「美文字」にチャレンジ
美しく整った「美文字」に憧れを抱いたことはありませんか? 行書のようにこなれた美しい字ではなくてもいい、せめて読みやすくバランスの整った楷書が書けるといいのになと筆者も思います。
美文字までの道
今回はコクヨから発売されている、美文字を練習するために作られた「ペン字練習帳」を試してみました。この練習帳はB5サイズ、縦に10マス横に7マスの合計70マスで構成されています。
文字のバランスにはパターンあり
表紙裏には「使い方のコツ」が解説されています。そこには文字のバランスを取るためのコツが端的にまとめられていて、「へんの画数とつくりの画数の多い少ないでベストな比率が決まる」のだそうです。文字の画数により左右の面積を「1:1」「1:2」「2:1」の3つのパターンに分けて書いていくのです
最大の特徴は20mm四方の方眼が3等分できるようにドットが打たれていることです。また、薄い色で中心を表す十字の線が引かれています。
コツは3等分のドットも意識すること
そして、3等分するためのドットの位置を意識しながら表紙裏にある「使い方のコツ」をよくみて文字を書いてみました。
完璧とは言えないものの、筆者のノーマルな時に特徴が現れる「まる字」っぽさがなく、大人が書いた「読みやすい字」に一歩近づいたようです。
ちなみに下敷きがあると書きやすいですが、書く前にはがして下敷きの上におくもよし、綴じたままで下敷きをはさんで書いてもよしです。
縦置き横置き・縦書き横書き
方眼は縦横同じフォーマットになっているため、色々な書き方ができます。
紙を縦に置いて縦書き・横書きの練習もできます。
もちろん横に置いて縦書きの練習や
横に置いて横書きの練習も可能です。
書き心地は練習を続けるのに大切なファクター
ペン字練習帳はスベスベしていて薄めの練習用紙(便箋に使われる用紙)が1冊に50枚綴じられています。その用紙は1枚ずつはがすことができます。
筆記具は色々とありますが、ペン字を練習するときに使うであろう筆記具を数種類で書いてみました。
鉛筆やシャープペンがにじまないのはご存知の通りですが、「滑らか」でも「滑って書きづらいわけではない」心地よい書き心地です。
ボールペンはインクの違う3種類。にじんだり、書いているところを触ってこすってしまうことはありませんでした。速乾性が高い紙を使っているというだけあります。最後に、紙によってはひどくにじんでしまう万年筆インク。代表的な「顔料インク」「染料インク」のどちらもクッキリと書けました。用紙が滑らかなので、細いペン先を使っていても紙の繊維に引っかかることがありませんでした。
監修した書道家の先生はYouTuber
監修をしたのは、大江静芳先生。2020年からYouTubeにて「静芳(せいほう)のYouTube書塾」を運営し、2024年4月現在で11万人以上のチャンネル登録者がいらっしゃいます。
ペンの持ち方やきれいに横書きをする書き方など、初心者が学びたい内容も多く配信されています。
あなたにあったお手本をもとに練習するのが一番
最近は書店にはもちろん、配信動画でも美しい文字を書く方法を説明しているものがあります。3等分にするためのドットは解説本や動画に必ずついているものではありませんが、自らこの位置を意識することでより細かく一画一画のの支点や終点の位置、膨らみの大きさなどを鮮明に再現することができました。
文字は書き慣れているものほど自分のくせが出てしまうため、美文字に変化させていくことが難しいそうです。「まずは自分の名前をきれいに書けるようになる」など目標を立てるのも有効です。
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文・構成/ふじいなおみ