洗濯物の「まとめ洗い」はかえって経済的じゃない?汚れが落ちずに洗い直しする人も!みんなの洗濯事情を調査してみました!

家族みんなの洗濯物を集め、洗濯機を回して干してから寝る方、またはタイマーで起床時間に洗濯完了を計画的にすすめる方、洗濯のやり方はさまざまですよね。でも、細かく洗うものを分類して洗濯することって意外と難しいし、水道代や電気代のことを考えると「まとめ洗い」の方が経済的なイメージがありますよね。

実際のところはどうなのでしょうか。普段、自分で洗濯をし、洗剤の銘柄を自身で決めている20代~60代の男女1,000人を対象にしたアンケート調査の結果と共に、専門家に洗濯物のまとめ洗いについて聞いてみました。

7割が「まとめ洗い」を実践!

「まとめ洗い」とは、数日分の洗濯物をまとめて洗ったり、 洗濯物に応じて分け洗いではなくまとめて一緒に洗うことと定義します。
すると、46.1%が「ほぼ毎回まとめ洗いをする」、22.8%が「週に数回まとめ洗いをする」と答え、 全体の68.9%がまとめ洗いを行っていることがわかりました。

既婚層 (61.1%)より未婚層(78.4%)に、女性 (64.1%)より男性(80.8%)に、まとめ洗いをする人が多いという結果となりました。

「まとめ洗い」をする理由の4割は節約のため。子育て家庭は「まとめ洗い派」多し

次に、まとめ洗いをすると答えた689人にその理由を聞きました。

「面倒くさい、手間をかけたくない」「洗濯物の量が少ない」(同率 43.8%)に次いで、4割の人が「水道代や電気代の節約をしたいから」(40.5%)と答えています。

物価高や水道代、電気代の値上げからか、少しでも節約したいという意識がより強くなっているようです。

「節約のため」にまとめ洗いをする人の属性を見ると、 未婚層(38.5%)より既婚層(42.6%)に多く、子どもがいる人(44.5%)ではさらに多くなっています。

また、去年の夏と比べたまとめ洗いの回数の変化を聞くと、全体の14.2%がまとめ洗いの回数が「増えた」と答え、子どもがいる 人では22.5%と多く、未就学児(36.8%)や小学生(33.3%)の子どもがいる家庭では3割を超えています。

「まとめ洗い」ってどう感じてる?

引き続き「まとめ洗い」をする689人に、洗濯物の仕上がりを見て、洗い直しをしたことがあるかを聞いてみると、 33.7%が「洗い直しをしたことがある」とのこと。

子どもがいる家庭では46.8%が洗い直しを経験し、中高生以下の子どもがいる家庭では49.4%と半数が洗い直しを経験したことがあるようです。

節約のためにまとめ洗いをしているのに、その仕上がりから3人に1人が洗い直しをすることになり、電気代や水道代のほかに、 時間もかかってしまうという結果となりました。

洗い直しをする理由は「汚れ」だけじゃない!

洗い直しの経験があると答えた232人に、洗い直しをした理由を聞いてみると、「汚れ落ちが気になったから」(60.3%)という理由が最も多く、次いで「ニオイが気になったから」(37.1%)という理由が多いようです。

【調査概要】
■実施時期:2023年8月4日(金)~6日(日)
■調査手法:インターネット調査 ■調査対象:洗剤を自身で銘柄決め、かつ自身が主に洗濯をしている全国の20代~60代の男女1,000人(人口構成比で割り付け) ■調査委託先:マクロミル
★構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。

 

この結果を踏まえ、洗濯物の汚れやニオイについてP&Gジャパンの研究員・神場未菜(じんばみな)さんにお話を聞いてみました。

汚れた洗濯物を長い時間放置すると落ちにくくなる

実証実験1

PGが行った、コットン100%Tシャツに2cm程度のソースを塗布し、その後すぐに洗濯したシャツと一晩経過してから洗濯したシャツの汚れの落ち具合を比較した実験がこちらです。

Tシャツは、洗濯機容量の約80%でまとめ洗いをしています。

衣服に付着した汚れを長時間放置すると、静電気によって繊維の隙間に入り込んだり、酸化して繊維と強く結び付いたりするため、お洗濯では洗い落としにくくなってしまいます。「まとめ洗い」のために何日か分の洗濯をまとめてしようとすると、必然的に衣服に付着し た汚れを放置する時間が長くなるため、汚れ残りが発生しやすい状態に。

今回の実験でも、汚れ付着後すぐに洗濯をしたTシャツと比べて、長時間放置したTシャツの汚れは落ちにくくなることが明らかになりました。特に実験で使用したソースなどの食べこぼしによる汚れは、時間の経過とともに布に広がり、繊維の内部まで浸透してしまうので、より落ちにくい状態に。

また、まとめ洗い時に大量の洗濯物を洗濯機の中に入れることで、洗濯機の中の汚れの量が多くなり、洗い落とすハードルが高くなるというケースもあります。

強い洗浄力を持たない通常の液体洗剤を使用した場合、「付着後すぐ」の写真と「一晩経過後」の写真を見ると、時間の経過とともにより汚れが落としにくくなっていることがわかります。一方で、「アリエール ジェルボール プロクリー ン」のような強い洗浄力を持った洗濯洗剤を使用することで、一晩経過後でも繊維に結び付いた食べこぼしの汚れもきれいに洗い落とすことができるのです。

抗菌効果のない洗剤では嫌なニオイの原因となる菌が増殖してしまう!

実証実験(2)

培地上で特定の菌を24時間培養し、抗菌成分のない洗濯洗剤と、抗菌成分を配合した 「アリエール ジェルボール」の菌の増殖を再現してみました。

画像を見ると、抗菌効果のない洗濯洗剤()は、菌がたくさん増殖しています。 一方、抗菌効果のある「アリエール ジェルボー ル」()は、画像の通り菌の増殖を大いに防ぐことができていることがわかります。

「まとめ洗い」で菌が増殖する理由

湿ったタオルや衣類をまとめて洗うために通常より長く放置することで、細菌が汚れを栄養にして増殖し、嫌なニオイやカビが発生しやすくなります。また、一度に大量の洗濯物を部屋干しすることもニオイの原因の一つです。ぬれた洗濯物同士が密着した状態が続くと、湿気がこもって乾燥するまでの時間が長くなるため、菌が増殖しやすくなってしまうのです。

抗菌効果のある洗濯洗剤を使えば、着用中・着用後・部屋干し中の衣類の菌の増殖を防ぐことができるのです。今回の実験では、抗菌効果のある「アリ エール ジェルボール」のような洗濯洗剤と、抗菌効果のない洗濯洗剤の24時間経過後の菌の増殖を表しています。このように、抗菌効果のある洗剤を使うことで菌の増殖を大いに防ぐことができ、ニオイの発生を抑えることができます。

「まとめ洗い」でも汚れが落ち、嫌なニオイが残らない洗濯方法とは?

「まとめ洗い」は楽だし、水道代や電気代のことを考えても、できれば洗濯の回数は減らしたいですよね。最後に、研究員の神場さんに「まとめ洗い」をしても、汚れを落として嫌なニオイが出ない方法を伺ってみました。

神場さんシミになりそうな汚れは、事前に部分洗いをすることで、洗い残しや洗い直しを防ぐことができます。汚れが気になるものを『まとめ洗い』をする場合は、事前に部分洗いをしておきましょう。

嫌なニオイ対策は、洗い上がりの洗濯物をなるべくすぐに干すようにすることです。抗菌効果のある洗剤を使用している場合でも、湿ったまま放置すると菌の増殖を手助けする状況になってしまいます。早めに干すようにすることで、菌の増殖を抑えることができます。

急な天気の変化や台風など、気候により部屋干しをせざるを得ない状況も増えてくると思いますが、洗濯物を干すときは、洗濯物同士の密着を防ぎ間隔を空けて干すことを心がけてください。嫌なニオイが出にくく、より早く洗濯物が乾くメリットもあります。さらに、扇風機やエアコンなどを使用すると、部屋の湿度を抑えることができ、長時間湿っていることによる菌の増殖も抑えることができます。
また、今回の実験でも使用した『アリエール ジェルボール』のような、抗菌効果のある洗濯洗剤を使うことで、着用中・着用後・部屋干し中の衣類の菌の増殖を大いに防ぐことができ、ニオイの発生を抑えることができます。

 

生乾きのニオイって、一度ついてしまうと何度洗ってもなかなか取れないですよね。そうなる前に、「まとめ洗い」が日常のお洗濯になっているご家庭は、抗菌成分の入った洗剤をぜひ使ってみてください。また、「まとめ洗い」をしたいと思っても、一度に洗濯する量が多すぎると、2度洗いしなければならなくなってしまいます。洗濯機に入れる量にも注意したいですね。

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 文・構成/鬼石有紀

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