「豆腐カステラ」ってどんなお菓子? レトロな甘味が懐かしい秋田のソウルフード、その魅力とバリエーションに迫る!

カステラなのに、生地に豆腐が使われている「豆腐カステラ」は、秋田県南部地方に伝わる焼き菓子です。植物性タンパク質が豊富で体に優しく、お家で作ることも簡単。子どもからお年寄りまで親しまれる人気のレシピや、入手方法について、詳しくまとめました。

昔から愛されてきた素朴な味が魅力の豆腐カステラは、豆腐の練り菓子ともいえる食品です。秋田県内では多くの商品が販売されており、その歴史や作り方には独特の文化が反映されてきました。

ご家庭でも手軽に作れるので、おやつとしても役立ちます。お好みで選べるよう、小麦粉を加えないシンプルなレシピと、ふんわりとした生地に仕上げる2種類のレシピを取り上げました。豆腐をなめらかになるまですり潰し、焦げないように焼く工程をご覧ください。

秋田の豆腐カステラと、その食べ方

豆腐カステラ Wikimedia Commons(PD)

戦後の秋田県で、正月・田植え・観光葬祭など、皆で集まる特別な日に、喜びと共に食されてきたお菓子が「豆腐カステラ」です。

どんな由来があるのでしょうか?

秋田県横手市の豆腐カステラ

江戸時代、日本海交易が盛んだった秋田県では、北陸や大阪などから新しい文化や品物が伝わりやすい環境にありました。ポルトガルから長崎に伝わった南蛮菓子もこの地に伝わり、徐々に日本独自の製法で作られるようになったのが、豆腐カステラの由来です。

当時はとびきり高価だった砂糖、卵だけでなく、貴重な大豆から作られた豆腐もふんだんに使うことから、昔はとても豪華な食べ物だったそうですよ。裕福な地主が多い土地柄から、観光葬祭にお金をかける習慣があったことも広まりの後押しとなりました。

また、本来なら日持ちがしない豆腐ですが、砂糖を加えることによって1週間程度は長持ちします。保存性の高さからも、重宝される食品だったのです。

現在でも地元では、おやつとお惣菜の中間的な食品として愛され、わさび醤油で食べたり、サラダの具に使われたりすることも。市販品にはチーズ味や、フルーツ味など、広いバリエーションの豆腐カステラが販売されています。

豆腐カステラのレシピ

ここからは、実際にキッチンで作る工程をみていきましょう。豆腐の水分を絞り、砂糖や卵といったカステラの原材料を加えて焼き上げます。

伝承地域では、JAや各小学校で活動が行われ、子ども達が実際に作り方を体験するそうですよ。

・材料

(4×6cm 12個分)

豆腐 600g
【A】
砂糖 80g
卵 1個
塩 小さじ1/2
片栗粉 大さじ1

油 適量

・作り方

【1】豆腐は一昼夜流水に浸し、にがり分を抜くと一層味わいが増します。

ペーパータオルに包んでから水の入ったボウルなどを上にのせ、1時間ほど水抜きをしてください。

水切りした豆腐は鍋に入れ、水から沸騰直前まで温めます。

【2】茹で湯から引き上げた豆腐を、キッチンペーパーなどで絞ります。

絞り過ぎないことが大切で、少し水分が残る程度に絞ってください。
絞り過ぎないことが大切で、少し水分が残る程度に絞ってください。

【3】【A】の材料をフードプロセッサーに入れ、なめらかになるまで撹拌します。

昔はすり鉢ですったり、裏ごししたりと、この工程でお好みのなめらかさに調節したそうです。

【4】厚手の蓋つき鍋や、フライパンに油を熱し、生地を流し入れてください。蓋をして弱火で15分焼きます。フライパンシートを使って焼くと裏返しやすいので、おすすめです。

砂糖が入るため、焦げやすいので注意が必要。
砂糖が入るため、焦げやすいので注意が必要。

【5】生地に焼き目がついてきたら裏返し、さらに20分焼きます。取り出して、食べやすい大きさにカットしてください。

豆腐カステラのカロリーとダイエットへの影響

食べ過ぎはもちろんいけませんが、材料に豆腐が使われることから、ダイエットのお供として利用されることも。

カロリーは一切れが140kcal程度です。本来のカステラは160kcalなので、カロリーを控えたいときにいいですね。

豆腐カステラのアレンジ

大曲仙北地域には、材料がほぼ同じで、巻きすに巻いて蒸した「豆腐巻き」があります。切り口に模様が出るように着色がされているので、より華やかさを楽しめます。また、魚のすり身を入れるレシピもあり、こちらは「豆腐かまぼこ」といった味わいです。

ここでは、泡立てた卵白を加えて、よりカステラに近い生地に仕立てたアレンジをみていきます。

・材料

木綿豆腐 200g
卵黄 2個分
薄力粉 30g
片栗粉 20g
サラダ油 20g
塩 ひとつまみ

卵白 2個分
砂糖 45g

・作り方

【1】豆腐を茹でます。

【2】引き上げた豆腐の粗熱をとり、ビニールの袋に入れて水を絞り出してください。袋を通して水分を感じるくらいがちょうどよく絞れています。

【3】ボウルにザルを重ね、【2】の豆腐を裏ごしします。

【4】卵黄、サラダ油、塩を加えます。薄力粉、片栗粉を合わせてふるい入れ、塩を加えます。カードを使って、するように混ぜてください。

【5】別のボウルに卵白を泡立て、砂糖を3回に分けて加えます。角がピンと立つまで泡立ててください。

【6】【4】の生地にメレンゲを加え、さっくりと混ぜます。

3回に分けて、ムラが無くなるまで混ぜてください。
3回に分けて、ムラが無くなるまで混ぜてください。

【7】サラダ油を薄く伸ばしたフライパンに生地を流し入れます。ごく弱火で15~20分焼きます。生地がふくらんで周りが固まってきたら、注意して裏返し、さらに15分~20分焼きます。

豆腐カステラの通販

豆腐カステラは伝承地域では手軽に買えますが、他ではなかなか流通しておらず、入手しにくい商品です。購入はオンライン通販が便利です。

豆腐本舗の豆腐カステラ

地元の味が楽しめる、ごくスタンダードな豆腐カステラです。懐かしい味をお楽しみください。市販でも300~400円でたっぷりと味わえるところも嬉しい点です。

藤倉食品 豆富かすてら詰合せ 200g×4本

プレーン味の他、かぼちゃと、くるみの詰合わせ。昔から変わらない味として人気を博しているそうです。

優しいたまご味のおやつ

甘くなめらかな生地がおいしい、豆腐カステラをご紹介しました。

もともとはポルトガルから伝わった南蛮菓子のカステラが由来でしたが秋田県で発展し、豆腐カステラとして親しまれました。ご家庭で作るのも簡単なので、ぜひ作ってみてください。たまご味が好きなお子さんには、きっと喜ばれる味です。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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