ませた妹に苛立つ兄、巻き込まれる末っ子…。毎日のきょうだいゲンカにうんざり! 親はいったいどうすれば⁉

どの子にも同じように愛情を注いで育ててきたはずなのに、どうしてケンカが絶えないの…? 兄弟ゲンカは多くのご家庭で悩みのタネのようです。
月刊誌『小学一年生』(小学館発行)に寄せられた読者のママ・パパのお悩みに、現役の小学校の先生がお答えします。

Q:兄弟ゲンカが絶えません。 平和的に解決するには?

1年生の兄と2つ下の妹、2歳の弟の3人兄弟です。妹はしっかり者で、お兄ちゃんのよくない行動を注意してくれたりします。ただ、それが面白くない兄は、妹に手をあげたりして、ケンカが始まります。
ひどくなってくると、私もつい「いい加減にしなさい」と大声を出してしまいます。すると、末っ子が泣き出したりして、もうめちゃくちゃです。
毎日のように繰り返される光景にうんざりします。どうしたら兄弟仲良く、穏やかに過ごしてくれるでしょうか。
(K・K さん)

A:ケンカに至るまでの流れを変えてみましょう。

「お母さんが下の子にかかりきりになっている。→しっかり者の妹が、お兄ちゃんのよくない行動に目が向いてしまってケンカになる」。まずはその流れを変えることが必要です。

そのためのキーパーソンは、妹さんです。お兄ちゃんに目を向ける余裕を与えないようにするのがよいと思います。

まずはお手伝いに誘ってみてはどうでしょう。末っ子のお世話を「お母さんと一緒にしよう」と誘うのです。例えば、「一緒に絵本を読んでもらえるかな」とお願いすれば、しっかり者のお姉ちゃんなら、喜んで弟に読んであげるのではないかと思いますよ。

一方、妹が絡んでこなくなったことでケンカをすることもなくなったお兄ちゃんは、心にゆとりが生まれるでしょう。自由にのびのびと遊べて、ストレスも発散できるようになるかもしれませんね。

それでも、なんとなく物足りなさそうにしていたら、お兄ちゃんもぜひお手伝いに誘いましょう。妹さんとは別の手伝いをさせるのがポイントです。

下のお子さんに手がかかることで、上の兄弟に手が回らないというお母さんは少なくありません。ケンカが多いなと感じたら、少し視点を変えてみること。そうすれば、きっと解決策が見つかるでしょう。

私がお答えしました

佐々木陽子先生 | 公立小学校教諭
低学年の担任経験が豊富で、現在は主幹教諭として教鞭をとる傍ら、先生が読む教育雑誌『教育技術』に執筆も行う。

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1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。

『小学一年生』2023年2月号別冊『HugKum』
イラスト/かまたいくよ
構成/天辰陽子

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