ゲームの開発者は小学6年のけいじくん
ゲームが好きで、特に自由に作れるようなゲームが好きだというけいじくん。今回の作品やゲーム作りのアイディアについてまずは話を聞いてみました。
―なぜこのテーマにしたの?
けいじくん SDGsの「まちづくり」に興味がありました。世界では人口増加の問題などから、大勢の人が快適に暮らすためのまちづくりが重要なテーマとなっています。そして、コロナウイルスの変異型が増えてきていて、困ったり苦しんだりしている医療現場やお店が多くなっているのが現状です。コロナで困っている人のために、住みやすいまちを作りたいと思い、今回のテーマを選びました。
―どんな場所でアイデアを思いつくの?
けいじくん 学校でも連絡帳を書いている時や、テスト中とかに突然思いつきます。テストの時はテストの紙に書いて、回収する時に消しました。
例えば、勝負の演出とクリアの演出とか、クラウド変数を使って記録することも思いつきました。宿題をやっていた時に、テレビの音が聞こえてきて、それがアイデアになったこともあります。
ゲームのテーマにした「まちづくり」とは?
アイディアが湧いてくるというけいじくんの話、聞いているだけでワクワクしますね。作品紹介の前に、今回けいじくんがテーマにした「まちづくり」について少し解説しましょう。「まちづくり」は、SDGsでも「目標11.住み続けられるまちづくりを」として掲げられています。
世界に人々はさまざまな地域でそれぞれに異なる文化や環境のもと暮らしています。人口増加や貧富の格差により住む場所が十分にない、お年寄りや障がいがある人、女性や子どもなど弱い立場の人が使いやすい公共施設が少ないといった問題を抱えている地域もあります。また、自然災害により避難や移住を余儀なくされる人もここ数十年で大きく増加しています。こうした問題を解決して、暮らしやすく住み続けられるまちづくりが求められています。
具体的には、
・バリアフリー化を進め、誰もが住みやすい環境を整える
・電柱を地下に埋めて災害時の被害を最小限に抑えるための備えをする
・都市部と農村部の社会的・経済的なつながりを強める
などが、まちづくりには大切です。
あらゆる問題を解決し、すべての人が暮らしやすいまちづくりが世界中で進められているのです。日本でも各自治体などが持続可能なまちづくりに取り組んでいます。
けいじくんの作品「コロナ対策発展記」を見てみよう
まちづくりをゲーム化するアイディアがすごい!
作品名 は「コロナ対策発展記」、制作期間は約1か月半です。このゲームではお金を使ってコロナ対策を行い、コロナ対策をせずにさびれてしまったまちを復興させていきます。コロナ対策を行い感染者を減らしたり、評判を上げたりすることで人口を増やせる仕組みです。
▼プレイヤーは町役場の「コロナ対策街づくりリーダー」。まずは、建物などを配置してコロナ対策をします。
▼住民のアイコンが設置した建物に重なるとお金が増え、増えたお金はまちづくりなどに使えます。
▼増えたお金を使ってコロナ対策できるアイテムは、
・公園
・コロナ対策ができる診療所
・コロナ対策が取られた遊具
・コロナ禍で売り上げが減少してしまった飲食店が利用できる出店スペース
・マスクやワクチンなどコロナ対策グッズ
などが用意されています。けいじくんが考えたオリジナルのアイテムもあり、コロナ対策をして住みやすいまちづくりをするための工夫が随所に感じられますね!
コロナ対策をしたり、住民の声を聞いたりすると評判が上がります。住民を増やすには、お金が1000、評判が300必要です。
▼「他の町との勝負」では人口、評判、感染者の3つの指標で勝負します。
▼勝つことができれば、クリアです!
小学生の自由な発想力でSDGsのゴールへ導く!
けいじくんの開発したゲーム、いかがでしたか。今、私たちが直面しているコロナ対策と「目標11.住み続けられるまちづくりを」を組み合わせて素晴らしい作品を作ってくれました。まちづくりには予算や住みやすさなどさまざまな課題の解決が必要なことも見事に表現していましたし、ゲームとしてもとても面白く思わず熱中してしまうクオリティです。
ぜひこのゲームを参考にお子さんと今後のまちづくりについて考えてみてはいかがでしょうか?
▼けいじくんのゲームはこちらから体験できます
https://scratch.mit.edu/projects/540730200/
▼けいじくんのゲームづくりの動画はこちらから
記事監修
「いいなぁ、みらい」をコンセプトに、子どもたちのみらいを切りひらくための機会を提供。webメディア「みらいい」やYouTube「みらいいチャンネル」を中心とした先端教育に関する情報発信や成功体験を得るプロジェクトを推進。プログラミング教育やSTEM教育、SDGsに関する情報格差の解消を目指します。