夏になるとスパイシーな食べ物が食べたくなりませんか?
ピリッとした辛さが美味しいスパイシーチキンには、ペッパー、クミン、ガラムマサラ、山椒などのスパイスが使われたものが多くあります。実はこれらのスパイスには、辛さや香りを出すだけでなく、夏の暑さをのり切る効果があるようです。
なぜスパイシーはクセになる?
スパイシーな食べ物を食べ出したら、辛いのに止まらなくなった! なんて経験はありませんか?
人は辛さなどの刺激を感じると、それを抑えようとする2つの神経伝達物が脳内で分泌されます。1つは鎮静効果や、気分を高揚させる効果のあるβ-エンドルフィン。そしてもう1つは、幸福感をもたらすドーパミンです。そのため刺激や辛さのあるものを食べると、気分が高まったり幸せを感じ、スパイシーな食べ物がやみつきになるといわれています。
スパイスを使った料理は夏こそ食べたい!
スパイスは、火照った身体の体温を下げたり、胃腸の働きをサポートしてくれます。そのため、夏の暑い時期や夏バテしているときなどに食べるのにぴったりなんです。
スパイスを食べると、副交感神経が優位になり体温が上昇します。それに伴い汗をかきますが、その後、汗が蒸発することで体温を下げてくれるのです。また、スパイスの刺激で消化を促進してくれたりする効果も。さらに胃腸の動きが活発になり、腸で栄養を吸収する力が高まるといわれています。
チキンにはどんなスパイスが合う?
世界中で使われているスパイスの種類は、350~500種もあるといわれています。その中でチキンにはどんなスパイスが合うのでしょうか?
チキンは淡白な味わいが特徴です。そのため、チキンの味自体を損なわないためにも、パプリカやジンジャーといった優しい香りのスパイスが合うといわれています。しかし鶏肉の淡白な味わいに、パンチを効かせたいときなどは、わさびや山椒、七味唐辛子、チリペッパーやブラックペッパー、ガラムマサラやカレーパウダーなどもおすすめです。
スパイシーチキンを作るのにあると便利なスパイスは?
スパイシーチキンを作りたいけど、数あるスパイスの中から、どのスパイスを買えば良いのか迷いますよね。そこでスパイシーチキンなどを作る際に、あると便利なスパイスをチェックしていきましょう。
ブラックペッパー
まだ熟していな胡椒の実を摘み取り、天日に干して乾燥させたものがブラックペッパーです。ホワイトペッパーよりも辛味が強く、さわやかな香りが特徴。肉料理との相性がよいスパイスです。
ガラムマサラ
ガラムマサラは、3~10種類ほどのスパイスを配合して作られる、インドを代表とするミックススパイス。配合するスパイスに決まりはありませんが、一般的にクミンやカルダモン、ブラックペッパーやシナモン、クローブなどが使われています。
また、チリペッパーなどを用いて、辛さを出したものも。チキンとの相性もよく、ガラムマサラは日本で売られているカレー粉とはまた違った味わいで、料理が本場インドのスパイシーな風味になります。
ガーリックパウダー
ガーリックパウダーは、ニンニクを乾燥させて粉状にしたもの。チキンなどの肉や、魚の下味をつけるときなどにあると、とても便利です。ニンニクを刻んだり、すりおろしたりする手間が省けます。また、生のにんにくよりも香りが穏やかなため、料理にニンニクの香りがつきすぎるのを、防ぎたいときなどにもおすすめです。
パプリカパウダー
パプリカパウダーは、唐辛子の仲間であるパプリカを乾燥させてパウダー状にしたもの。その赤い色味から辛いと思われがちですが、辛さはありません。ほんのり甘酸っぱく、少し苦味があるのが特徴で、お子さんにも安心して使うことができます。
夏に食べたいスパイシーチキンのレシピを紹介
食べ出したら止まらないスパイシーチキン。子どもが大好きな味から、ビールのおつまみにもぴったりなスパイシーチキンのレシピを2つ紹介します。
ブラックペッパーがアクセント! ザクザクスパイシーチキン
【材料】
・鶏もも肉(むね肉や手羽先でもお好みの部位でOK)… 400g
・揚げ油… 適量
<下味>
・塩コショウ… 少々
・酒… 大さじ1
・ガーリックパウダー(おろしにんにくでも可)… 小さじ1
・おろししょうが… 小さじ1
・溶き卵… 1個分
<衣>
・片栗粉… 大さじ4
・小麦粉… 大さじ4
・鶏がらスープの素… 小さじ1
・ブラックペッパー… お好みの量
・ガーリックパウダー… お好みで
【作り方】
1、鶏肉を下処理する
鶏肉の表面をキッチンペーパーなどで余分な水分を拭き取ります。フォークで数カ所刺し、食べやすい大きさにカット。
2、鶏肉に下味をつける
ビニール袋にカットした鶏肉、塩コショウ、酒、ガーリックパウダー、おろししょうが、溶き卵を入れ、よく揉み込んで冷蔵庫で1時間以上寝かせて置きましょう。
3、衣を作る
容器に小麦粉、片栗粉、鶏がらスープの素、ブラックペッパー、ガーリックパウダーを入れ、よく混ぜます。
4、衣をつける
冷蔵庫から出してきた下味をつけた鶏肉に、まんべんなく作った衣をつけます。
5、180度の油で揚げる
鍋に揚げ油を入れて、180度になったら衣をつけた鶏肉を入れ、6~7分揚げます。両面がこんがりきつね色になったら完成です。
子どもも大好きカレーマヨ味スパイシースティックチキン
【材料】
・鶏むね肉… 300g
・揚げ油… 適量
・塩コショウ… 少々
・酒… 小さじ2
・カレー粉… 小さじ1
・醤油… 小さじ1
・マヨネーズ… 大さじ1
・ガーリックパウダー(おろしにんにくでもOK)… 小さじ1
<衣>
・片栗粉… 大さじ4
・ブラックペッパー… 適量
・ガラムマサラ… お好みで
【作り方】
1、鶏むね肉をカットする
鶏むね肉をスティック状にカットします。
2、鶏むね肉に下味をつける
スティック状にした鶏むね肉をビニール袋などに入れて、塩コショウ、酒、醤油、カレー粉、マヨネーズ、ガーリックパウダーを加え、よく揉み込見ましょう。しばらく漬け込むとさらに味が染み込みます。
3、衣を作って鶏肉に満遍なくつける
2に片栗粉、ブラックペッパー、お好みでガラムマサラを入れ、鶏肉にしっかりまぶします。
4、油で揚げ焼きにする
鍋に多めの油を入れ、鶏肉を揚げ焼きにしていきます。鶏肉に火が通り、両面に焼き色がついたら完成です。
夏はやみつきスパイシーチキンが美味しい!
食べ出したら止まらないスパイシーチキン。辛くしたくない場合や、子どもにも食べて欲しいときは、スパイスの量や組み合わせによって、辛さなどは調節することができます。
暑い夏は食欲もなくなりがちですが、スパイシーチキンなら香ばしい香りなどが食欲を刺激して、どんどん食べられそうですね!
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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)