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赤ちゃんの「肌のバリア機能へのダメージ」を助長してるかも? スキンケアの落とし穴が明らかに
2024年2月にピジョン株式会社が行った「沐浴・入浴に関する意識調査」の調査によると、6割以上のプレママ・ママがお子さまの肌トラブルを心配している結果に。さらに、実際に肌トラブルをお子さんが経験したことのある方は、なんと約7割もいることがわかりました。
赤ちゃんは大人よりもセラミドが失われやすいことを、約半数のプレママ・ママが知らない
赤ちゃんの肌と聞くとすべすべの肌を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、赤ちゃんの肌は気温の変化・乾燥・ダニやハウスダストなどの刺激に敏感で、肌の表皮の厚さは大人の約半分と言われているくらい、とてもデリケートで未熟なんです。
意識調査では約半数の方が「大人よりも赤ちゃんの方が、セラミドをはじめとするうるおい成分を失いにくい」または「大人と変わらない」と回答、赤ちゃんの肌に対する誤解が浮き彫りに!
赤ちゃんの沐浴・入浴“中”の保湿に対する意識は低い?
沐浴・入浴において「とても重視する」こととして、約5割のプレママ・ママが「汚れを洗い流すこと」や「沐浴・入浴“後”の保湿」と回答。一方で、「沐浴・入浴“中”の保湿」は3割程度で、赤ちゃんのからだを洗う段階からの保湿への意識は低いという結果もあきらかに。
生後たった3ヵ月から始まる“生涯最大のお肌の乾燥期(※)”に注意!
赤ちゃんの肌は生後3ヵ月頃から皮脂分泌量が低下しはじめ、生涯最大のお肌の乾燥期を迎えることを知っていますか?
皮脂が不足すると肌内部の水分が蒸発しやすくなり乾燥を引き起こすため、保湿が重要です。赤ちゃんの肌は、生後3ヵ月からうるおいを左右する皮脂の分泌量が減り続け、思春期に至るまでの長い間、生涯最大のお肌の乾燥期を迎えるといわれています。
意識調査では9割近い方が「知らない、知らなかった」「聞いたことはあるが、詳しくは知らない」と回答しており、ほとんど認知されていないことがわかりました。
肌の保湿のために重要な保湿成分の「セラミド」
セラミドは聞いたことのある方も多いかも知れませんね。角層細胞どうしのすき間を満たし、肌内部の水分を繋ぎとめている、肌の重要な保湿成分です。肌を外部刺激から守る「バリア機能」をきちんと働かせるための主役となる成分で、十分なセラミドで満たされた肌はバリア機能の働きが高く、外部刺激で肌荒れしにくい状態です。
つまり、肌の保湿において「どれだけ多くのセラミドを維持できるのか」が重要となります。
実は、沐浴・入浴“中”から肌のうるおい成分は失われている!?
入浴中に肌は水分を含み飽和状態になり、角層細胞が広がることで保湿成分「セラミド」などのうるおい成分が体外へ流出していることもあまり知られていません。
意識調査では半数以上の方が「知らない、知らなかった」と回答しており、「聞いたことはあるが、詳しくは知らない」も含めると9割近くに!
沐浴・入浴中の肌の変化に関する質問では、7割以上の方が入浴中にセラミドが「変わらない」または「増える」と誤解していることがわかりました。
皮膚科医が中心となって設計した実験計画に基づき中央研究所にて、沐浴・入浴でどの程度肌の水分が蒸散し、水分量が減少するのかを調査しました。
生後3~7ヵ月のお子さん11名に対してボディソープを使用して腕の洗浄を行い、洗浄前・洗浄直後・洗浄の15分後にそれぞれ「肌表面の水分の蒸散量」と「肌の水分量」を測定した結果、肌表面の水分の蒸散量は洗浄前と比べて、洗浄直後に約6.7 倍増加していることが判明! また、洗浄前と洗浄15分後の赤ちゃんの肌の水分量を比較してもグンと減少していました。
皮膚科医推奨!赤ちゃんの肌バリアを保つスキンケアの新常識“うる肌洗い”3つのポイントをチェック
<ポイント①> セラミド配合のボディソープを選ぶ
沐浴・入浴によるセラミドの流出で、水分はどんどん蒸散してしまうので、沐浴・入浴の最中からセラミドを含んだボディソープでうるおいを補って!
<ポイント②>「弱酸性」「低刺激」のボディソープが◎
赤ちゃんの肌のバリア機能を維持するためには、肌を弱酸性に保つことが重要。アルカリ性のソープは泡立ちがよく洗浄力も高い一方で、汚れ以外にセラミドなどのうるおい成分も洗い流してしまい、洗いすぎに…。未熟な赤ちゃんの肌には刺激を与えすぎない「弱酸性」「低刺激」なものを選びましょう。
<ポイント③> こすらず泡で包み込むようにやさしく洗い上げる
汚れを落としたいと思うあまり、強くこすったりしてしまうのはNG 。泡で包み込むように優しく洗い上げましょう!
セラミド配合!おすすめのベビーソープはこちら
ピジョン ベビー全身泡ソープ
新生児から使える、泡で出てくるベビーソープ。肌に近い弱酸性で、顔も安心して洗ってあげられます。未熟な赤ちゃんの肌に必要な、独自のセラミド入り保湿成分を配合。皮脂を取りすぎず、うるおいを残して洗います。
赤ちゃんを抱っこしたまま、片手で出せるポンプ式な点もうれしい。ポンプ先はななめカットだから、泡がポンプ下に落ちて手にとりやすいというこだわりの設計です。
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ナチュラルサイエンス ママ&キッズ ベビー全身シャンプー
こちらも新生児から使用可能。植物由来の弱酸性ボディシャンプーが不要な汚れをしっかり落とします。それでいて必要なうるおいはしっかりキープ。羊水に含まれる保湿成分+8種の胎脂様成分が赤ちゃんの肌を守ります。
目や口に入っても大丈夫なので、新米ママでも安心! また洗浄成分が肌に残らないように、泡切れにもこだわっています。
>>詳しくはこちら
ママベビー ベビーソープ(泡タイプ全身用)
これ1本で髪も身体も洗える泡タイプの全身ベビーソープ。「胎脂×羊水」というコンセプトで設計されており、自然由来成分・12の無添加で目にしみにくい処方。リッチなうるおいのヴェールがお風呂上がりの乾燥を防ぎます。
濃密で弾力のある泡は摩擦を防ぎ、泡ぎれも良く肌ストレスの原因を残しません。生まれたその日の沐浴から使える、オーガニック&ヴィーガンのベビーソープ。
>>詳しくはこちら
乾燥はアレルギーのリスク増? 0~3才のケアが将来の肌質を決める!
そもそも赤ちゃんの肌は大人の2分の1程度の厚さしかなくバリア機能も未熟。肌が乾燥している状態だと、肌表面のバリア機能がさらに低下し、ウイルスや紫外線などの外部刺激によって肌荒れやアトピーを引き起こしやすくなります。
また、表皮が形成される0~3 才の間に肌トラブルを繰り返すと、大人になってからも肌トラブルが起こりやすくなるといわれています。
猛暑予測の今年は特に注意!
ますます暑くなるこれからの季節、赤ちゃんは汗をかきやすいため、こういった状況下では自然と沐浴・入浴の回数も増えてくるからこそ、ますます注意が必要に。今回ご紹介した”うる肌洗い”で肌を保湿しながらやさしく洗って、赤ちゃんのうるおいを守りましょう!
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監修者(皮膚科医)プロフィール
統括院長、大阪大学大学院医学系研究科未来医療学寄附講座 特任准教授、近畿大学医学部奈良病院皮膚科非常勤医師
内科医、皮膚科医、眼科医、日本抗加齢医学会専門医。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。現在はアンチエイジング医療における第一人者的な立場として、基礎研究から最新の再生医療の臨床に至るまで幅広く国際的に活躍するとともに、テレビや雑誌等メディアでも注目を集める。
文・構成/HugKum編集部