気になるのが、日々の買い物や食事のことではないでしょうか。買い物の仕方やレストランでのマナーについて解説します。

ルート66のミッド・ポイント看板。3800㎞に及ぶ大陸横断道路だった旧国道66号線。そのシカゴとロサンゼルスの中間地点にあたる(テキサス州)

クレジット・カード払いが一般的

アメリカでは買い物やサービス利用の代金は、クレジット・カードで決済するのが一般的です。なかにはクレジット・カード払いしかできない店もあるため、買い物に行くときは、必ず持参しましょう。

ただし、クレジット・カードなら、何でもよいわけではありません。特に、日本ブランド「JCB」は、使えない店が多いので、注意が必要です。「VISA」または「Master」のクレジット・カードを1枚は作っておきましょう。

サービスにはチップが必要

アメリカではレストランやホテル、タクシーを利用したら、相応のチップを支払う習慣があります。チップの相場は、サービス料金の15~20%ほどです。

チップは「Service Charge(サービス・チャージ)」や「Gratuity(グラテュイティ)」と呼ばれることもあります。伝票に「Gratuity Included」などと書いてあったら、「チップが含まれている」という意味なので、別途支払う必要はありません。

特に、アメリカでは「Gratuity」を使うことが多いので覚えておきましょう。チップは小銭ではなく、お札で払うのがマナーです。チップ用として、財布の中に1ドル札を多めに用意しておくと便利です。

ビバリーヒルズ・ロデオドライブの街並み(ロサンゼルス市)

食べ残しはテイクアウトできる

アメリカの食事は量が多く、日本人女性には食べ切れないケースもよくあります。

食べ物を残してしまうのはもったいなく、申し訳ない気持ちにもなります。子どもと一緒なら、なおさら食べ物を残すような行為は避けたいところです。

アメリカのレストランでは、余った料理をテイクアウトできます。持ち帰れば、食べ物を無駄にせずに済み、かつ新しい料理を作らなくてもよくなるので、パパ・ママとしては一石二鳥です。

テイクアウトしたいときは、店員に「May I have a To-Go Box?」と伝えます。専用の箱を用意してくれるので、遠慮なく持ち帰って、家でゆっくり味わいましょう。

注意したいジェスチャー

何気なくやっているジェスチャーも、国が変わると、全く違う意味になることがあります。特に注意したいジェスチャーを三つ見ていきましょう。

手招きのジェスチャーに気を付けよう

子どもを呼ぶときなどによく使う、「手招き」のジェスチャーは、日本とアメリカでは、やり方が異なります。日本では手のひらを下にして動かしますが、アメリカでは手のひらを上に向けます。

日本風の手招きは、アメリカ人にとっては「あっちに行け」と追い払う仕草です。うっかり他人の子どもに向かって手招きすると、トラブルに発展することもあるので十分に注意しましょう。

アメリカでの手招きは手のひらを上に向けて

ピース・サインには違った意味も

「ピース・サイン」も、日本とアメリカでは全く違う意味を持つジェスチャーです。アメリカでピース・サインをすると、同性愛者と思われる可能性があります。

また、手の甲を前に向けたピース・サインは、相手を侮辱していると受け取られます。

写真撮影のときなどに、間違ってピース・サインを出さないように、子どもにも言い聞かせておくとよいでしょう。

指さしにも注意

アメリカ人は、自分以外の人や物を指し示すときは、人さし指ではなく、手のひら全体を使います。自分を指すときは胸に親指を向けるか、片手を置くようにします。

日本でも、他人に人さし指を向けるのは「マナー違反」とされることがほとんどです。もし、人さし指を向けるくせがあるなら、今のうちに直しておきましょう。

人差し指を人に向けて人を指すのはマナー違反
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アメリカについてもっと知るための参考本

アメリカのことを知るには、その歴史を知っておくことも必要です。おすすめの参考図書をご紹介します。

池上彰のまんがでわかる現代史 「欧米」


知っているようで知らない、アメリカ・イギリス・ドイツの歴史を鋭く解説。わかりやすさで定評のある池上彰さんの著書ですが、まんがで展開されているのでさらにわかりやすい構成です。

池上彰の世界の見方 「アメリカ」


こちらも池上彰さんによる解説書。アメリカを理解するうえで必須の基礎知識と、変化し続ける超大国を6つのテーマから読み解き、アメリカを中心とする世界の今がわかりやすく解説されています。

小学館版学習まんが 「世界の歴史12 産業革命とアメリカの独立」


歴史教科書で有名な山川出版社の編集協力を得て誕生した「学習まんが世界の歴史」です。世界史教科書の著作による監修で、教科書の流れに沿ったつくりのため、受験勉強や学校での勉強にも役に立つ内容になっています。

アメリカならではの生活習慣を理解しよう

新しい環境で快適に過ごすためには、まず「その土地のルール」を理解することが重要です。日本では当たり前のことが、アメリカでは通用しないケースもたくさんあります。アメリカならではの生活習慣を覚えて、来るべき新生活に備えましょう。

構成・文/HugKum編集部

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