スマホはいつから持たせる?
月刊誌『小学一年生』の読者のみなさんに調査してみました。まず聞いてみたのはこちらの質問。みなさんはいつ頃からお子さんにスマホを持たせる想定なのでしょうか。
調査媒体:小学館『小学一年生』2024年8月号(有効回答数500人)
設問:お子さん専用のスマホを持たせる時期について、あてはまるものを選んでください。
・1位:中学生から(40.4%)
・2位:高校生から(13.0%)
・3位:持たせる予定はない(8.0%)
・4位:本人が希望した年齢から(7.8%)
・5位:その他(6.6%)
・6位:小1から(4.6%)
・6位:小4から(同率)
・8位:小5から(3.8%)
・9位:小6から(3.6%)
・10位:小3から(3.4%)
・11位:小学校入学前から(2.4%)
・12位:小2から(1.4%)
アンケートを集計した結果、全体の40.4%と多数の票を集めて「中学生から」が1位となりました。続いて、2位は「高校生から(13.0%)」、3位は「持たせる予定はない(8.0%)、4位は「本人が希望した年齢から(7.8%)」でした。
全体の過半数以上の方が中学生以上から、全体の30%程度の方が小学生に間中にスマホを持たせようと考えていることがわかります。
「持たせるメリット重視派」と「持たせるのには慎重派」の意見
上の回答の理由にも目を向けてみると、スマホをお子さんに持たせることにポジティブな「持たせるメリット重視派」と、どちらかといえばネガティブな「持たせるのには慎重派」の意見があることがわかりました。
それぞれスマホのどのような点にメリット・デメリットを感じているのでしょうか。以下では、両者の声をご紹介します。
「持たせるメリット重視派」の意見
まずは「持たせるメリット重視派」の意見から見ていきましょう。
連絡手段として必要
スマホを持たせることに前向きな方の意見として多かったのは、「連絡手段として必要だから」というものでした。
特に、「習い事・塾に通いはじめたら」「学童をやめるタイミングで」といった、お子さんが一人で行動することが増えたり、行動範囲が広がったりしたタイミングで必要性を感じる場合が多いようです。
中には、「共働きだから」「自宅に電話がないから」といった、環境的にお子さんのスマホが欠かせないご家庭も。
友人とのコミュニケーション手段として必要
「友人とのコミュニケーション手段として必要だから」といった声もありました。持たせるつもりはなくても仲の良い子たちがこぞってスマホを持っていると、うちの子も持たせるか…と気が変わることもあるのではないでしょうか。
同様に、「周り・友達が持ち始める時期に合わせる」「中学校が離れる友達と連絡交換したいと思うので(小学校卒業時に持たせる)」といった声も見受けられました。
持たせるのには慎重派
「持たせるのには慎重派」の声もご紹介していきます。
まだ必要ではない・必要性を感じない
慎重派の人たちの中には、「小学生のうちは必要ないと思う」方が多数。
「学校が近いので」といった方も散見され、必要派に「習い事・塾に通い始めたから必要」という声が多かったのとは対照的に、お子さんの一人行動が少ない場合にはスマホの必要性が感じづらいことがうかがえます。
ルール・約束を守れるようになってから
昨今では、子どもたちのSNSを通じたいじめや、アプリ・ゲーム利用による高額請求、誹謗中傷等々、スマホ・インターネットをきっかけとしたトラブルが多発しています。そのため、スマホでのトラブルを警戒する回答も目立ちました。
スマホを持たせるのは「ルール・約束を守れるようになってから」「ネットリテラシーを学ばせてから」等々、スマホやインターネットが持つ危うさを理解してからにしたいとの声も。
勉強に集中できないから
SNSや動画サイト、スマホゲーム等々……誘惑が多すぎるのもスマホを子どもに持たせる際の大きな懸念点ではないでしょうか。スマホがあると勉強に集中できなくなるのではないかと心配する声も少なくありませんでした。
視力低下が心配
スマホの見過ぎによる「視力の低下」を心配する声もありました。スマホを長時間見ていると眼精疲労を起こすほか、姿勢が悪くなるおそれもあります。そのため、健康面を心配して「まだ早い」と判断するご家庭もあるようです。
スマホとの付き合い方には大人が注意する必要アリ
今回は、小学校低学年のママパパ500人から寄せられた「子どもにスマホを持たせる時期と理由」のアンケート結果をご紹介してきました。
当然のことではありますが、スマホには捨て難いメリットもあれば、できれば避けたいデメリットもあることが、あらためてよくわかりましたね。メリットを重視してスマホを持たせる場合でも、付き合い方・向き合い方には親のほうでもよく注意する必要があります。
過去の記事では、スマホを通じたさまざまなトラブルの事例や防ぎ方をプロが解説しています。スマホを使う場合の家庭内ルールを決めるコツについてもまとめているので、こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
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アンケートを実施したのは・・・
1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。
文・構成/羽吹理美