人はなぜ「あるある」エピソードが好きなのか。それはね、人間は共感を求める生き物だから。
こんにちは。HugKum編集部のHM子です。ちょっといいこと言ったつもりの冒頭からはじめました。2020年振り返りの季節です。今回はママ友・パパ友とのあれこれを振り返り、「あるある!」と膝を打ったあとは、偉人の名言とともに総括を行いまして、来たるべき新しい年をスッキリした気持ちで迎えたいと思います。準備はいいですか。
目次
ママ友エピソードが満載の「あんふぁん」
今回のママ友エピソードは、子育て情報サイト「あんふぁんWeb」からいただきました。
「あんふぁん」とは
育児のノウハウやお悩み、おでかけ、手作り・工作、季節の行事・イベント、ランドセル・入学準備など、ママ発信の子育て情報が満載。のフリーマガジン。主に幼稚園に冊子が配布されています。
ではさっそくママ友エピソードをのぞいてみましょう。
episode1)噂話が多すぎて、正直疲れる……
とても面倒見がよく、いつも相談に快くのってくれるママ友がいたが、他のママ友に私の相談内容を面白おかしく話していたと聞き、とてもショックだった。おかげでしばらく人間不信になってしまった…(snow0321、39歳)
先生達の恋愛事情にやたら詳しいママ友。「〇〇先生と△△先生はつきあっているのよ」「最近、□□先生、別れたんだって」…本当にどうでもいいし、聞くと意識しちゃうから教えないでほしい(笑)(けんけん、40歳)
おしえて、偉い人
それでは、上記のようなママ友・パパ友エピソードについて、過去の偉人から何かお言葉をちょうだいしたいと思います。
すべての人に丁寧に接しなさい。だが、親密に接することはあまりしてはならない。
トーマス・ジェファーソンさん(米国の第3代大統領、アメリカ独立宣言の立役者 /1743~1826年)からお言葉いただきましたー。なるほど、邪険にしない程度にホドホドにつきあう距離感が大事ということですね。
もうひとり、ガリレオ・ガリレイ先生(イタリアの物理学者、天文学者、哲学者 / 1564~1642年)にも訊いてみましょう。
私は、何も学ぶべきものがないほど愚かな人に会ったことはない。
なるほど。もしかすると益のなさそうなママ友・パパ友の無駄話も何かの役に立つかもしれないと。沈黙の価値を教えてくれたと思うことだって可能ですね。
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episode2)あれ、私だけ誘われていない?
それまで特に仲良くしていたママ友4人グループ。ある日幼稚園の代休に3人が会っているのを見かけたので、SNSで「今度私も入れて~」とコメント。するとその返答は「忙しそうだから」というものでした。<中略>
それから徐々に誘っても断られる回数が増え、私だけが誘われない集まりが増えていることに気づきました。<中略>
後日、LINEでママ友に「先日は挨拶なしで帰ってごめんね」「また幼稚園で娘と遊んでね」と送ったのですが、既読スルー。仲良くしていたママ友になぜ嫌われたのか原因はわかりません。(yuikitiiiiさん)
おしえて、偉い人
仲間はずれの悲しみ。大人だって「あるある」では割り切れないくらい傷つきますよね。そんなエピソードには……
往く者は追わず、来る者は拒まず。
よく聞くこの言葉。孟子先生(中国の儒学者/ 紀元前372頃~289年頃)の言葉だったんですね。孟子先生もきっと既読スルーのさびしさをご存じだったに違いありません。
多くの愚者を友とするより、一人の知者を友とするべきである。
デモクリトスさん(古代ギリシアの哲学者 / 紀元前460頃~370頃)からも上のお言葉をいただきました。そうよね、あらゆる人と仲良くする必要はないのです。気の合う人が一人いればいいや。それは家族かもしれないし、古くからの友人かもしれません。
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episode3)子ども同士のトラブルがママ友関係にも影響して……
突然Yちゃんママから「あなたの子どものAちゃんが、幼稚園でうちのYを押しているの」と言われたのです。<中略>
Yちゃんママはそれを私に伝えた後から、私を無視するようになりました。もう少し詳しく話を聞こうにも、とても怒っていてそれ以上は話を聞くことができませんでした。<中略>
Yちゃんママの『無視』は卒園まで続くことに…。
おしえて、偉い人
上のようなケースは、初期対応をやや間違えたのかもしれませんね。事の詳細を確かめるより前に、フォローすべき言葉や行動が必要だったのかもしれません。けれどもアルフレッド・アドラー先生(アドラー心理学創始者/1870~1937年)はこう言いきっています。
過去の原因は解説になっても解決にはならないだろう。
はあ、そうですか。では次から気をつけるとして(笑)。こうした行き違いの修復って難しいものですね。武者小路実篤先生(作家/1885~1976年)はこんなことを言っています。
君は君
我は我なり
されど仲よき
すべての人とこんな距離感でつきあえるといいですね。子どもにも普段から言い聞かせ、気が合わない友達がいても、相手を押したり敵対関係に持ち込んだりする前に「人は人」と、程よい距離をとる。そんなカンどころを親子ともに育みたいものです。
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episode4)地域性? 年齢差? ママ友カルチャーに馴染めない……
私が専業主婦になったタイミングで子どもを保育園から幼稚園に転園させたのですが、最初にびっくりしたのはママ同士が「お互い敬語を使わない」「名前で呼び合う」ことでした。<中略>
保育園時代は、朝晩の送り迎えで他のパパやママとすれ違うことはありましたが、親の交流というものがありませんでした。そのため「え、敬語を使わずに話すの? しかも名前で呼び合うんだ!」とカルチャーショック!
おしえて、偉い人
上のようなママ友・パパ友間の文化摩擦には、小津安二郎さん(映画監督/1903~1963年)からアドバイスをいただきましょう。
どうでもよいことは流行に従い、重大なことは道徳に従い、芸術のことは自分に従う。
うーむ。どんなふうに相手を呼ぶかはこの場合「どうでもよいこと」に分類しちゃえってことですかね。いや、生き方は創造!だから芸術!という考えの方もいらっしゃると思いますので、人それぞれかもしれませんが。
人間は自分自身と折り合える程度にしか他人とも折り合えない。
ポール・ヴァレリーさん(フランスの詩人/1871~1945年)の上の言葉も示唆に富んでいます。「自分はそういうノリの人間じゃない」と引いてしまうよりは、自分の中に眠るタメ口全開キャラを掘り起こし、そんな自分と折り合いをつけることで同種の他人を受け入れる。
人って、自分が思っているより多彩な人格を自分の中に封印しているものです。私たちはそれらを封印する過程で、他人のキャラをも無自覚に「ないわ」と否定しながら大人になったのかもしれません。
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いろいろあるけど、人間だもの。
ここまでにさまざまなママ友案件を見てまいりましたが、最後に筆者の友人の名言を。
コロナ禍は不要な人間関係を整理するチャンス。
これまで義理でおつきあいしていた人間関係のなんと多かったこと。それが社会人としての、また親としての務めということもあります。でもあまりに負担の大きかった義理づきあいは、このコロナ禍のソーシャル・ディスタンスを理由に減らしてみたら、それはそれでスッキリしたという側面もありました。
とはいえ、子育てという苦労を共にするママ友・パパ友は強い味方。子どもをもつことがなければ出会わなかった人たちとの絆は、人生の思わぬギフトとも言えます。わが子を、自分を犠牲にしすぎず他人とも協調できる、そんな子に育てたいと誰もが思っているはず。それならそのスキルと力を、私たち親こそが実生活の中で鍛えていきたいものです。
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この記事で引用した「あんふぁん」は、下記のあんふぁん公式サイトからも見られますので、ぜひチェックしてみて。
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◆この記事を書いたのは
HugKum編集部 HM子
ティーンエイジャーの娘に「自己肯定とは。自信や自負とどうちがうのか」と訊かれて答えられなかった蒙昧なワーママ編集者。が、近年不慣れな職務と加齢によって自信も自負もふっとび「ゼロ感覚!しかしこの謙虚さが大事」との自己肯定に至り、この感覚よ!と娘に伝えようと思ったころには「もう興味ない」と言われて残念な日々。