よくある症状だと思ったのに…「医師の診断に驚き」「悪化して後悔」587人の保護者が直面した子どもの皮膚トラブル、“自己判断”の落とし穴とは?≪HugKum総研≫

「赤み」や「カサつき」など、子どもの皮膚トラブルはよくあるもの。「少し様子を見ようかな」と時間をおいてしまうこともあるのではないでしょうか。しかし、その間に思いがけず症状が悪化してしまうことも少なくありません。

今回、HugKumで子どもの肌トラブルについてアンケートを実施。「もっと早く受診すればよかった」という後悔や、受診のタイミングに迷ったという声が多く寄せられました。子どもの肌トラブルと向き合う中で見えてきた、保護者のみなさんのリアルな声をもとに、その実態をひもときます。

8割以上のパパ・ママが経験する“子どもの肌トラブル”

まず、お子さんの肌についての困りごとがあるかを聞いてみたところ、約85%の保護者が困りごとが「ある」と回答しました。
多くの家庭で、子どもの肌になんらかの悩みを抱えていることがわかります。子どもの肌はバリア機能が未熟で、乾燥や汗、季節の変化など、ちょっとした刺激にも影響を受けやすいものです。小さなトラブルも起こりやすいからこそ、パパ・ママにとって身近なテーマになっていることがうかがえます。

調査対象:無回答を除く520人

子どもの肌トラブル「乾燥」「かゆみ」「しっしん・アトピー」が上位に

では、子どもの肌トラブルとして、どのようなことに困っているのでしょうか。
アンケートでもっとも多かったのは「乾燥」(364人)となり、次いで「かゆみ」(186人)「しっしん・アトピー」(154人)が上位に挙がりました。
選択肢のほかにも、自由回答欄には、ニキビや花粉による肌荒れ、口まわりのかぶれなどに悩む声も寄せられ、幅広い症状が寄せられています。

調査対象:無回答を除く449人(複数回答可)

子どもの皮膚トラブル「よくあることかも」と感じたパパ・ママが多数

では、子どもの皮膚トラブルを最初に見たとき、「よくある症状だ」と感じてしまうことも多いのでしょうか。

パパ・ママの最初の認識についてたずねてみたところ、もっとも多かった選択肢は「ときどきある」(247人)で、次いで「何度もある」(190人)となりました。「あまりない」や「ない」を選択した人は少なく、多くの保護者が日常的なものとして受け止めている様子がうかがえます。

調査対象:無回答を除く498人(複数回答可)

「よくある症状」だと思ったら…約半数が「想像以上に悪化した」と回答

しかし、その後の症状の経過についても聞いてみると、「思っていたよりも悪化した経験がある」と答えた方は258人にのぼりました。およそ2人に1人が、初期の見立てに反して症状が深刻化した経験があることがわかります。

赤みやかゆみが広がったり、掻きすぎて悪化したりと、はじめは小さな変化でも、時間の経過とともに症状が強くなることは少なくありません。子どもの肌は変化が早く、「もう少し様子を見よう」と思っているうちに、受診のタイミングを逃してしまうこともありそうです。

調査対象:無回答を除く497人(複数回答可)

医師の診断に驚き「思っていた診断と違った」ケースも

最初に思っていた「皮膚トラブルの原因」と、「医師の診断」が違った経験についても聞いてみると、じつは別の原因だったというケースも多々挙げられました。ここでは、寄せられた声を3つのタイプに分けて紹介します。

「乾燥・肌荒れ」だと間違って認識していたケース

もっとも多かったのは、あせもや乾燥などについての声でした。「ただの乾燥かな」と思っていたら、ほかの皮膚トラブルが隠れていることもあるようです。症状だけでは見分けがつきにくい場合もあり、こうした見極めの難しさが、保護者の迷いにつながっていることがうかがえました。

・乾燥からくる「肌荒れ」「かゆみ」だろうな…と思っていたが、受診したらアトピーとの診断が出て、慌てました。(東京都/女性)
・乳児湿疹だと思っていたが、重度の乾燥といわれた。(東京都/女性)
・乾燥だと思っていたら、じんましんだった。(山梨県/女性)
・湿疹だと思っていたが、アトピーと言われた。(京都府/男性)
・そもそも赤ちゃんに湿疹ができるのは当たり前で病院に行く必要性がわからなかった。(宮城県/女性)

「虫刺され」が悪化したケース

「虫に刺されたかな」「すぐに治るだろう」と思っていたら、感染や別の皮膚トラブルに発展していたケースも目立ちました。子どもはかゆみを我慢しにくく、気づかないうちにかきすぎてしまうこともあります。悪化につながることがあるため、症状が長引くときには注意が必要です。

  • ・虫刺されがなかなか治らず、水疱瘡(みずぼうそう)だったことや、悪化してとびひになっていたことがあります。(神奈川県/女性)
  • ・虫刺されをかきこわして、とびひになってしまったことがあります。(東京都/女性)
  • ・顔をひっかいて、何か月も治らず、とびひになってると皮膚科に言われた。(埼玉県/女性)
  • ・たんなる虫刺されだと思っていたら、よくない虫の針が刺さったものだった。(愛知県/女性)

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様子をみていたら…「水いぼ」が広がったケース

水いぼを「そのうち治るだろう」と様子をみていたり、市販薬を塗って対応していたところ、想像以上に広がってしまったケースも見られました。子どもの肌トラブルは思った以上に早く広がることがあるようです。

  • ・保湿クリームを塗って過ごしていたらどんどん広範囲に広がり…皮膚科に連れていって初めて水いぼだと判明。(山形県/女性)
  • ・水いぼを様子見で過ごしていたら、からだ全身に広がってしまった。(愛知県/女性)
  • ・皮膚にブツブツができ、数か月放置していたが、病院にいったら水いぼと診断された。その後、ほかの部位にもうつり、数回通院することになった。(東京都/女性)

「もう少し早く受診すればよかった」と感じたのはどんなとき?

症状が悪化したあと、「もっと早く受診すればよかった」と感じた経験についてたずねました。早い段階では軽い症状だと思っていたものが、気づけば広がっていたり長引いてしまったりと、判断の難しさに直面した保護者の姿が見えてきます。


・かゆみが抑えられず、ストレスで子どもが落ち着かなくなった。(愛知県/女性)
・市販の保湿剤を塗っていたが、病院で処方されたものの方がよく効いた。(静岡県/女性)
・肌が荒れてしまいなかなか治らなかったのが、皮膚科の薬ですぐ治ったので、早く行けばよかった。(埼玉県/女性)
・肌荒れにヘパリンを塗って保湿していたが、いっこうに治らず、病院でステロイド軟膏を処方してもらったらすぐに治った。(埼玉県/女性)
・赤ちゃんによくある肌荒れだと思っていたら、ステロイドですぐに治ったのでもっと早く病院に行けばよかった。(東京都/女性)

「もう少し早く病院に行っていれば…」という思いがにじむ声も少なくありません。少しでも気になる症状がある場合には、早めに専門家へ相談することが、結果的に子どもや保護者の負担を軽くすることにつながりそうです。

受診のタイミング、薬の使い方、毎日のケア…尽きない肌の悩み

アンケートの最後には、今まさに直面している子どもの皮膚についての「気になっていること」もきいてみました。

「どのタイミングで受診すればいいの?」という迷い

もっとも多く聞かれたのは、「家で様子を見ていいのか、それとも病院に行くべきか」という判断の難しさでした。どこからが受診のサインなのか、その見極めに迷う保護者が少なくありません。

・子どもは虫刺されや湿疹をすぐかいてしまいます。傷あとを残さないためのケアや、受診の目安を知りたいです。(山口県/女性)
・乳児期に市販の保湿剤でも、どのくらい赤みが落ち着かなかったら皮膚科を受診するかの目安を知りたいです。(宮城県/女性)
・虫刺されがひどく腫れあがって四角くなったときは、びっくりしてすぐに皮膚科に行きました。虫刺されなのか、そうでないのかの見分け方を知りたいです。(東京都/女性)

薬とはどう付き合う? ステロイドや市販薬への迷い

ステロイド薬は症状が落ち着くと安心できる一方で、「やめるとまたぶり返すのでは」と不安を感じることもあるようです。また、市販薬と処方薬の使い分けに迷う声も多く寄せられました。

ステロイドの使用頻度。(香川県/女性)
・ステロイド薬を使うと比較的早く症状が治まりますが、使用をやめるとすぐに再発することも多く、いつまで続けたらよいのか悩みます。(東京都/女性)
市販のクリームでどこまで対応できるのか知りたいです。(京都府/女性)

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子どもが嫌がる、触ってしまう…毎日のケアの難しさ

日々のケアそのものの難しさも多く挙がりました。子どもが嫌がったり、かいてしまったりして、思うように続けられないという声が目立ちました。

・保湿剤を嫌がるけれど、楽しく塗れる方法を知りたいです。(神奈川県/女性)
・冬場の乾燥でクリームを塗ると、パジャマがペタペタして嫌だと塗るのを嫌がります。(千葉県/女性)
・薬を塗っても子どもがかいてしまう。(福岡県/女性)
子どもが患部を触らないようにする工夫を知りたいです。(大阪府/女性)

「よくあること」だからこそ迷ったときは早めの相談を

今回のアンケートから、子どもの肌トラブルは身近だからこそ、受診のタイミングを見極めるのが難しいことが見えてきました。「ただの乾燥かな」「少し赤いだけかも」と感じても、実は別の原因が隠れていたり、触ってしまって悪化したりすることも少なくないようです。

毎日の保湿やホームケアは大切ですが、万一症状が長引く、広がる、かゆみが強いなど心配なことがあれば、ひとりで抱え込まず、かかりつけの小児科や皮膚科に相談してみてくださいね。

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この記事を書いたのは

牧野未衣菜 ライター

子育てや教育分野を中心に取材・執筆。また、認定NPO法人で、不登校やさまざまな困難を抱える子どもたちと関わっています。2児の母としての子育ての実感も重ねながら、日々の悩みや、子育てのリアルな声を丁寧にすくい上げ、やさしく伝える記事づくりを心がけています。

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