前日夜に準備できる! 作り置きおにぎりの基本
おにぎりは、具材やご飯の組み合わせ次第で、多くの栄養素を摂ることができます。夜のうちに握っておけば、朝は温めるだけで食べられるのも魅力ですよね。
以下のようなポイントを押さえておくと、より安全でおいしく仕上がります。

前日夜に作るおにぎりの例
傷みにくくて栄養もあるおにぎりの例として「鮭と塩昆布の混ぜご飯」が挙げられます。
鮭に含まれる油分によってご飯が固くなりにくく、塩分も含まれているので傷みにくいおにぎりです。栄養面ではたんぱく質とミネラルが含まれています。
他にも、傷みにくくて栄養もある具材がこちらです。
・ひじき煮と炒り卵(鉄分とビタミンD)
・小松菜とじゃこ(カルシウムと食物繊維)
・おかかチーズ(カルシウムとたんぱく質)
ただし、前日に作る場合は食中毒のリスクを避けるため、次に説明する衛生管理に気をつけてください。
衛生管理のポイント|下ごしらえのコツ
作り置きのおにぎりは、食中毒を防ぐ安全な調理が必要です。衛生的で、おいしいおにぎりを作るためのポイントを紹介します。
・ご飯の準備
ご飯は、おにぎりの中に熱がこもるのを防ぐため、冷ましてから握ります。
炊飯時に少量のお酢(米3合に大さじ1.5杯)や梅干しを入れると、殺菌効果が期待できます。お酢の香りはほとんど気になりません。
・具材選び
加熱済みの具材を使用します。鮭フレーク、そぼろ、ひじきの煮物などが挙げられます。
塩分が多く、水分の少ない具材を選んでください。梅干し、塩昆布、ゆかり、じゃこなどが当てはまります。
その他にもおかかなどは、余分な水分を吸い取ってくれる役目としても有効です。
傷みやすい具材や、マヨネーズを使う場合は、食べる直前に調理します。
・衛生的な調理
おにぎりを握る際は素手ではなく、ラップや使い捨ての手袋を使用しましょう。
具材を詰めるときも、清潔な箸を使います。
・海苔の扱い
海苔は水分を吸収するとやわらかくなるため、食べる直前に巻くとパリパリのまま食べることができます。
混ぜて握るだけ! 作り置きおにぎり
火を使わず、材料を混ぜるだけで作れるおにぎりをみていきます。栄養バランスも意識しているので、成長期の子どもにもぴったりです。
たくあんおにぎり
たくあんの塩けによって、傷みにくく食感のよいおにぎりになります。胡麻には抗酸化成分のセサミン、カルシウム、鉄分が豊富に含まれています。

・材料
(2~3個分)
ご飯 300g
たくあん 4~6切れ
白炒り胡麻 小さじ1.5
ごま油 小さじ1
鶏がらスープの素 小さじ1/2
塩 ひとつまみ
韓国海苔 2~3枚
・作り方
材料を混ぜて握ってから、韓国海苔で包んで仕上げます。
揚げ玉のおにぎり
揚げ玉、青のりを混ぜるだけで作れて、やみつきになるおにぎりです。味付けにめんつゆ、和風だし(粒状)を少々加えます。仕上げに味付け海苔を巻いてください。

揚げ玉を用いるとコクが加わるので、子どもたちに大人気です。時間がたつとしっとりした食感に変化し、違ったおいしさが味わえます。
青のりを小松菜に変更すると、鉄分とカルシウムがプラスされ、栄養バランスが向上します。
塩昆布とチーズのおにぎり
角切りにしたプロセスチーズと、塩昆布を混ぜるだけで本格的な味わいに。意外な組み合わせですが、食べてみるとおいしいおにぎりです。

チーズでご飯がクリーミーな味わいになって、塩昆布の旨味と絶妙にマッチします。いつも冷蔵庫にあるもので作れるのも、うれしいポイントです。
鮭フレークと大葉のおにぎり
鮭フレークとごま油を混ぜて、大葉ではさむと、爽やかな香りが食欲をそそります。食べる直前に作る場合はごま油をマヨネーズに変更してもOK。

冷凍保存をおにぎりに活用する方法
冷凍おにぎりは朝食だけでなく、お弁当や軽食にも活用できる便利な常備食です。まとめて冷凍保存しておけば、忙しい朝でもレンジで温めるだけで食べられます。
焼きおにぎり
醤油や味噌で味付けしたおにぎりは冷凍保存に適しています。ご飯が冷めてからラップで包んで冷凍し、食べるときはレンジやトースターで温めたり、フライパンで焼いたりしていただきます。

オイルおにぎり
ご飯にごま油やオリーブオイルを混ぜると、冷凍してもパサつきにくく、自然解凍でおいしく食べられるおにぎりに。
夏場は保冷剤の役目にもなり、ご飯がひんやりとしているので食欲が出ます。

ただ、オイルの量が多すぎると油が気になるので、適量を心がけてください。味付けは塩昆布やおかかなど、シンプルな味がおすすめです。
・材料
(2~3個分)
温かいご飯300g
茹でて刻んだ小松菜 1束
炒り胡麻 小さじ1
鶏がらスープの素 小さじ1/2
塩 少々
ごま油 小さじ1
・作り方
温かいご飯に材料を混ぜて握ります。粗熱がとれたらラップで包み、フリーザーバッグに入れて冷凍します。

・解凍方法
オイルを混ぜたおにぎりは、自然解凍でもおいしく食べられます。食欲が落ちる夏場には重宝するおにぎりです。
もちろん電子レンジで温めてから食べてもおいしいです。ただし、オイルが含まれているため熱くなりやすく、適温に温めるように気をつけてください。
・具材のバリエーション
冷凍おにぎり向きの具材としては、鮭と枝豆、サバ缶、梅しそなどがおすすめです。冷凍しても食感の変化がなく、水分が出ない食材を選んでください。
プロセスチーズは冷凍できますが、温めすぎると溶ける点に注意してください。
作り置きをもっと活用! 朝ごはんにうれしいアイデア
おにぎり以外にも、前日に用意できる工夫を取り入れることで、朝ごはんの準備がさらにスムーズになります。
手作りふりかけ
市販のふりかけを使って作るおにぎりは手軽ですが、ふりかけは手作りしても意外と簡単です。かつお節と胡麻、ちりめんじゃこなどを炒ってから味付けし、瓶などに保存します。
他にも、刻みネギや大葉などは、洗って刻んでおけば朝の時短になります。水分をしっかり切ってから使ってください。
混ぜご飯
甘辛く炒めた「鶏そぼろ」や「肉そぼろ」は、ご飯との相性が抜群です。作り置きしておくとたいへん便利で、朝食には温かいご飯にかければ丼として食べられます。ご飯に混ぜて握れば、おにぎりとして完成です。
韓国風の味付けやカレー味など、バリエーション豊かに楽しめますよ。
炊き込みご飯

炊き込みご飯を炊いておけば、朝はそのまま食べられ、成形するだけでおにぎりが仕上がります。冷凍保存もできて栄養のバランスもよいメニューです。
作り置きおにぎりで、朝が変わる
朝の慌ただしさを少しでも和らげたいとき、夜に少し手をかけておくことで、朝の時間にゆとりが生まれます。子どもたちにとっても、ボリュームたっぷりの朝ごはんは一日の活力源にもなります。栄養バランスを意識しながら、無理のない範囲で作り置きを取り入れて、笑顔の朝食を迎えましょう。
こちらの記事もおすすめ


構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)