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モスコミュールとはどんなカクテル?
カクテルには本当に多くの種類があります。甘口のものや、辛口のものもあり、気分によって選ぶことができるのが、カクテルの魅力ではないでしょうか。しかし飲んでみたいカクテルがどんなものなのか、何と混ぜて作られたものなのか、詳しく知らないものありますよね。
モスコミュールは、ウォッカをジンジャーエールで割り、ライム果汁を絞ったり添えたりして飲むカクテルです。
モスコミュールの意味や由来は?
まず、モスコミュールを英語表記すると「Moscow Mule」になります。この「Moscow」は、現ロシアの首都である「モスクワ」のこと。そして「Mule」はロバという意味です。直訳すると「モスクワのロバ」です。
ではなぜ「モスクワのロバ」という表現をするのかというと、この場合の「モスクワ」は、ロシアを代表するお酒、「ウォッカ」を表します。ウォッカは、度数が非常に高いアルコールとして有名ですよね。モスコミュールは、そんなアルコール度数が高いウォッカがベースとなっているため、「飲むとロバに蹴られたような衝撃のあるお酒」といった意味合いが込められているのです。
モスコミュールが生まれた背景
モスコミュールが生まれたのは、1940年代のアメリカのハリウッド。あるバーテンダーが、大量に残ったジンジャービアを処理したくて誕生したのが、モスコミュールであるという説があります。
本来、モスコミュールはジンジャーエールではなく、ジンジャービアでウォッカを割ります。ジンジャービアとは、ショウガを煮出して砂糖を加え、発酵させたもの。発酵させているため、わずかなアルコールを含む場合もありますが、お酒ではありません。ジュースに分類されます。日本では、ジンジャービアが手に入りにくいため、ジンジャーエールが使われるのがほとんどのようです。
モスコミュールはどんな味?
モスコミュールは、ジンジャーエールとライム果汁が入っていることから、すっきりとした味わいが特徴。ウォッカをベースにしているため、飲み応えがありながらも、爽やかさがあり、カクテル初心者の方でも楽しみやすいでしょう。
また、クセの少ないウォッカがベースであるため、様々な料理にも合わせやすいカクテルです。
モスコミュールの味やアルコール度数は?
モスコミュールのアルコール度数は、10~15度くらいだといわれています。ベースであるウォッカの平均アルコール度数は約40度。かなりアルコール度数が高いお酒ですが、ジンジャーエールやライムを加えることで、アルコール度数は抑えられています。
しかし、モスコミュールは、決してアルコール度数が低いお酒ではありません。飲みやすいからといって、グイグイ飲み過ぎると危険。飲む量には注意したほうが良いでしょう。
モスコミュールのカクテル言葉とは?
花には花言葉、宝石には石言葉があるように、カクテルにもカクテル言葉があるのをご存じですか?
モスコミュールのカクテル言葉は、「仲直りしましょう」「ケンカをしたら、その日のうちに仲直りをする」です。
家族や友人、恋人などとケンカしてしまったとき、「モスコミュールのカクテル言葉、知ってる?」などと話をふってみると、仲直りのきっかけになるかも!?
モスコミュールのレシピ
モスコミュールは材料さえあれば簡単に作れるので、自宅で友人や家族などをもてなす際のカクテルにいかがですか? モスコミュールのレシピを見ていきましょう。
用意するもの
・ウォッカ
・ジンジャーエール(あればジンジャービア)
・ライム
・グラス(あれば銅製のマグカップ)
・マドラー
・氷
作り方
1、グラスに氷を入れて、マドラーで混ぜてグラスを冷やしておきましょう。
2、氷が溶けてでた水は捨てます。
3、グラスに氷を入れ、ウォッカを注ぎます(グラスの1/4くらいを目安に)。
4、3にライムを絞り入れます。
5、グラスいっぱいにジンジャーエールを注いだら、マドラーで軽く混ぜます。
6、グラスの淵にライムのスライスを飾れば、モスコミュールのできあがりです!
ウォッカとジンジャーエールの割合はお好みで変えてください。
ノンアルコールのモスコミュールの作り方
アルコールが苦手な方や、アルコールが飲めない、という方も大丈夫! モスコミュール風のノンアルコールカクテルで楽しむことができます。
作り方
氷を入れたグラスにジンジャーエール、ライム果汁を入れ、グラスの淵に切ったライムを飾れば、ノンアルコールモスコミュールの完成です。
ウォッカベースのカクテルは、ほかにどんなものがある?
モスコミュールは、ウォッカベースのカクテルの代表格ですが、ウォッカを使ったカクテルは、ほかにどんなものがあるのかチェックしていきましょう。
ソルティードッグ
ソルティードッグは、ウォッカをグレープフルーツジュースで割ったもの。アルコール度数は10%前後のものが多いでしょう。グラスの淵に塩をつけて飲まれるカクテルです。
スクリュードライバー
スクリュードライバーは、ウォッカをオレンジジュースで割った甘口のカクテル。イランの油田で働く作業員が、ねじ回し(スクリュードライバー)でウォッカとオレンジジュースを混ぜて飲んでいたことから、この名前がついたとされています。
ブラッディメアリー
ブラッディーマリーは、ウォッカとトマトジュースで作られる甘くないカクテル。レモン果汁やタバスコ、塩、コショウなどを入れて飲まれることもあります。
ブラッディーメアリー(ブラッディーマリーとも)という名前は、「血まみれのメアリー」という異名を持つ、16世紀に実在したイングランドの女王、メアリー1世から由来するといわれています。
余っても大丈夫! ウォッカの使い道とは?
モスコミュールを作りたいけど、「ウォッカを買っても、なかなか使いきれないかも」と、買うのを躊躇してしまうことはありませんか?
飲み切る自信がなくても大丈夫。実はウォッカには飲む以外にも使い道があるのです。ウォッカは、蒸留酒でアルコール純度が極めて高いお酒。そのため、掃除や殺菌に使うことができます。
窓やメガネ拭きに
アルコールは油や皮脂を溶かしてくれます。そのため、窓やメガネ、そのほかのガラス類の掃除に効果的です。ウォッカをスプレーボトルに入れ、きれいにしたいところに吹きかけ、乾いた布で吹き上げると、ピカピカになります。
シール剥がし
ペットボトルやガラス瓶についているシールやラベルが、なかなかきれいに剥がれないことってありますよね。そんなときは、スプレーボトルに入れたウォッカを吹きかけてから剥がすと、きれいに取れやすいんです。
自宅でもモスコミュールを作ってみよう!
すっきりとした味わいで女性にも人気のモスコミュール。自宅で作って、バー気分を味わってみてはいかがでしょうか? また、友人や家族とのお酒の席では、モスコミュールの由来や、カクテル言葉などを一緒に話してみると、話題が一気に広がるかもしれません。
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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)