「読書嫌いでも”読解力”は身につく?」「”読解力”がないと将来困る?」石田勝紀先生が親の悩みにお答え!

夏休みの読書感想文シーズンということもあり、親御さん達の間で“読解力”というキーワードが再注目されています。「うちの子、読書嫌いだけど読解力は伸ばせる?」「親の私も読解力に自信がない・・・」など、HugKum読者から”読解力”にまつわるのお悩みも多く寄せられています。そこで『子どもの「読解力」がすぐ伸びる魔法の声かけ』の著者でもある石田勝紀先生にお答えいただきました。

Q:読書嫌いな子でも読解力をつけることはできますか?

A:まずは図鑑を読むことから始めて

石田先生:読書をたくさんする子達は、目が活字に慣れているから抵抗がないですよね。活字が嫌い、本が苦手という子にはまずは図鑑です。図鑑は短い説明文がたくさん載っています。短い説明文の積み重ねによって、少しずつ活字に慣れていきましょう。やがて活字が多い本に移行できるようになりますよ。

国語が苦手な子は活字が苦手な子が多いので、活字に慣れさせるということは、最大の財産になります。

ちなみに学習漫画は好奇心を育むなど別の効果はありますが、活字慣れの効果とはまた別です。読むことはとてもいいことですが、別の力がつくと考えておいた方が良いでしょう。

Q:小学校低学年と高学年では、読解力を伸ばすための家庭での声かけは変わりますか?

A:読み聞かせが難しくなってきたら、「最初の段落を最低でも3回読む」ことを教えて

1年生から3年生くらいまでの低学年は、絵本の読み聞かせのように問題文を読んであげて、一緒に問題を解いていきます。たまに問題とは関係のない質問をしたりしながら、楽しんでやっていくと面白くなっていきますよ。

子どもの学年が上がると、親は勉強を教えるのが難しくなりますよね。そこで、ちょっとしたテクニックがあるんですが…それは、「第一段落は3回読んで」と声をかけること(物語だと最初の場面)。

人間の脳は、初めて見るものには拒絶反応を起こすものです。初めて読んだものは頭に入りにくいものなので、3回読んで繰り返しの効果で意味を理解することを教えてあげると効果的。

ほとんどの子は、第一段落をサラッと読んで、次に行ってしまうのですが、第一の段落が理解できなければ、第二段落も理解できないので、最初の段落が重要です。なので、お子さんが大きくなってきて、読み聞かせが難しくなってきたら、最初の段落を最低でも3回読むことを教えてあげましょう。

もし、3回読んでも内容がわからない場合は、文章のレベルがその子に合っていないということになるので、レベルを下げてあげれば良いのです。

 

Q:反抗期でなかなか親の言うことを聞いてくれない子。読解力はどうUPさせる?

A:反抗期こそ信頼関係の構築が最優先!押し付けないこと

反抗期に反抗する原因は、親がうるさいからです。反抗されることを言っているから反抗されちゃうんですよね。子供はそれまで反抗したかったけど、反抗するという概念が無かったと言うだけです。反抗期は、子どもからの「対応の仕方を変えてよ」というサイン。でも、親はそういうメッセージとわからずにバトルしちゃったり…。

反抗期こそ、雑談を交えたコミュニケーションをとることによって、信頼関係を高めないと!親の言うことなんて聞いてくれなくなってしまいますよ。

多くの親御さんは子どもを信頼していない!「いやいや、信頼してますよ」っていう人もいるんですけど、それは愛情です。愛情と信頼関係はイコールではありません。親のいうことを聞かせることよりも、信頼関係を高めることに重点を置いた方が結果として良い方向に向かうと思いますよ。

例えば、「読み聞かせをすると、国語の成績が上がるって聞いたんだけどちょっと試してみる?」と声をかけてみるのはどうでしょうか。「国語の成績が上がる方法を教えてもらったから、問題集持ってきなさい!」という声かけは上から目線なのでN Gです。

子どもが自発的にやろうと思える方向に持っていくことがポイントです。子どもは考えをコロコロと変えるので、最初に「やりたくない」って言っても、次の日には「やる」って言ったりするので、1回やらないって言っても、時間を置いて聞いてみながらやってみましょう。あくまで押しつけにならないように、何回か聞いてみてくださいね。

Q:読解力がないと将来どんなことに困るのでしょうか?

A:誤解やトラブルの原因にも!世界を広げるためにも必要です

もちろん読解力がなくても生きてはいけます。が、視野が広がらないと思います。また人の気持ちをくみ取りにくいので、トラブルが起こりやすくはなるのは想像できるかと思います。
私はよく「読解力があると世界が広がるよね」と言います。今まで知らなかったことをたくさん知ることができるので、経験が増え、いろいろな世界を知ることができます。

Q:親も読解力がないのですが、大人が読解力を鍛えるためにはどうしたらよいのでしょうか?

A:子どもも大人も同じ!興味のある本を読んでアウトプット

大人の場合は、読解力がないとはいえ、様々な社会経験を通して、子どもよりは読解力が身についていると思いますよ。なので、「私は読解力がない」という思い込みの場合が多いです。

鍛え方としては、子どもと変わりはありません。興味関心がある本をたくさん読んでみることと、人と対話をして自分の意見を言うことです。

読んだ本の感想をアウトプットしてみることに力を注ぐことも効果的なので、書評をブログなどに書いていくのもすごく良いと思います。自分なりの意見を持つことは、文章をよく理解しないとできませんからね。

読解力はコミュニケーション力にもつながる

石田先生への取材から、本をたくさん読めば読解力が上がるのではなく、文章の読み方を知ることによって読解力が身に付くということがわかりました。そして、文章の正しい読み方を理解するためには、興味のある分野の文章を読んで、さらに自分なりの意見を考え、そしてそれを誰かに話してみると言う作業が重要!この夏はぜひ親子で読解力をUPさせましょう。

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子どもの「読解力」がすぐ伸びる魔法の声かけ

お話を聞いたのは

石田勝紀先生
東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。20歳で学習塾を始め、これまで4000人以上の生徒に対し、「心を高める」「生活習慣を整える」「考えさせる」の3つを柱に指導。東洋経済オンラインで「ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?」は長期人気連載となり、累計1.1億PVを突破している。2016年からはママさん対象に「カフェスタイル勉強会〜Mama Cafe」を全国で主宰し、年100回以上実施し、累計1万人のママさんと対面での相談を受けてきた。書籍は22冊出版し、NHKあさイチ、フジテレビ「めざましテレビ」、日テレ「ZIP!」、TBS「あさチャン!」、「ガイアの夜明け」等、メディア出演多数

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石田勝紀先生の公式HPは>こちら

文・構成/鬼石有紀

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