実は美人じゃなかった!? 謎多き女王クレオパトラ。その魅力と人生を学ぼう【親子で歴史を学ぶ】

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クレオパトラは、世界3大美人の1人に数えられていることで有名ですが、一方で「実は美人ではなかった」という説があります。彼女はどのようにして多くの人々を魅了したのでしょうか?彼女の苦難の人生を知ると共に、魅力を学びましょう。

クレオパトラはどんな人生を歩んだの?

クレオパトラは、エジプト王族の女性に付けられる名前であり、私たちが知るクレオパトラは正式には「クレオパトラ7世フィロパトル」といいます。

クレオパトラが生きた古代エジプトは、激動の時代です。その中でも彼女は弟との結婚や謎の死を遂げるなど、波乱の人生を歩んだといわれています。

クレオパトラはどのような人物だったのか、特に印象的な出来事を見ていきましょう。

実は純粋なエジプト人ではなかった?

クレオパトラは、古代エジプト・プトレマイオス朝の「最後の女王(ファラオ)」です。

女王といえばその国の代表ともいえる存在ですが、実はクレオパトラは純粋なエジプト人ではなく「マケドニア系ギリシャ人」だったという説があります。

というのも、プトレマイオス朝は厳密にはエジプト人によるものではありません。その地を征服したギリシャ人が起こした王朝といわれています。そのため、その子孫であるクレオパトラも、ギリシャ人の血を引くと考えられているのです。

兄弟で結婚! 愛人はカエサル

クレオパトラは、弟である「プトレマイオス13世」と結婚して王位を継いでいます。最終的には彼と敵対し、もう1人の弟である「プトレマイオス14世」と結婚することになるのです。
現代では近親者との結婚はご法度です。しかし、古代エジプトなどでは近親婚を繰り返すことで、王家の血を守っていました。

さらに、古代ローマの軍人「ガイウス・ユリウス・カエサル」と愛人関係を結んでいたことでも有名です。
古代ローマは、古代エジプトにとって敵国ですが、クレオパトラは政治的な意図がありカエサルの愛人になったといわれています。一方、クレオパトラに魅了されたカエサルは、敵国の軍人でありながら、彼女の後ろ盾となり支えていたそうです。

謎の残る死因

クレオパトラの死因には多くの謎が残されています。

亡くなる前、クレオパトラは古代ローマの捕虜となり、自殺しないように監視されていました。しかし、籠に入れて持ち込ませた「コブラに噛ませて自殺した」といわれています。
しかし、コブラは籠に入るような大きさではない・コブラの毒で死ぬには時間がかかるという理由から、彼女の死因は別にあると考えられているそうです。

一説によると「服毒自殺」といわれていますが、クレオパトラの遺体(ミイラ)は発見されておらず、本当の死因は現在も特定されていません。彼女の遺体が見つかれば、現代の科学技術を生かして彼女の死の理由が分かるかもしれませんね。

絶世の美女としても有名なクレオパトラ

クレオパトラは「世界3大美人」の1人に数えられる程、美しい女性だったといわれています。一方で、彼女は「本当は美人ではなかった」という説があることをご存知でしょうか?

ここではクレオパトラの美しさに焦点を当てて見ていきましょう。

世界3大美人の1人

クレオパトラは、人類史において特に美人とされる世界3大美人の1人です。一般的にはクレオパトラのほかに、中国の皇妃「楊貴妃」、日本の女流歌人「小野小町」がいます。

世界にはさまざまな美人が存在するものです。生きた時代や国も違う中で、なぜ彼女たちが選ばれたのか疑問に感じたことがある人もいるでしょう。

世界3大美人は、あくまでも学者による定説や一般人の認識で決められたものであり、明確に定義されているわけではありません。

クレオパトラは、その圧倒的な美貌で、自国の男性のみならず、敵国の男性まで虜(とりこ)にしたという逸話があります。これにより彼女は美人と定義され、世界3大美人の1人に数えられているそうです。

本当は美人じゃなかった?

一方、クレオパトラは本当は美人ではなかったという説もあります。残された肖像や石像を基に作られたCGは、どれも「美人」の定義には当てはまらなかったそうです。

しかし、当時と現代では美人の基準が違う可能性があります。そのため一概に美人・美人ではないと断言するのは難しいのです。

また、クレオパトラが美しいといわれたのは、顔の造形ではなかったとも考えられています。古代エジプトの建物内は薄暗いことが多く、顔の造形がぼんやり見えることもあったといわれています。

クレオパトラは、とても美しい声をしていたそうで、その声を生かして多くの男性の心を動かしていたという説もあるのです。

なぜそんなに人々を惹きつけたの?

クレオパトラは、男性だけでなく、数多くの人を惹きつけたといわれています。現代でも、彼女の生涯や謎に惹きつけられる人も多いものです。

人々は、クレオパトラのどこに惹きつけられたのでしょうか?  その理由を探ると、彼女の生き様の美しさが見えてきました。

美へのこだわりがとても強い

クレオパトラは、薔薇風呂やミルク風呂に入ることで体のケアをしたり、装飾品や服装を工夫したりと「自分を魅力的に見せる術に長けていた」そうです。

アイシャドウは、古代エジプトが起源といわれていますが、メイクとして初めて取り入れたのはクレオパトラだといわれています。

さらに、自分の瞳と同じ色のエメラルドを砕いてアイシャドウに使う、一つの国が買える程の価値がある大粒の真珠をワインビネガーに溶かして飲んだという逸話もあるのです。

ただ美しいだけでは人は強く魅了されません。クレオパトラは、並々ならぬ美へのこだわりを持っていたからこそ、数多くの人々を魅了したのでしょう。

とても賢い女性だった

クレオパトラは、美しいだけでなく、とても賢い女性だったといわれています。数学・哲学・天文学など、さまざまな学問に精通しており、その知識を駆使して政治を行っていたそうです。

子どもの頃から熱心に勉強しており、約70万冊も蔵書していた「アレキサンドリア図書館」に足繁く通っては、知識を身に付けていたといわれています。

語学も堪能だったそうで、一説によると7カ国語以上もの言語を話せたそうです。加えて、聞き上手で相手の話を引き出す術に長けていたといわれています。

彼女が多くの人々を魅了できたのは、努力で培った賢さがあったからこそかもしれません。

クレオパトラについて学べるおすすめ本

子どもと一緒にクレオパトラについて学ぶのであれば、イラストが多い絵本や漫画がおすすめです。ここではクレオパトラについてよく知ることができるおすすめの本を紹介します。

気軽に読める「ビジュアル伝記 クレオパトラ」

少女漫画のようなかわいいポップなイラストで読める伝記です。クレオパトラの生涯の中でも、彼女が女王として国と民を守る姿が描かれています。カラーイラストが多いため、普段伝記や物語を読まない子どもでもスラスラ読めるでしょう。

クレオパトラの周りには数多くの人物が存在しますが、巻頭に人物ガイドが掲載されているため「誰だか分かない」と迷う心配もありません。

さらに、クレオパトラが生きた時代について記載された「クレオパトラ新聞」が掲載されていることもポイントです。リアルタイム感覚でクレオパトラが生きた時代を学べるでしょう。

低学年から読みやすい漫画「クレオパトラ女王 」

漫画になっているため、「物語を最後まで読むのは苦手」「難しい内容は理解しづらい」という低学年の子でも読みやすいでしょう。

クレオパトラが生きた古代エジプトは、王族同士の争いや結婚、他国との領地争いなど困難なテーマが目白押しです。当時の人々の様子についても詳細に描かれており、クレオパトラだけでなく「古代エジプトがどのような時代だったのか」を学べることもポイントです。

導入本に最適!「クレオパトラと名探偵!タイムスリップ探偵団古代エジプトへ」

こちらは物語の登場人物たちが古代エジプトに「タイムスリップ」することで、クレオパトラに関する謎を解いていく物語です。謎解き感覚で学べるため、初めてクレオパトラについて学びたい子どもの導入本に向いています。

小説仕立てになっており「ここからどうなるの?」「クレオパトラが…!」と、子どももドキドキしながら読めるでしょう。

美貌と知性を持っていたとされるクレオパトラ

クレオパトラは、美貌の持ち主であるイメージばかりが広がっていますが、優れた知性を持つ才女でもあり、さらに兄弟と結婚・毒による自殺・若くして女王を務めるなど、現代を生きる私たちからすると想像を絶する生涯を送った人物でもあったようです。

また、さまざまな謎を残していることが、彼女をより魅力的な存在に見せているのでしょう。漫画や小説を通じて、クレオパトラの持つ魅力を探ってみましょう。

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構成・文/HugKum編集部

 

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