江戸時代と同じく境内を埋め尽くす藤の花の光景
亀戸天神の藤まつりは、日本の伝統と美しい自然が融合した、東京都江東区亀戸天神における年に一度の華やかな祭りです。この祭りは、毎年4月に開催され、亀戸天神の境内に咲く藤の花が見頃を迎える時期に行われます。亀戸天神は寛文2年(1662年)に創建されましたが、その当時に藤棚が設けられたとされています。
当時の様子を伝える歌川広重や葛飾北斎の浮世絵にも亀戸天神の藤が咲き誇る様子は描かれていて、同じように春の訪れを楽しんでいたようです。
2024年の開花はやや遅め 最新状況は公式インスタグラムで公開
毎年4月に開催される藤まつりですが、今年の開催は2024年4月6日から4月30日。今年は気温が寒い日が続いたため、桜の開花が遅れたことと同様に、藤もまだ蕾。境内が藤色に染まるのは4月半ば以降になりそうです。開花状況やライトアップの予定などは、公式インスタグラムで更新されているので事前に確認しておくとより楽しめますよ。
1945年の東京大空襲で亀戸地域も被災し、境内も大きな被害を受けたためこちらの藤も再び植えられたものです。そんな歴史についても子どもと語り合いながら、この特別な光景を楽しんでみるのはいかがでしょうか。
境内が創業の地の船橋屋では3種類の藤スイーツが登場!
亀戸天神の藤まつりに合わせて、亀戸天神の周囲の甘味処やカフェでは藤まつりの時期限定のスイーツを販売しています。
今回は創業は亀戸天神の境内だったという船橋屋 本店で提供されている3種類をご紹介。
藤のおしるこ
毎年この時期限定のスイーツとして人気なのが「藤のおしるこ」。紫芋安と船橋屋特製小豆の二層仕立てで、紫芋パウダーで満開の藤の花を表現しています。常温での提供なので、猫舌さんでもすぐにいただけます。江戸時代から続く船橋屋の代表銘菓、くず餅も3切れセットになった食べ応えのあるメニューです。
天神藤あんみつ
葡萄寒天と綾紫芋餡を使い、藤色のあんみつに仕上げています。さっぱりとした白蜜が少し気温があがってきたこの時期にぴったり。
食べ歩きカップくず餅(藤)
食べきりサイズのカップくず餅に藤まつり限定バージョンが登場。紫芋蜜と紫芋きな粉をかけて食べる、この時期限定のくず餅。
このほかの近隣店舗でも、天神せんべい 大木屋では「藤ごのみ」、FLEUR CAFEでは「藤matcha桜満開パフェ」、EAT CAFE ANZUでは「紫芋のタルト」など、藤まつりの時期限定のフードやドリンクを販売しています。
新緑の季節の前の短い時期に紫色に染まる光景、ぜひ一度訪れてみたいですね。
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取材・文/北本祐子