【参観日のリアル】母親参加が圧倒的多数「授業中、親も当てられる」「先着順で教室に入れない」などの不満も…子どもからは「きれいな服で来て」「夫婦で来ないで」それでも保護者は参加したい?! あるあるエピソードも紹介

小学校で定期的に行われる「参観日」。「授業参観日」「学校公開」「オープンスクール」等々、学校によって呼び方は異なりますが、お子さんの学校生活が見られる貴重な機会として、積極的に参加しているご家庭が多いことでしょう。しかし、小学校6年間のこととなると、疑問や不満を抱いたり、「ママが来て」「手を振らないで」といった要望を子どもから受けたりすることもあるようです。
そこで今回は、HugKum読者の保護者491人を対象に、参観日への母親・父親の参加状況や今後の参加の予定、不満や子どもからの要望等、参観日に関する考えや意見等を聞いてみました。

母親と父親、参加するのはどっち?

まずたずねてみたのはこちらの質問。
参観日には父親と母親、どちらが参加しているのでしょうか。平日と休日(参観日が土曜日の場合など)に分けて集計しました。

平日参観

平日の場合は、上のグラフのような結果に。
圧倒的に母親が参加する場合が多く、全体の89%を占めました

休日参観

会社が休みの場合が多い休日参観は、父親の割合が18%に増えたものの、こちらでもまた全体の62%と過半数以上を母親が占めています

平日・休日に関わらず、参観日には母親が参加するご家庭が多数派であることがわかりましたね。

参観日に参加したい?約9割が「したい」派

次に訊ねてみたのはこちらの質問です。
日中の時間帯を割くことになる参観日。実際のところ、保護者のみなさんは参観日へ前向きなのでしょうか。

アンケートの結果、なんと89%もの保護者から「はい」との回答が寄せられました。「いいえ」派も11%ほどいたものの、多くの保護者が参観日に前向きであることがうかがえます。

「はい」「いいえ」それぞれの理由

アンケートでは、それぞれに投票した理由についても聞いてみました。

「はい」派の回答の理由としては、

・小学校は幼稚園・保育園と違って学校生活の様子が見えにくく、参観日は学校生活が見られる貴重な機会だから。
・子どもが喜ぶから。
・先生の指導の仕方やクラスメイトの様子を見られるから。

といったものが多く寄せられました。

「いいえ」派の理由としては、

・負担に感じるから。
・必要性が感じられないから。
・参観日でのクラスの様子が、普段と同じとは思えないから。

といったものが目立ちます。

たしかに、参観日は子どもの学校生活を見ることができる貴重な機会ではありますが、保護者の目がある分、先生・生徒ともに、普段より相当な緊張感をもって授業に挑んでいる可能性は大いにありますね。
肯定的な意見としては、「(工作や書道などの)作品が見られる良い機会になっている」との回答もありました。

以下では、みなさんから寄せられた生の声を引用の上、ご紹介します。

「はい」派の回答

子どもの様子が見れるから。幼稚園のように送り迎えなどないので様子が全くわからない [ 女性 ]

子どもの学校生活が直接見れる貴重な機会だから。特に我が家の息子はお喋りなタイプではないので、なかなか学校生活の様子が会話からは把握できないので、こういう機会があると安心できる。 [ 女性 ]

小学校のうちはなるべく見てあげたい。子どもも嬉しそうだから。 [ 女性 ]

日頃の子どもの様子が見られる。先生のどのように指導しているか見られる。先生の訓え方を見られる。 [ 女性 ]

「いいえ」派の回答

授業を見るだけであれば特に必要ない。発表会や運動会なら見ても良い。 [ 女性 ]

普段の授業とは違う雰囲気と子どもが言います。もっとうるさいと。。。 [ 女性 ]

参観日は何年生まで参加したい? 「6年生まで」派が大多数。

1年生から6年生までの6年間、毎年行われる参観日。保護者のみなさんは、子どもが何年生になるまで参加する見通しなのでしょうか。こちらの質問についても聞いてみました。

寄せられた回答を集計してみると、なんと90%以上もの保護者が「6年生」までとの結果に。「1〜5年生」まで派の回答は、それぞれ3%を切りました。

それぞれへの回答の理由は?

回答の理由を訊ねてみると、「6年生」まで派の方たちからは、「6年を通しての子どもの成長が見たいから」「年ごとに環境は変わるから」と言った声が多く寄せられました。
「1〜5年生」までと答えた方たちからは、「学年が上がると親が介入しすぎないほうがいいと考えるから」「学年が上がると子どもが恥ずかしがると思うから」といったものが目立ちます。
「6年生」まで派の方たちの中にも、親としては6年間参加したいものの「子どもが恥ずかしがったらやめる」とお考えの方が少なくありませんでした。
以下では、みなさんの回答を引用の上、ご紹介します。

「6年生」まで派の声

どれだけ成長できたか見たいため [ 女性 ]

学年ごとに環境の影響は変化すると思うので、同じ学校でも、現在を見ておきたいと思うため。 [ 女性 ]

男の子なので殆ど学校のことを話さない。毎年のクラス替えのため雰囲気が変わる。 [ 女性 ]

子どもが思春期をむかえて来ないで!と言わない限りは見に行きたいです。 [ 女性 ]

子が嫌がるまではいつまでも参加したい。子に断られたら成長の証と不参加を受け入れる。 [ 女性 ]

「1〜5年生」派の声

高学年になると子どもが恥ずかしがると思うので子供が嫌がらない限りは参加したい [ 女性 ]

学年があがるとあまり親が介入するのもと思います。何か問題があったり、子どもが来てほしいと言えば行きます。 [ 女性 ]

参観日への不満は?「あるある」な参観日エピソードも

では、参観日に参加してみて、不満を感じたことはあるのでしょうか。

アンケートの結果、71%が「いいえ(不満を感じたことはない)」、29%が「はい(不満を感じたことはある)」と回答しました。参加に前向きな方が全体の大部分を占めていたことと比べると、不満を感じている方はやや多い印象を受けます。

不満を感じたエピソードは?

「はい」と回答した保護者の方たちは、具体的にはどのような不満を感じているのでしょうか。みなさんから寄せられた具体的なエピソードとともに、アンケートの結果をお伝えします。

教室に入れない等、学校の環境に関する不満

さまざまな回答の中でも、特に目立ったのが「学校の環境に関する不満」。人数が多いクラスだと、その分、保護者の人数も多くなります。教室に入れず廊下から見ていたため、授業の様子がまったくわからなかった…なんてこともあるようです。ほか、エアコンの使用状況など、学校の設備環境に関する不満も散見されました。

1学年8クラスあるマンモス校。廊下の両側に教室があり、それぞれのクラスの保護者が廊下で参観するため狭い。自分の子どもが見えない。 [ 女性 ]

クラスの人数が多いのでたくさんの保護者が教室に入れいことがあった。教室でみることができるのは早い者勝ちなところがある。 [ 女性 ]

立ちっぱなしだったり、夏場はクーラーはしているが、コロナ禍で換気が必要で、窓を開けっ放しで暑くてたまらないことがあった [ 女性 ]

授業の進め方への不満

中には、「先生の授業の進め方」を疑問に思う声も。「授業の内容に首を傾げてしまった」「授業参観なのに子どもの発言の場がなかった」といったものも見受けられました。後から先生に直接指摘したご家庭もあるようです。

授業の進め方や先生の声かけに不満を感じることがあった。 [ 女性 ]

教員の教え方がわかりにくい。 [ 男性 ]

道徳の授業がすごく下手な先生がいて不満しかなかった。授業の上手い下手は道徳授業でわかる!と思った。 [ 女性 ]

先生が一方的に授業しているだけで、子どもたちが発表したり、何かしら活動したりする場面がなく、なんのための参観なんだろう?担任の参観日参観??と思ってしまった [ 女性 ]

他の保護者への不満

「他の保護者の参加態度」に関する不満も多く寄せられました。保護者同士で久しぶりに集まると、ついついお喋りが盛り上がってしまうこともありますよね。保護者のお喋りが授業を妨害しては元も子もないので、私語は参観の終了までは慎みたいものです。
ほか、スマホでの撮影のような禁止事項を守らない保護者がいた、といったものもありました。

周りの保護者が授業を見ずに話ばかりしている。 [ 男性 ]

他の保護者に話しかけられ過ぎて子どもを見ていられない [ 女性 ]

学校から禁止されている事(撮影・自家用車で来校など)を守らない人がいても学校側は注意をしない事。[ 女性 ]

スマホで音をたてながら、子どもの撮影をする人がいる。[ 女性 ]

事前に知らされないまま、親が参加させられる

「事前に知らされず、親も参加させられて困った」といったものもありました。子どもには面白がってもらえても、無茶振りされた方は動揺が隠せませんよね。

事前に知らされていなかったが、親も授業中に当てられた。 [ 女性 ]

事前に周知も一切なく親娘参加型だったこと…書道の時間に親にも書いてもらいましょうと無茶振りされて困った。書道が苦手だったから…。 [ 女性 ]

「お洒落して来て」「手を振らないで」子どもから要望を受けることも

参観日について、子どもから受けた要望についても聞いてみました。
アンケートに寄せられた具体例をお伝えしていきます。

絶対に来てほしい

アンケートには、子どもから「絶対に来てほしい」と言われた、との喜びの声が多く寄せられました。授業に真面目に取り組む自分の姿を、親に見せたいお子さんは非常に多いようです。特に「ママに来てほしい」「両親で来てほしい」と指定を受けた、といったものも散見されました。

シフトの関係で参観日に行けなかったことがあったのですが「ママに来てほしかった」と言われました。私は自分が子どもの時、親にあまり来てほしくなかったので、来てもらえることが嬉しいのだとその時初めて知れました。 [ 女性 ]

絶対見に来て欲しい!と毎回言われています。発表している姿を見てほしいようです。 [ 女性 ]

なるべく早い時刻から学校へ来て絶対に忘れずに参加する様に言われた。 [ 女性 ]

絶対に来て欲しい。ママがいい。 [ 女性 ]

両親ともに、来てほしいと依頼される。 [ 女性 ]

来ないでほしい・早めに帰ってほしい

一方、「来ないでほしい」と言われた保護者も少なくありませんでした。「来てもいいけど、長くいないで」といったものや「夫婦で来ないでほしい」といった、「絶対に来てほしい」派のお子さんとは真逆の指定を受ける場合もあるようです。

恥ずかしいから発表はみにこないでほしいと言われました。大体参観は発表があったりするけど。 [ 女性 ]

お父さんは来てほしくない。 [ 女性 ]

長くいないで。 [ 女性 ]

3年生の下の子は参観日に来ないでほしいと言うようになりました。 [ 女性 ]

見に来ないで欲しいと言われて、内緒で見ていたらみつかり文句を言われた。 [ 女性 ]

夫婦で来ないで欲しい。恥ずかしい…。 [ 女性 ]

手を振らないでほしい

「手を振らないでほしい」といったものもありました。参観中、お子さんと目が合うとついつい手を振りたくなりますよね。お子さんによっては、恥ずかしかったり、照れてしまったりする場合があるようです。

授業中に手を振らないでほしいと言われました。 [ 女性 ]

服装に関する要望

「服装に関する要望を受けた」との声も散見されました。参観日は、親にとっては子どもの学校生活を見られる貴重な機会ですが、子どもにとってはクラスメイトたちに親を見せられるまたとない機会なのかもしれません。中には、服装の細かい指定を受けたという方も。

仕事の格好で来ないで欲しい。スカートを履いて綺麗めな格好で来て欲しいと言われました。あと、早めに来て欲しいとは言われました。 [ 女性 ]

とにかく目立たないでほしい…と。派手な格好はもちろん禁止だと強く言われた(笑)。 [ 女性 ]

お化粧してきて? わけ分からん(笑)。 [ 女性 ]

参加できない人向けにやってほしい取り組みは?

以上のアンケート結果から、親だけでなく、子どもたちの多くも参観日を楽しみにしていることが伝わってきました。しかしながら、仕事を休むことが難しく、共働きで両親ともに参加できないご家庭もあることと思います。参観日に出られない保護者のために、どのような取り組みが必要と考えるか、意見を聞いてみました。

オンライン授業参観(アーカイブ配信)

最も多かったのは、「オンライン授業参観を行う」といったものでした。動画での配信にはさまざまな問題が生じる可能性はありますが、理想としては、ZoomやYouTube等での配信があると、多くの保護者が助かりますよね。仕事の都合がつかない場合はもちろん、下の子が小さくて現地に赴くことができない場合でも、ライブ配信やアーカイブ配信で、お子さんの学校生活の様子を見ることができます。

オンライン配信やそのアーカイブ配信 。[ 女性 ]

Zoomなどオンラインツールを利用した参観。 [ 女性 ]

参観日の様子をライブ配信して欲しい。職場で少しでも見れたら、親が来れなかったお子さんも見てもらえた感を感じられる。 [ 女性 ]

「授業参観週間」を作ってほしい

一日に限定せず、保護者に対して一週間授業をオープンにした「授業参観週間」を作ってほしい、といった意見もありました。たった一日に設定されてしまうと、どうしても予定がずらせない場合もあります。
「授業参観週間」のように選べる余地があると、多少は予定がつけやすいかもしれませんね。先生は大変かもしれませんが、この方が「抜き打ち」感があって、授業参観用に気張っていない、自然体の授業の様子が見られそうな気もします。

1週間だけずっと(月曜~金曜日)、例えば5時限目は毎日ずっと授業参観をやる、とかにして参加希望を募り選択できるようにしても良いのでは?働くママも都合がつけやすいかと。 [ 女性 ]

1週間オープンキャンパス風にして自由に親が見に来れる。 [ 女性 ]

子どもの学校での様子が見られる貴重な機会。ただし残る課題も。

今回は、HugKum読者のご家庭からアンケートに寄せられた、参観日への参加状況や考え等をご紹介してきました。多くのご家庭が参加に前向きな回答を寄せてくださった一方で、その運営のされ方などには不満がある場合も少なくないことが見て取れましたね。
参観日は、子どもの成長や、学校での様子を見られる貴重な機会です。現存している課題が改善され、多くのご家庭が充実した参観日を迎えられることを願います。

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文・構成/羽吹理美

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