栗菓子が好きな方に人気が高いマロングラッセは、手間暇かけてじっくりと煮詰めることででき上がります。自家製の場合、最初の栗の処理さえ済めば、あとは砂糖を足しながら煮詰めるだけ。
そのまま食べてもおいしいですが、手作りお菓子のトッピングに使えば見事な仕上がりに。お家で作るマロングラッセの作り方をご覧ください。
マロングラッセの時短レシピ
マロングラッセを専門的に作る場合は、殻をむいた栗を糖度20度のシロップで煮ながら、2日ごとに濃度を24度、28度、30度と高めます。最終的に32度まで高くしてから、もう一度30度に落として保存するのが、本来の作り方です。
お家で作るなら、砂糖で煮た後、煮詰めたシロップをまとわせます。詳しい工程を写真と共に確認します。
材料の準備
今回は、冷凍のむき栗を使って作ります。冷凍の保存期間は半年間ありますから、計画が立てやすく、なによりも皮むき作業が済んでいるので手軽ですよ。
用意するもの
冷凍むき栗 300g
水 栗がかぶるくらいを2回
砂糖または、きび砂糖など 300g
ブランデーまたは、赤ワイン、ラム酒など 大さじ1
ガーゼ30cm×1mくらい 1枚
タコ糸
クッキングシート
岐阜県えな笠置山栗園のむき栗 250g
冷凍のむき栗は、大変便利な食材です。高価な国産栗だけでなく、値段が抑えられた外国産もあります。渋皮付き、皮なしも選べますから、お好みで選んでご購入ください。
アク抜き
渋皮をつけたままの栗よりは、アクが断然少ないむき栗ですが、念のためアク抜きをします。
【1】栗の形を崩さないよう、1個ずつガーゼに包みます。タコ糸で巾着形に結んでください。
【2】ガーゼで包んだ栗を鍋に並べ、水をかぶるくらい入れてから10分程煮ます。沸騰後は栗が踊らない程度の中弱火で。泡状のアクが出た場合は、取り除いてください。
【3】時間がきたら火を止め、やさしくお湯を捨ててください。
シロップで煮る
【1】栗がかぶるくらいの新しい水を入れ、水切りした栗とブランデーを加えて、クッキングシートで落し蓋をし、沸騰させます。
【2】弱火にしてから砂糖を加え、20分ほど煮てください。
【3】火を止めてそのまま冷ましたら、でき上がりです。
シロップを煮詰める
マロングラッセの「グラッセ」とは、氷のようなツヤを出す調理法のことです。本来は長い時間煮詰めて、砂糖の結晶を浮き出させますが、ここではシロップを煮詰めて仕上げます。
【1】栗を取り除いたシロップを鍋に入れ、火にかけます。
【2】20分程度、水分を飛ばしながら煮詰め、とろみが出てきたら火を止めてください。
ガーゼをはずした栗を加え、転がしながらまぶします。
【3】クッキングシートの上にのせた栗が、完全に乾いたら完成です。
さらに手間を省きたい場合は、つや出しに水あめをまとわせると、きれいな照りがつきます。
お子さん向けマロングラッセについて
マロングラッセを、お子さんが食べやすくなる方法について考えます。
マロングラッセの使い道
ブランデーやリキュールを加えるレシピで作ると、マロングラッセは大人の風味になりますが、お子さんのいるご家庭ではアルコールを加えず作ってもかまいません。栗本来の甘さが引き立つ味になり、他のお菓子にも合わせやすくなります。
作ったマロングラッセは、そのまま食べる他、パウンドケーキに砕いて入れたり、クリームに混ぜたり、使い道は幅広くあります。
トーストにのせて、クリームチーズ、ナツメグやシナモンなどのスパイスを合わせると、朝のコーヒーにも合うので試してみてください。
渋皮煮との違いは
和菓子屋さんの渋皮煮は、栗のあんこといった風味ですが、皮の渋みを抜くため、何度も煮て作ります。
バニラビーンズや、ブランデーの香りと共に楽しむ、上品なマロングラッセとは、皮があるかないかで風味が大きく異なり、渋皮煮はより栗本来の味が強い特徴があります。
ブランデーなしのマロングラッセ
トルコ産の栗を砂糖漬けにした菓子「ケスターネシュケリ」は、アルコール類を使っていないため、お子さんに食べやすい味。レモンやスパイスの爽やかな風味が加わりながらも、栗の甘みが楽しめます。チョコレートでコーティングしたものなどもあり、トルコ旅行では定番のお土産です。
マロングラッセの高級ブランド、お取り寄せ情報
マロングラッセのリッチな味わいは、家族や友人と過ごす特別な時間にぴったりです。高級ブランドのマロングラッセについてもチェックしておきましょう。
[冬季限定]銀座千疋屋 マロングラッセ 10個入り
贅沢に果物を使ったスイーツを提供する千疋屋のマロングラッセは、高級感あふれる味わいです。秋を代表する人気の商品で、リキュールの味が苦手な方にも食べやすい味です。
【公式】 ROYCE’ ロイズ マロングラッセ
チョコレートがおいしいロイズからも、マロングラッセを取り寄せることができます。はちみつと、天然バニラにじっくり漬け込まれた、ゴロっと大きな一粒が個包装されており、満足感がある品。
パティシエ・シマ マロングラッセバターサンド(5個)
濃厚なマロンクリームと、ラム酒で香り付けたマロングラッセをビスケットで挟んだお菓子です。こちらは、濃厚な大人の味です。
栗の味わいをより深く楽しんで
マロングラッセは贅沢なお菓子です。ぜひ、自宅で作って思う存分食べてください。何日もかけて作ると、より本格的な味になりますが、マロングラッセ風の簡易的な作り方でも、手軽に食べられるので格別です。
ガーゼで包む工程は、お子さんに手伝ってもらって楽しんでくださいね。栗が手に入る季節にしか作れない味覚を味わいましょう。
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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)