「早く早く!」「まだできないの?」はNG! パパママの口グセ言い換えノート【監修/井桁容子先生】

OKワードは・・・

「(時計の針をさしながら)ここまでに、支度をしておこうね。慌てていくと、転んでケガするから」

「何か、困っていることはある?」

上からの命令言葉では、子どもの心に届きません

「早く」は、親が子どもに対して、もっとも多く投げかけている言葉だそうです。でも、未熟な子どもにあれこれ急かすこと自体、まずムリがあります。幼い子どもとの生活は「大人が余裕をもって行動する」ことが前提と心得て。そのうえで、急いでいるときは、その理由を説明しましょう。「ゆっくりお話ししながら行きたいの」「寒いところで待っている人がかわいそうだからね」など。納得すれば、子どもは子どもなりに、一生懸命急いでくれます。
また、グズグズしているのは、何かしらの事情があるとき。いきなり叱らずに、その事情を聞いてみましょう。「まだテレビが見たい」「園に行くのがなんとなく億劫」などの理由がわかったら、「ずっと好きなことだけをしていたいよね。でも、区切りをつけられる人のほうがカッコいいんだよ」など、命令ではなく、助言を与えてください。子どもはみんな、「カッコいい人」になりたいという気持ちをもっています。小言よりも、ずっと心に響きますよ。


記事監修

井桁容子|乳幼児教育保育実践研究家

乳幼児教育保育実践研究家、非営利団体コドモノミカタ代表理事。東京家政大学短期大学部保育科を卒業。東京家政大学ナースリールーム主任、東京家政大学・同短期大学部非常勤講師を42 年務める。著書に「保育でつむぐ 子どもと親のいい関係」(小学館)など。

『イライラをぶつけない ママの口グセ言い換えBOOK』edu 別冊ふろく
イラスト/高部むしゅこ 取材・文/井尾淳子、齋藤美和 編集/井尾淳子 再構成/HugKum編集部

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