アラブ首長国連邦ってどんな国?
中東に位置する「アラブ首長国連邦」は、どんな国なのでしょうか。特徴や観光スポットなどをこれから説明していきます。
アラブ首長国基本情報
まずは、アラブ首長国連邦の正式な国名や首都、場所などといった基本情報を見ていきましょう。
国名
正式な国名は、「アラブ首長国連邦」です。「United Arab Emirates」を略し「UAE」とも呼ばれます。
首都
首都は、アブダビです。
場所
アラブ首長国連邦の場所は、アラビア半島の東南端に位置し、ペルシャ湾と一部オマーン湾に面しています。
日本との時差
日本とアラブ首長国連邦との時差は5時間で、日本のほうが5時間進んでいます。たとえば日本が午前5時だとすると、アラブ首長国連邦は午前0時となります。
面積
アラブ首長国連邦の面積は、83,600平方キロメートルです。これは日本の約4分の1、北海道より少し小さいくらいとなります。
エリア
アラブ首長国連邦は7つの首長国によって構成されています。7つの首長国はアブダビ、ドバイ、シャルジャ、ラス・アル・ハイマ、フジャイラ、アジュマン、ウンム・アル・カイワインです。
人口
アラブ首長国連邦の人口は、約989万人(2020年/世銀)です。
言語・公用語
アラブ首長国連邦の公用語はアラビア語です。
通貨
アラブ首長国連邦の通貨単位はUAEディルハムです。日本円にすると、1UAEディルハムは40.97円です(2024年2月24日現在)。
宗教
アラブ首長国連邦の人々が信仰する宗教は、イスラム教です。
歴史
アラブ首長国連邦は、紀元前3000年頃にさかのぼる居住痕が起源といわれています。7世紀にイスラム帝国、次いでオスマン・トルコ、ポルトガル、オランダの支配を受けました。
18世紀にアラビア半島南部から移住した部族により、現在のUAEの基礎となる首長国が形成されました。1892年にはイギリスの保護領となりますが、1971年12月にアラブ首長国連邦が正式に独立しましました。
天気・気候
アラブ首長国連邦の気候は、海岸部分で高温多湿、内陸部は乾燥地帯となっています。
4〜11月は夏季、11〜3月は冬季に分かれ、夏季は最高気温が47℃を超えることもあります。冬は気温が20〜30℃と温暖ですが、夜になると10℃前後に下がることもあります。
アラブ首長国の治安・住みやすさ
アラブ首長国連邦の治安や住みやすさを解説していきましょう。
治安はとてもいい
国内の殆どの地域は、治安がとてもいいことで知られています。とくにドバイは、夜に出歩いても問題ありません。
ただし下町のようなエリアや、あまり人通りのない通り、薄暗いところなどでは多少のスリや激しい売り込みなどに注意する必要があります。
住みやすさはよい
アラブ首長国連邦は前述したとおり、治安がよく、女性や子どもでも安心して住むことができます。また日本と比べて税金が安く、VISA取得も容易といわれています。
アラブ首長国の見どころ・観光
アラブ首長国連邦の観光名所などをご紹介しましょう。
ブルジュ・ハリファ
ドバイの中心部にそびえ立つ「ブルジュ・ハリファ」は、高さ828mを誇る世界一高いビルです。
このビルにはホテルやレジデンス・レストラン・展望台などがあり、ドバイのシンボルとなっています。124階~125階の「アット・ザ・トップ」と148階の「At The Top Sky」にある展望台からは、ペルシャ湾やパームアイランドなどの絶景を堪能できます。
ジュメイラ・モスク
1978年に建立されたドバイエリア最大のモスクが「ジュメイラ・モスク」です。中世のファーティマ朝の伝統的な白い石が使われ、中央ドームと両脇の2つのミナレット(塔)が特徴となっています。
このモスクは誰でも見学可能で、ガイド付きツアーでは、イスラム教の祭日・儀式・伝統・料理・習慣といったイスラム教の文化を学ぶことができます。
パームアイランド
「パームアイランド」は、ドバイの沖合にある世界一大きな人工島です。その大きさは、宇宙からも見えるほどといわれています。
パームアイランドは「パーム・ジュメイラ」「パーム・ジュベル・アリ」「デイラ・アイランド」の大きく3つの島にわけられています。いずれの島の形も、名前のとおりヤシの木の形をしているのが特徴です。
なかでもパーム・ジュメイラは、世界のセレブが所有する高級プライベートリゾートとなっています。ほかにも高級ホテルやプール施設、ビーチ、ショッピングモールなどの施設もあります。
島全体を見る方法には、水上飛行機やヘリコプター、スカイダイビングなどの方法があり、観光客に人気です。
シェイク・ザーイド・グランド・モスク
首都アブダビにあるアラブ首長国連邦で最も大きいモスクが「シェイク・ザーイド・グランド・モスク」です。ここはUAE初代大統領のザイード・ビン・スルタン・アル・ナヒヤンよって造られました。
白亜の巨大モスクは青空が美しく映え、その美しいコントラストにうっとりするほど。見るものすべてが豪華絢爛で、拝堂に続く廊下の柱には大理石が、モスクの入り口には12tものシャンデリアがあります。また9億円もするという、世界最大のペルシア絨毯なども見ごたえがあります。
アル・アインの遺跡
「アル・アインの遺跡」は、石造の円形墓や日干し煉瓦によって造られた建造物です。農地へ人為的に水を注ぐしくみである「灌漑システム」で、最も古いアル・アイン・オアシスによって構成されている遺跡群でもあります。砂色の美しい城塞をはじめ、砂漠のなかのオアシスなどを体感できます。
アル・アインの遺跡はアラブ首長国連邦にある唯一の世界遺産です。2011年に登録され、人気の観光スポットとなっています。
アラブ首長国の特徴・有名なもの
観光スポット以外の、アラブ首長国連邦で特徴的なものや有名なものを紹介していきましょう。
石油
アラブ首長国連邦といえば、石油の国。1959年に石油が発見され、急速な経済発展を果たしたことで有名です。2021年の石油生産量は3,668(1,000バレル/日量)で、世界で7位となっています。
ギネス世界記録が400以上!
アラブ首長国連邦は、ギネス世界記録が468あります。(2021年5月現在)。これは、中東・北アフリカ地域で最大の数となっています。
世界記録の一例には、世界最大の噴水「ザ・パーム・ファウンテン」、世界最大の花の彫刻「ドバイ・ミラクル・ガーデン」、世界最大の建造物「ドバイ・フレーム」、世界で最も高いところにある屋外インフィニティプールなどがあります。
デーツ
アラブ首長国連邦のお土産で有名なもののひとつが「デーツ」です。デーツは、ヤシ科の植物であるデーツヤシの果実。古くから中東地域で親しまれています。
デーツの栽培がさかんなドバイでは、さまざまななフレーバーのデーツやデーツを使ったチョコレートなどを扱うお店があります。
魅力いっぱいのアラブ首長国連邦
アラブ首長国連邦には、世界一のビルや噴水、美しいモスク、歴史的建造物など魅力的な見どころがたくさんあります。ここは訪れる人々に忘れられない思い出と新たな発見を提供し続ける、まさに魅力に満ちた国。日本とは違うところが多くあり、とても興味深いでしょう。
ぜひ親子でアラブ首長国連邦について、さらに深く調べて学習してみてくださいね。
こちらの記事もおすすめ
文・構成/HugKum編集部