※本記事は『30億ビッグデータからわかった 勉強のできる子と親がやっていること』(BOW&PARTNERS)から転載・再構成しています。
目次
「AIが東大理三に合格」した今こそ、算数思考力が必要なワケ
2025年4月、教育業界に衝撃が走りました。米国OpenAI社のChatGPT-4 Turboが、東京大学入試問題を解かせたところ、日本最難関とされる理科三類の合格水準に達したと発表されたのです。「こうなると、AI時代に算数を勉強する意味なんてないのでは……」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、これはまったくの誤解です。
AI時代だからこそ、論理的思考力がいっそう必要になります。

2025年7月30日配信のウォール・ストリート・ジャーナルの記事「AIが米新卒者の就職市場を破壊」によれば、これまで新入社員が担っていた単純作業や資料作成などの業務をAIが代替するようになり、エントリーレベル職の採用が激減しているといいます。
誰にでもできる作業はAIが担う時代に、人間に求められるのは何でしょうか。それが、算数によって培われる「論理的思考力」なのです。
算数は「積み上げ型」。穴を放置すると取り返しがつかない
算数という教科の構造は特殊です。
理科や社会は、単元ごとにある程度完結しています。苦手な分野があっても、その部分だけ集中して学べばリカバリーできます。ところが算数は違います。
すべての単元が地続きで、前に習ったことを使って次の単元を理解する「積み上げ型」の教科です。ブロックを積み上げるような構造をしているため、一つ穴が空くと、その上には新しいブロックが積めません。

たとえば「位」の理解がおぼつかないと?
二桁以上の計算、大きい数、倍数、約数、平均、小数……すべてがお手上げになります。低学年の小さなつまずきが、やがて算数という教科全体の理解を崩壊させてしまうのです。
だからこそ断言します。算数のテストでは、特に基礎を学ぶ低学年においては、航空機の部品の品質検査のように、常に100点満点を取ることを目安としなくてはいけません。
80点は「上々」ではありません。20点分の致命的な穴があった、という事実なのです。
成績トップ層と他の子の「たった一つの違い」
RISUの学習ビッグデータが明らかにした、驚くべき事実があります。成績トップ層の子どもも、その他の子どもも、つまずきやすい単元では同じようにつまずいていたのです。
では、何が違うのでしょうか。
その後の行動です。
成績トップ層の子どもたちは、60点しか取れなかったとしても、100点満点を取りきるまで粘り強く取り組みます。弱点をそのままにせず、確実に克服してから次のステップに進むことが習慣になっているのです。
テストを持ち帰ってきたとき、「間違えた箇所を親子で確認し、確実に解き直す」ことまでを習慣にします。この小さな積み重ねが、後々の算数学習をぐっと楽にしてくれます。

「見直し」と「検算」だけで、偏差値が10上がる
算数の偏差値を上げる「即効性のある秘訣」があります。見直しと検算の習慣化です。
学習ビッグデータの分析では、算数の偏差値が40台の子どもたちにこの指導をすると、ほとんどの子の得点力が跳ね上がっています。具体的には、100点満点のテストなら10〜15点、偏差値で10くらい上がるといいます。
■見直しでは「もう一度解いて途中の計算式や解を比べる」「式や解を指でなぞって点検する」。
■検算では「足し算の解を引き算で確認する」「かけ算の解を割り算で確認する」。
難関校を受ける生徒ほど、試験中の見直しと検算を重視しています。東大合格者のRISUスタッフたちも証言します。「解ける問題で確実に得点するために、いくつかの問題は捨ててでも、検算の時間を確保することがコツです」と。
速度より確度。これが、テストで高得点を取るための「鉄板テクニック」なのです。
勉強しない子どもには「気合い」ではなく「仕組み」を
「うちの子、なかなか机に向かわなくて……」
そんな悩みを持つ親御さんは多いです。しかし、叱りつけたり強制的に座らせたりしても、たいていうまくいきません。なぜ学習習慣が身に付かないのか。それは、人間に「現状維持バイアス」が働くからです。人間の脳は省エネ志向で、新しいことや変化に対してエネルギーを大きく消費します。机に座る、教材を開く、鉛筆を持つ——こうした行動の一つひとつが、脳にとっては「ハードル」なのです。
気合いではなく、仕組みで脳をハックする。本書はそのための5つの仕組みを具体的に解説しています。
- ①スイッチとなる行動を決める(夕食前の30分は必ず机の前に座る、など)
- ②初期はハードルを極力下げる(「1問だけ」「5分だけ」でもよし)
- ③学習目標を短いスパンで設定する(達成感がドーパミンを生む!)
- ④勉強を小さなごほうびと結びつける(計算プリント1ページ終えたらYouTube30分、など)
- ⑤習慣形成に20日から半年かかると知っておく(焦らず継続が大切)
実際にRISUのデータを分析すると、入会後に自宅学習を継続しているお子さんは、2か月前後経ったところから成績が目に見えて上がり始めています。

「わかる→自信がつく→好きになる」の正のスパイラルを起こせ!
算数が得意になることのメリットは、実は想像以上に大きいのです。
学研教育総合研究所の2022年の調査によると、小学生が選ぶ「一番好きな教科」と「一番嫌いな教科」の第1位は、いずれも「算数」。2012年から10年連続で変わっていません。算数は、得意・不得意の差が極端に出やすい教科なのです。しかし、いったん得意になれば話は別です。
基礎が固まれば高得点が続きます。高得点が続けば「自分は算数が得意なんだ」という自信がつきます。自信がつけば算数が好きになります。好きになれば意欲的に学び、どんどん吸収する——そんな「正のスパイラル」が起きます。算数の得意は、加速するのです。

そしてその先には、受験、就職、キャリア選択における「選択肢の広さ」が待っています。算数という一教科につまずいただけで、将来本当にやりたいことが見つかっても選択肢から外れてしまう。これは、一度きりしかない人生において、非常にもったいないことです。
子どもの未来を変える「小さな習慣」が、ここにある
算数を得意にすることに、特別な才能も、高額な塾も必要ありません。「弱点を放置しない習慣」「見直しと検算の習慣」「学習習慣をつくる仕組み」——これらの小さな積み重ねが、子どもの将来を大きく変えます。
テストの見直しというごく日常的な習慣が、AIを使う側の人間を育てる。その事実を、30億件のビッグデータが静かに、しかし確かに示しています。
お子さんが次のテストを持ち帰ってきたとき、あなたはどう声をかけるでしょうか。
※ここまでは『30億ビッグデータからわかった 勉強のできる子と親がやっていること』(BOW&PARTNERS)から転載・再構成しています。
算数における「論理的思考力」を、親子で身につける指南書!
算数ほど、得意・不得意が分かれる教科もありません。だからこそ、本書にもあるとおり、「好き」「得意」のきっかけをつかんで加速させていけば、一歩先に行くことができるのです。
本書では、親子でやるべき習慣や得点アップのコツのほか、「女子は算数が苦手」の大間違い…など算数学習の誤解と罠について、デジタルコンテンツの付き合い方など多くの興味深い内容が網羅されています。さらにはRISU特製「子どもがつまずいている単元を見つける 穴発見問題集」も!
子どもが、あるいはママパパ本人が算数に苦手意識を抱いている…そんなとき、参考になるはずです。
著書をチェック
勉強のできる子とは、算数のできる子。
算数こそが将来の学力と思考力の土台をつくる。
しかも、小学生のうちに苦手を克服しておくことが必須!
では、もう苦手になってしまった子どもにはどうしたらいいのか?
得意な子どもとその家庭の学習と生活の習慣は?
30億件ビッグデータから、お答えします!
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※当選の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。落選の方へのご連絡はいたしておりません、ご了承ください。
※応募はお1人様1回とさせていただきます。
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文・構成/HugKum編集部

