京都発! 0歳から参加できるサマースクール。五感がテーマの【日本文化×バイリンガル体験】に親子で参加してみた!

京都の自然と文化を舞台に、0〜8歳の子どもたちが感性を育むことができる「PETIT CŒUR(プチ・クール)」サマースクールをご存じですか?
2025年は京都を舞台に4日間のサマースクールが開催され、筆者は2歳と5歳の子どもたちとともに、後半の2日間に参加。陶芸や書道、京野菜の収穫体験などさまざまなアクティビティを親子で体験してきました。五感が刺激される体験に、子どもたちは目を輝かせながら夢中に。「楽しい」を超えた学びの可能性を感じる2日間をご紹介します。

日本文化を五感で味わうプログラム

「PETIT CŒUR(プチクール)」のサマースクールは、京都の自然と文化に触れながら、英語と日本語を交えた環境の中、子どもたちの感性を育むことを目的とした4日間の体験型プログラム。

対象は0〜8歳の子どもたち。専門家による本格的なアクティビティが日替わりで用意され、子どもたちは遊びの中で“知る・感じる・創る”をくり返します。

プログラムには、和紙アートや人力車、川遊びといった五感をテーマにした体験がずらり。五感を通じた発見により、子どもたちの中に「感じて理解する力」が自然と育っていきます。

4日間のプログラムですが1日単位での参加も可能。今回筆者は取材のため後半の2日間に、2歳と5歳の子どもたちと参加しました。

プログラム3日目は「視覚の日」。初めて見る舞妓さんに夢中に

プログラムの1日目は「音の日」、2日目は「感触の日」をテーマに和楽器演奏や和紙アート体験などが実施されたそう。そして、筆者が参加した3日目は「視覚の日」でした。

庭園散歩で生き物調査

まずは梅小路公園の庭園の散策からスタート。どんな生き物が住んでいるか観察します。

トンボやセミを発見! とても暑い日だったのですが、子どもたちは滝を見つけて日陰で涼んでいました。

三味線の生演奏と舞妓さんの舞

続いては梅小路公園内の緑の館で、地方(じかた)さんによる三味線の生演奏と舞妓さんの舞を間近で鑑賞しました。なんと本物の舞妓さんが登場!


視覚と聴覚を通じて本物の日本の伝統を全身で味わう、何ともぜいたくな時間。舞妓さんの華やかな着物やしなやかな所作に、子どもたちの目は自然と吸い寄せられていました。

鑑賞後には、簡単な所作を一緒に真似してみる時間も。

踊るのは少し恥ずかしそうにしていた娘でしたが、一緒に写真を撮ってもらえたことはとてもうれしかった様子。帰ってから家族に「一緒に写真撮ったんだよ! 舞妓さんとタッチもしたんだよ!」とたくさん自慢していて、記憶にしっかり残る時間になったようです。

陶芸体験

ランチタイムのあとにはお昼寝時間も用意されており、乳児さんも安心です。ゆっくり過ごしたあとは、陶芸体験です。

自由な発想で手を動かすことで、構成力や色彩感覚が育まれる陶芸。今回はろくろは使わず、粘土の上に色のついた粘土を自由に貼り付けて模様を作るというもの。2歳の娘も一人で挑戦することができていました。

子どもたちが土の感触を楽しみながら、時間を忘れて取り組む姿がとても印象的でした。

自分の手でつくったものが形になる体験は、子どもたちにとって大きな達成感につながります。親としても、普段の遊びではなかなか得られない集中力や創造力を感じることができました。

世界に一つだけのオリジナル作品は、焼成後に送ってくれます。焼き上がりを子どもたちと使うのも楽しみです。

フラワーエッセンスの耳つぼ体験

陶芸のあとは、フラワーエッセンスの耳つぼ体験。花や植物のエネルギーを感じ取りながら、自分に合うエッセンスを選びます。子どもたちが選んだひまわりの香りに癒されながら、耳つぼを優しく刺激するヒーリング体験。

たくさんのわくわくする体験で興奮していた子どもたちでしたが、この時間で心と体をほっとゆるめ、一日の体験を優しく締めくくりました。

プログラム4日目は「味覚の日」。収穫した京野菜を味わう

京野菜収穫体験

プログラム4日目は「味覚の日」。この日はバスで長岡京市にある農園へ向かいました。

畑に入ると土の匂いや葉のざらりとした手触りが広がり、子どもたちは夢中になって野菜を探しました。

ナスやきゅうり、オクラ、ミニトマトを収穫。「大きいの見つけたよ!」と収穫の喜びを全身で味わっていました。珍しい赤い万願寺とうがらしを丸かじり! その甘さに驚いていました。

ピザ作り体験

収穫した野菜を切り、オリジナルのピザ作りにも挑戦しました。自分でとった野菜を自由にトッピングしていきます。

農園にあるピザ釜で焼いたオリジナルピザの味は格別! 「あまい!」「いつものよりおいしい!」と笑顔が広がりました。

畑から食卓へという一連の流れを体験することで、子どもたちは「食べること」の背景にある自然や人の働きを知ることができます。親にとっても、食育の大切さを実感できる時間でした。

ピザづくり以外にも、本物の竹の中で流す本格的な流しそうめんを行い、子どもたちはとても盛り上がりました。デザートには凍らせた天然のスイカバーも食べ、日本の夏ならではの味覚と文化体験を味わいました。

書道体験

お昼寝しながらバスで戻ってきたあとは、書道体験です。日本だけでなく世界的に活動中の書道アーティスト、蘭鳳(らんほう)さんの筆さばきを目の前で鑑賞しました。静かな空間に墨の香りが広がるなか、迫力あるパフォーマンスに子どもたちも真剣な表情で見ていました。

子どもたちが書道体験をできる時間もありました。こちらは水を使ってできる特殊な紙。洋服を汚す心配がないので、親も安心です。子どもたちの集中して筆を走らせる姿が見られました。

茶道体験

プログラムのラストは茶道体験です。裏千家の講師の方が来てくださり、クイズも交えた茶道についての説明が始まると、子どもたちは自然と落ち着いた様子に。

2歳の娘は風船のかわいいお茶碗を自ら選び、積極的にお茶を点てていました。親の私は少しひやひやしましたが、集中している時間はがまんして見守ります。

自分で点てたお茶を味わった子どもたちは、「泡ができた!」「おいしい!」と、味覚や視覚でも大きな発見をしていました。ひとつひとつを丁寧にすることの大切さを感じるきっかけにもなったようです。

成長につながる「PETIT CŒUR(プチクール)」の非日常体験

2日間の体験を通して感じたのは、子どもたちが多彩な体験の中で五感を研ぎ澄まし、とても集中していたこと。この経験から好奇心や自信が自然に芽生えていくのではないかと感じました。京都という特別な環境で日本文化の奥深さや美しさを体験できたことは、日常生活にも生きてくる学びにつながるのだと思います。

「PETIT CŒUR(プチクール)」では、「まだ知らない世界を、自ら切り拓いていく冒険の連続。」をコンセプトに、多彩な体験で感性・非認知能力を育む、0~6歳向け教育プログラムを順次発表していくとのこと。

0歳児から体験できるプログラムはなかなかないので、興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。

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この記事を書いたのは…?

酒井千佳 フリーキャスター、気象予報士、保育士

京都大学 工学部建築学科卒業。
北陸放送アナウンサー、テレビ大阪アナウンサーを経て2012年よりフリーキャスターに。
NHK「おはよう日本」、フジテレビ「Live news it」、読売テレビ「ミヤネ屋」などで気象キャスターを務める。
現在は株式会社トウキト代表として陶芸の普及に努めているほか、2歳からの空の教室「そらり」を主宰、子どもの防災教育に携わっている。

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