「玉石混淆」って玉なの?石なの? 語源から使い方・類語・対義語・英語表現までを解説

時々見かける『玉石混淆』という四字熟語、正しい意味や読み方を知っていますか? この記事では『玉石混淆』の読み方や意味から、語源、類語、対義語、英語表現までをご紹介します。

「玉石混淆」とは?

読み方と意味

まずは読み方と意味を確認しておきましょう。この言葉は『玉石混淆』と書いて「ぎょくせきこんこう」と読みます。すぐれたものとつまらないものが入り混じっていることをたとえた四字熟語です。「淆」は「交」と書くこともあり、どちらも間違いではありません。

しかし、発音が似ていますが「玉石混合」とするのは誤りなので気を付けましょう。

「玉石混淆」の由来・語源

「玉石」は「玉(宝石)」と「石(ただの石)」のふたつの語からなっており、よいものと悪いもの、賢者と愚者などにもたとえられます。

「混淆」はいろいろなものが入り混じるという意味。「淆」という字にはまじる、入りみだれる、みだす、にごる、という意味があります。

使い方を例文でチェック!

では、『玉石混淆』の使い方を例文でチェックしていきましょう。

1:フリーマーケットは玉石混淆だとわかっていても、お宝探しが面白くてやめられない。

フリーマーケットの品ぞろえはまさに『玉石混淆』と言えそうです。

2:インターネットの情報は玉石混淆なので、うのみにしてはいけない。

個人の感想から専門資料まで閲覧できるインターネットの情報は『玉石混淆』と言えます。

3:彼の作品は高く評価されるものもあるが、まだまだ玉石混淆だ。

評価の有無が人によって分かれる芸術作品に対しても『玉石混淆』が使えそうです。

類語や言い換え表現は?

では、『玉石混淆』を別の言葉で言い換えたい場合、どのような表現を使うことができるのでしょう。『玉石混淆』に似た表現を探してみました。

1:魚目混珠(ぎょもくこんしゅ)

「魚目」とは「魚の目玉」と言う意味で、魚の目玉と宝石が混じっていて、目視で区別できない状態を表しています。『玉石混淆』と同じ意味の言葉です。

2:種種雑多(しゅしゅざった)

種類や大きさなど、いろいろなものが入り混じってたくさんある様子の「種々雑多」。『玉石混淆』と同じく、いろいろなものが入り混じっている状態です。

3:ピンからキリまで

始めから終わりまで。また、最上から最低までという意味で使われる「ピンからキリまで」。『玉石混淆』と同じく、いいものやよくないもの、いろいろなものがある状態を表す言葉です。

対義語は?

『玉石混淆』にはどんな対義語があるのでしょうか。『玉石混淆』の反対の意味に当たる言葉をいくつかご紹介します。

1:唯一無二(ゆいいつむに)

ただそれひとつだけしかなく、ふたつとないほど貴重であるものを表す「唯一無二」。『玉石混淆』とは逆の状況と言えそうです。

2:粒揃い(つぶぞろい)

たくさんの中の粒の大きさや質が、良質でよくそろっている様子の「粒揃い」。『玉石混淆』とは逆の状況を表しています。

3:選りすぐり(えりすぐり・よりすぐり)

よいものの中から、さらに選び抜かれたものである「選りすぐり」。『玉石混淆』とは逆に、どれも素晴らしいものという意味です。

英語表現は?

では、『玉石混淆』は英語ではどのように言い表すことができるのでしょうか。最後に『玉石混淆』と言えそうな英語表現をご紹介します。

 1:a mixture of wheat and chaff

wheatは小麦、chaffはもみがらのこと。“a mixture of wheat and chaff”は、「小麦ともみがらが混ざり合ってしまっている」という意味になります。『玉石混淆』と同じく、役に立つものと役に立たないものが混じっている様子を表した言葉です。

2:The good and the bad

“良いものと悪いもの”という意味で、『玉石混淆』と同じ意味の英語表現です。

3:It’s a mixed bag

「いろいろ混じっている袋」と言う意味で、こちらも『玉石混淆』と同じ意味になります。

「玉石混淆」の意味と由来を知って、正しく使ってみましょう。

いいものと悪いものが混じった様子の『玉石混淆』と言う言葉。正しく読んで使ってみてください。

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構成・文/kidamaiko

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