「前日夜に作るおにぎり」で、忙しい朝をもっとラクに。混ぜて握るだけの具材バリエーションを紹介〈HugKum 時短レシピ隊〉

朝の忙しい時間は子育て中の世帯にとって、まさに時間との戦いですよね。朝食の準備は毎日の大きな課題の一つといえるでしょう。そんなときに役立つのが、夜のうちに準備できる「作り置きおにぎり」です。栄養バランスを意識しながら、子どもが喜んで食べてくれる味に仕上げましょう。
冷蔵や冷凍保存のコツ、衛生面で気をつけるポイントなど、忙しい家庭にぴったりのアイデアをみていきます。

前日夜に準備できる! 作り置きおにぎりの基本

おにぎりは、具材やご飯の組み合わせ次第で、多くの栄養素を摂ることができます。夜のうちに握っておけば、朝は温めるだけで食べられるのも魅力ですよね。

以下のようなポイントを押さえておくと、より安全でおいしく仕上がります。

前日夜に作るおにぎりの例

傷みにくくて栄養もあるおにぎりの例として「鮭と塩昆布の混ぜご飯」が挙げられます。

鮭に含まれる油分によってご飯が固くなりにくく、塩分も含まれているので傷みにくいおにぎりです。栄養面ではたんぱく質とミネラルが含まれています。

他にも、傷みにくくて栄養もある具材がこちらです。

・ひじき煮と炒り卵(鉄分とビタミンD)
・小松菜とじゃこ(カルシウムと食物繊維)
・おかかチーズ(カルシウムとたんぱく質)

ただし、前日に作る場合は食中毒のリスクを避けるため、次に説明する衛生管理に気をつけてください。

衛生管理のポイント|下ごしらえのコツ

作り置きのおにぎりは、食中毒を防ぐ安全な調理が必要です。衛生的で、おいしいおにぎりを作るためのポイントを紹介します。

・ご飯の準備

ご飯は、おにぎりの中に熱がこもるのを防ぐため、冷ましてから握ります。

炊飯時に少量のお酢(米3合に大さじ1.5杯)や梅干しを入れると、殺菌効果が期待できます。お酢の香りはほとんど気になりません。

・具材選び

加熱済みの具材を使用します。鮭フレーク、そぼろ、ひじきの煮物などが挙げられます。

塩分が多く、水分の少ない具材を選んでください。梅干し、塩昆布、ゆかり、じゃこなどが当てはまります。

その他にもおかかなどは、余分な水分を吸い取ってくれる役目としても有効です。

傷みやすい具材や、マヨネーズを使う場合は、食べる直前に調理します。

・衛生的な調理

おにぎりを握る際は素手ではなく、ラップや使い捨ての手袋を使用しましょう。

具材を詰めるときも、清潔な箸を使います。

・海苔の扱い

海苔は水分を吸収するとやわらかくなるため、食べる直前に巻くとパリパリのまま食べることができます。

混ぜて握るだけ! 作り置きおにぎり

火を使わず、材料を混ぜるだけで作れるおにぎりをみていきます。栄養バランスも意識しているので、成長期の子どもにもぴったりです。

たくあんおにぎり

たくあんの塩けによって、傷みにくく食感のよいおにぎりになります。胡麻には抗酸化成分のセサミン、カルシウム、鉄分が豊富に含まれています。

・材料

(2~3個分)

ご飯 300g
たくあん 4~6切れ
白炒り胡麻 小さじ1.5
ごま油 小さじ1
鶏がらスープの素 小さじ1/2
塩 ひとつまみ

韓国海苔 2~3枚

・作り方

材料を混ぜて握ってから、韓国海苔で包んで仕上げます。

揚げ玉のおにぎり

揚げ玉、青のりを混ぜるだけで作れて、やみつきになるおにぎりです。味付けにめんつゆ、和風だし(粒状)を少々加えます。仕上げに味付け海苔を巻いてください。

揚げ玉を用いるとコクが加わるので、子どもたちに大人気です。時間がたつとしっとりした食感に変化し、違ったおいしさが味わえます。

青のりを小松菜に変更すると、鉄分とカルシウムがプラスされ、栄養バランスが向上します。

塩昆布とチーズのおにぎり

角切りにしたプロセスチーズと、塩昆布を混ぜるだけで本格的な味わいに。意外な組み合わせですが、食べてみるとおいしいおにぎりです。

チーズでご飯がクリーミーな味わいになって、塩昆布の旨味と絶妙にマッチします。いつも冷蔵庫にあるもので作れるのも、うれしいポイントです。

鮭フレークと大葉のおにぎり

鮭フレークとごま油を混ぜて、大葉ではさむと、爽やかな香りが食欲をそそります。食べる直前に作る場合はごま油をマヨネーズに変更してもOK。

冷凍保存をおにぎりに活用する方法

冷凍おにぎりは朝食だけでなく、お弁当や軽食にも活用できる便利な常備食です。まとめて冷凍保存しておけば、忙しい朝でもレンジで温めるだけで食べられます。

焼きおにぎり

醤油や味噌で味付けしたおにぎりは冷凍保存に適しています。ご飯が冷めてからラップで包んで冷凍し、食べるときはレンジやトースターで温めたり、フライパンで焼いたりしていただきます。

味噌は冷凍しても風味が損なわれにくい発酵食品です。
味噌は冷凍しても風味が損なわれにくい発酵食品です。

オイルおにぎり

ご飯にごま油やオリーブオイルを混ぜると、冷凍してもパサつきにくく、自然解凍でおいしく食べられるおにぎりに。

夏場は保冷剤の役目にもなり、ご飯がひんやりとしているので食欲が出ます。

ただ、オイルの量が多すぎると油が気になるので、適量を心がけてください。味付けは塩昆布やおかかなど、シンプルな味がおすすめです。

・材料

(2~3個分)

温かいご飯300g
茹でて刻んだ小松菜 1束
炒り胡麻 小さじ1
鶏がらスープの素 小さじ1/2
塩 少々
ごま油 小さじ1

・作り方

温かいご飯に材料を混ぜて握ります。粗熱がとれたらラップで包み、フリーザーバッグに入れて冷凍します。

薄く平らにすると加熱する際にムラができません。
薄く平らにすると加熱する際にムラができません。

・解凍方法

オイルを混ぜたおにぎりは、自然解凍でもおいしく食べられます。食欲が落ちる夏場には重宝するおにぎりです。

もちろん電子レンジで温めてから食べてもおいしいです。ただし、オイルが含まれているため熱くなりやすく、適温に温めるように気をつけてください。

・具材のバリエーション

冷凍おにぎり向きの具材としては、鮭と枝豆、サバ缶、梅しそなどがおすすめです。冷凍しても食感の変化がなく、水分が出ない食材を選んでください。

プロセスチーズは冷凍できますが、温めすぎると溶ける点に注意してください。

作り置きをもっと活用! 朝ごはんにうれしいアイデア

おにぎり以外にも、前日に用意できる工夫を取り入れることで、朝ごはんの準備がさらにスムーズになります。

手作りふりかけ

市販のふりかけを使って作るおにぎりは手軽ですが、ふりかけは手作りしても意外と簡単です。かつお節と胡麻、ちりめんじゃこなどを炒ってから味付けし、瓶などに保存します。

他にも、刻みネギや大葉などは、洗って刻んでおけば朝の時短になります。水分をしっかり切ってから使ってください。

混ぜご飯

甘辛く炒めた「鶏そぼろ」や「肉そぼろ」は、ご飯との相性が抜群です。作り置きしておくとたいへん便利で、朝食には温かいご飯にかければ丼として食べられます。ご飯に混ぜて握れば、おにぎりとして完成です。

韓国風の味付けやカレー味など、バリエーション豊かに楽しめますよ。

炊き込みご飯

炊き込みご飯を炊いておけば、朝はそのまま食べられ、成形するだけでおにぎりが仕上がります。冷凍保存もできて栄養のバランスもよいメニューです。

作り置きおにぎりで、朝が変わる

朝の慌ただしさを少しでも和らげたいとき、夜に少し手をかけておくことで、朝の時間にゆとりが生まれます。子どもたちにとっても、ボリュームたっぷりの朝ごはんは一日の活力源にもなります。栄養バランスを意識しながら、無理のない範囲で作り置きを取り入れて、笑顔の朝食を迎えましょう。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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