昨年没後100周年を迎えた、19世紀末ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムト(1862-1918)について、美術展や映画の紹介をします。
目次
クリムトって知ってる?
クリムトは華やかな装飾性と世紀末的な官能性をあわせ持つ、アーティストです。
実は、彼のインスパイアの一つに、日本の浮世絵も挙げられており、日本でもファンの多い画家なのです。心理学者のユングや、エゴン・シーレなどと、同時代にオーストリア、ウィーンの「黄金様式」の時代で「分離派」というムーブメントを起こしました。
今年は、日本とオーストリア友好150周年を迎えたことから、日本で沢山のクリムトに関連するイベントが開催中。ぜひ、その美しさやオリジナリティを親子で楽しんでみてください!
東京都美術館にて「クリムト展 ウィーンと日本 1900」が開催中!
本展のメインビジュアルのこの煌びやかな絵画は、どこかで見かけた方も多いのではないでしょうか?
●見どころ①クリムトの原点の装飾芸術と日本文化
このメインビジュアルとなった、《ユディト Ⅰ》は、1901年にグスタフ・クリムトによって制作された、油彩作品です。その他にも、多くの肖像画や風景画の展示されています。
また、クリムトが収集していた日本の作品なども展示されており、クリムトも日本芸術からインスパイアを受けた一人であることが伺えます。
●見どころ②ベートーヴェンからインスパイアされた作品も
クリムトがウィーンの分離派会館に描いた壁画が、今回特別に複製で再現されています。
1902年に、ドイツの作曲家ベートーヴェンを称萬するために開催された、第14回ウィーン分離派展に際し《ベートーヴェン・フリーズ》を制作。
●見どころ③グッズやフォトスポットも是非!
クリムト展の世界の中に入れるフォトスポットが登場!
◆日本・オーストリア外交樹立150周年記念 「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」
クリムトやシーレだけじゃなく、こちらの美術展では、ウィーンの至宝が大集結しています!
ウィーンでは、19世紀末から20世紀初頭にかけて、絵画や建築、工芸、デザイン、ファッションなど、それぞれの領域を超えて、新しい芸術を求める動きが盛んになりました。
ウィーンの世紀末文化を「近代化(モダニズム)への過程」という視点から紐解く、新しい試みのこちらの展覧会にもぜひ、足を運んでみてください。
会期:開催中~8月5日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室1E (〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2)
https://artexhibition.jp/wienmodern2019/
映画 「クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代」シネスイッチ銀座他にて上映中!
さらに、19世紀末のウィーンが分かるドキュメンタリー映画も公開されています。
この映画は、官能的なのに、死の匂いを感じさせるグスタフ・クリムトと、彼に影響を受けたエゴン・シーレの2人を中心としたストーリー展開。彼らの絵の鑑賞に、より深みが増すことでしょう。
教えてくれたのは、LITTLE ARTISTS LEAGUEのメンバー。
LITTLE ARTISTS LEAGUEは母になった、アーティストママが立ち上げた、
親子へ向けた、本気でアートをやっていく活動団体です。