和歌山銘菓とは
大阪の南に位置し、日本最大の半島である紀伊半島の南西部にある和歌山。みかんや梅などの特産品で有名な場所です。そんな和歌山には、どんな銘菓があるのでしょうか? 定番からおすすめ洋菓子・和菓子をご紹介しましょう。
まずはチェック│和歌山銘菓【定番編】
最初は、和歌山銘菓としてはずせない定番のお菓子をご紹介します。
かげろう
浜辺にただよう陽炎(かげろう)のように、はかなく口の中で溶けていくお菓子「かげろう」。外はサクッ、中にはクリームがサンドされていてやさしい味です。
銘菓ポイント
和歌山県白浜町で1933年に始まった和菓子屋「福菱」。「かげろう」は同店の看板商品で、さまざまな賞を受賞した和歌山の銘菓です。
「かげろう」
新鮮な材料で作られる「かげろう」は、発売された当初は賞味期限が3日しかありませんでしたが、現在では発展した技術のおかげで40日間保存が可能になりました。和歌山土産にも贈り物にもピッタリです。
柚もなか
柚子の香りがする「柚もなか」。和歌山県産の柚子を餡に加え、口あたりのやさしい最中を合わせています。
銘菓ポイント
和歌山では柚子の栽培が盛んです。温暖な気候、澄んだ空気やきれいな水など、柚子の栽培条件が揃っています。そんな環境で育った柚子は、格別のおいしさがあります。
「柚もなか」
自社で柚子の皮をむいて柚餡を作り、熟練の職人が最中生地を香ばしく焼き上げています。
鈴屋 デラックスケーキ
昭和の時代を感じるレトロなパッケージに包まれた、四角い小さなケーキ「デラックスケーキ」は、和歌山でおなじみの存在。カステラで特製のジャムをサンドして、ホワイトチョコレートでコーティングしています。
銘菓ポイント
和歌山県田辺市で大正13年に創業した「鈴屋」が作る名物お菓子。和歌山の地元で愛されている銘菓です。
「鈴屋 デラックスケーキ」
特殊製法で作られたずっしりとしたカステラに、鈴屋独自のジャムをサンドしています。一度見たら忘れられないパッケージを目印にしてみてください。
本ノ字饅頭
「本」の字の焼印が押された酒饅頭「本ノ字饅頭」。和歌山で創業560年以上の歴史を誇る「総本家駿河屋」の看板商品で、和歌山銘菓のひとつです。
銘菓ポイント
江戸時代、参勤交代の携行食とされていたという饅頭で、和歌山を代表するお菓子です。麹ともち米を混ぜた生地を発酵させ、小麦粉を混ぜて餡を包んで寝かせた後、せいろで蒸し上げています。
「本ノ字饅頭」
甘さ控えめのこし餡がおいしい饅頭。取り寄せでは冷凍で届くので、電子レンジで軽く温める、蒸篭で蒸す、オーブントースターで焼き直すといった方法で召し上がれ。
シエスタ チーズケーキ
パルミジャーノレジャーノ、マスカルポーネ、クリームチーズ、リコッタチーズの4種類のチーズをブレンドしたケーキです。しっとりした食感で、上品な味わいです。
銘菓ポイント
メディアにもたびたび登場している和歌山の人気店「シエスタ」が作るお菓子です。卵、牛乳、みかん蜂蜜など、和歌山の良質な素材を使用しています。
「シエスタ チーズケーキ」
箸でつかめるほど新鮮な「庭さきたまご」をはじめ、厳選した素材を使っています。ひとつひとつ手作りで仕上げた味は、納得のおいしさ。
名産品を使ったお菓子│和歌山銘菓【みかん・柿スイーツ編】
和歌山といえば、みかんや梅が有名です。そんな地元産の食材を使ったスイーツも見てみましょう。
紀州有田産みかんゼリー
ネーミングの通り、紀州有田産のみかんを使ったゼリーです。まるでみかんそのものを食べているような、自然な甘さが生きています。
銘菓ポイント
和歌山県有田市で栽培された有田みかんをたっぷりと使用。みずみずしい果肉となめらかな口当たりで、とろけるような食感が魅力です。
「紀州有田産みかんゼリー」
子どもから大人まで老若男女に愛されるみかんゼリー。冷蔵庫でひんやりさせてからぜひどうぞ。
若桃入りフルーツコンポート
種ができる前の“若桃”をはじめ、みかん・甘夏・グレープフルーツ・パイナップルなどの新鮮なフルーツをジュレで包んだ一品。華やかな見た目が美しく、贈答品にも喜ばれます。
銘菓ポイント
和歌山で、無添加あんぽ柿やフルーツのプロダクトなどを作る「ふみこ農園」が手掛けるスイーツ。フルーツ王国、和歌山のおいしさが詰まっています。
「ふみこ農園 若桃入りフルーツコンポート」
「果実の宝石」といわれるように、美しい見た目が印象的。ふるふる食感のゼリーはそのまま食べてもおいしいですが、ほんのり凍らせるのもおすすめです。
MAHALO バウムクーヘン
バウムクーヘン専門店「MAHALO」が手掛けるバウムクーヘン。地元産食材を使ったバラエティ豊かなフレーバーが揃い、そのなかに「有田みかんバウム」があります。
銘菓ポイント
和歌山で店を構える「MAHALO」では、「湯浅醤油バウム」や「有田みかんバウム」などの和歌山名産品を使ったオリジナルのフレーバーを揃えています。「有田みかんバウム」は、和歌山県産の有田みかん100%の果汁と果皮を加えています。
「MAHALO バウムクーヘン」
通常のバウムクーヘンより水分率が高く、しっとりとした食感。6種類の味がセットになっているから、ぜひ食べ比べてみてください。
あんぽ柿
「あんぽ柿」とは、渋柿を干して作った干し柿です。自然な甘みがぎゅっと凝縮されて、ビタミンや食物繊維など栄養もたくさん。スイーツに負けないおいしさです。
銘菓ポイント
和歌山は柿の生産量が全国1位の県。とくに柿の栽培が盛んな紀の川周辺は100歳以上の健康な方が多い地域で、そこで作られる干し柿は「長寿柿」と呼ばれています。
「あんぽ柿」
そのまま食べるのはもちろん、クリームチーズやレーズンとの相性も抜群。ワインと合わせると、おしゃれなオードブルにもなります。
白浜プリン
昔懐かしい牛乳瓶の形の「白浜プリン」。みかん入りのプリンで、爽やかな酸味が特長です。
銘菓ポイント
和歌山みかんを100%使用。みかんの果肉もそのまま入っていて、プチプチとした食感がアクセントになっています。
「白浜プリン」
牛乳瓶の形のカップは、牛乳パック型のパッケージに入れられていてレトロ感満載。パンダのイラストが描かれていて、かわいさも満点です。
こちらもおすすめ!│和歌山銘菓【和・洋菓子編】
ここまでご紹介したもの以外にも、おすすめのお菓子があります。和菓子も洋菓子も見てみましょう。
あんちんのもちもちつりがね饅頭
卵と米粉で作ったふわふわもちもちの生地で、たっぷりのあんを包んだ饅頭です。生地は洋菓子のようで、洋風のお饅頭といった雰囲気です。
銘菓ポイント
和歌山県最古のお寺、道成寺に伝わる伝説「あんちん清姫」に出てくるのが、あんちんのもちもちつりがね。その釣鐘にちなんで、イメージして作られました。
「あんちんのもちもちつりがね饅頭」
毎日職人が手間暇かけて作るこしたあんは、なめらかで甘さ控えめです。
鈴焼
鈴の形になった、かわいらしいカステラ焼きです。
銘菓ポイント
熊野は紀伊半島南部の地域。伊勢神宮から熊野三山に通じる「熊野古道」は、西国巡礼の人々が利用してきました。そんな熊野古道に鳴る鈴をイメージして作られたお菓子です。
「鈴焼 熊野古道の鈴」
一口サイズの、食べやすい小さなカステラです。香ばしい郷愁の味をぜひ楽しんでください。
田辺っ子
「田辺っ子」は和歌山を代表する銘菓のひとつ。口当たりのとてもやわらかなブッセです。
銘菓ポイント
和歌山で昭和32年に創業した和洋菓子店「七福堂」が手掛けるお菓子。地元で誕生してから60年以上愛され続けています。第26回全国菓子大博覧会で “橘花榮光章” を受賞したこともあり、おいしさはお墨付きです。
「田辺っ子」
高品質の北海道産バターをたっぷり使った生地に、特製クリームを一つ一つ手絞りではさみ、やさしくサンドしています。伝統の味をぜひ試してみて。
あんバターサンド
スコーンで、あんことバターを2層にしてサンドにした「あんバターサンド」。しっとりとしたスコーンと、あんことバターの香りを同時に楽しめるスイーツです。
銘菓ポイント
あんこは、地元和歌山のものを使用。軽く塩を振っているため、甘すぎずすっきりとした後味で、“あまじょっぱさ”を感じられます。
「あんバターサンド」
そのまま食べてもおいしいですが、軽くトースターで温めると、生地がサクサクになって風味が増し、さらにおいしさがアップします。
和歌山ブラウニー
「和歌山」の県名が、お菓子のネーミングにも入った一品。大きめのチョコレートブラウニーが6個入っています。
銘菓ポイント
和歌山県白浜町にある「アドベンチャーワールド」は、和歌山の人気観光地。日本でパンダに出会える貴重な場所のひとつです。この「和歌山ブラウニー」は、そんなパンダのイラストが描かれたお菓子です。
「和歌山ブラウニー」
濃厚なチョコレートブラウニーにアーモンドフレークをトッピングしています。パンダのイラストが描かれた真っ黒なパッケージを目印にして。
自然豊かな和歌山の銘菓は大人気
海も山も川もある、自然豊かな和歌山県。清らかな水や太陽に恵まれた地域で、多くの名産品が生まれています。そんな和歌山には、おいしいご当地スイーツもたくさんあります。他県の方はあまりなじみのないお菓子があるかもしれませんが、一度食べると虜になるでしょう。ぜひこの記事で、お気に入りの和歌山銘菓を見つけてみてください。
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文・構成/HugKum編集部