加湿器を使う効果とは? 効果を上げる置き場所やお手入れ方法も紹介

気温が下がり空気が乾燥する季節に、加湿器を活用する人は少なくありません。加湿器で湿度を上げると、どのような効果が得られるのでしょうか。加湿器の効果を高める正しい置き場所や、気になるお手入れ方法も合わせて紹介します。

効果的な加湿器使いで得られるメリット

空気の乾燥が進む冬に加湿器を使うと、風邪の予防や暖房費の削減など、さまざまな効果を実感できます。加湿器がもたらすメリットを、具体的に見ていきましょう。

目や鼻の乾燥を防いで風邪対策

冬に風邪をひきやすくなったり、インフルエンザのようなウイルス性の感染症が流行したりするのは、空気の乾燥によって粘膜の機能が低下することが要因です。

風邪の菌やウイルスは、目・喉・鼻の粘膜を通して体内に侵入しようとします。しかし、粘膜には防御機能が備わっているため、外から入ってくる菌やウイルスが体内に入らないようにブロックしてくれます。

ところが、空気が乾燥すると、粘膜の防御機能がうまく働かなくなり、菌やウイルスの侵入を許してしまうのです。

加湿器で湿度を上げれば粘膜の状態が正常に保たれるため、風邪をひきやすい子どもがいる家庭でも安心です。厚生労働省では、湿度を50~60%に保つことを推奨しています。

参考:インフルエンザQ&A|厚生労働省

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髪や肌の潤いにも影響する

冬になると髪がパサついたり、肌がかゆくなったりする人は多いのではないでしょうか。空気の乾燥は、髪や肌のコンディションにも影響します。

空気中の湿度が低いと体から水分が奪われ、髪や肌はどんどん乾燥していきます。水分量が少なくなった肌や髪は、バリア機能が低下している状態です。

加湿器で部屋の湿度を保ち、水分を奪われないようにすることで、美容面のメリットも得られるでしょう。

静電気が発生しにくくなる

静電気も冬にありがちなトラブルの一つです。子どもと手をつなごうとしたときや、エレベーターのボタンを押したときに、指先に静電気が走り、嫌な思いをしたことがある人は多いでしょう。

全ての物体は電気を帯びているため、静電気が発生する可能性は常にあります。しかし実際は、静電気の発生頻度は季節によって大きく変わります。

冬に静電気が頻発する原因は、空気中の水分量が少なくなるからです。

水には電気を通す性質があります。湿度が高いときは物体の表面に水の粒子がたくさん付着するため、水を通って電気が逃げていきます。

しかし、湿度が低いときは水の粒子が少ない状態です。逃げ場所のない電気が物体にたまることで、静電気が発生しやすくなるのです。

加湿器を使用して空気中の水分量を増やせば、嫌な静電気は発生しにくくなり、快適に過ごせるでしょう。

湿度が高いほうが暖かい

加湿器は寒がりの人にもおすすめです。暖かさの感じ方には室温だけでなく、湿度も影響しています。同じ室温でも、空気が乾燥していると皮膚から水分が蒸発するため、気化熱で体温が下がって寒く感じるのです。

暖房をつけていてもなかなか体が暖まらないと感じるときは、部屋が乾燥しているのかもしれません。暖房と一緒に加湿器を併用すれば、乾燥した部屋にいるときよりも、暖かく感じられるはずです。

効果を高める!加湿器の正しい置き場所

メリットの多い加湿器ですが、置き場所が悪いと十分な効果を発揮できません。加湿器の効果が高まる、正しい置き場所を見ていきましょう。

できるだけ部屋の中央に

加湿器の理想的な置き場所は、部屋の中央部です。外気温が低い冬は、同じ室内でも窓や壁の近くよりも、部屋の中央部のほうが室温は高くなっています。

空気は、温度が高いほど、たくさんの水蒸気を含むことができるため、暖かい場所に置くほうが効率よく加湿できるのです。

家具やコンセントの位置などの関係で中央に置けない場合でも、できるだけ窓や壁から離れた場所を選ぶようにしましょう。

エアコンと併用なら吸入口近く

暖房器具にエアコンを使用している人は、エアコンの吸入口付近に置くのも効果的です。エアコンは、部屋の空気を吸い込み、温めてから部屋全体に拡散させます。

加湿器を吸入口の近くに置けば、空気と一緒に水蒸気も吸い込むことになるので、一気に部屋全体を加湿することが可能です。

ただし、エアコンの温風が加湿器のセンサーに直接当たると、誤作動を起こす可能性があります。エアコンの近くに置く場合は、風が当たらない場所を選ぶようにしましょう。

家電や壁・窓から離して置く

外に面した窓や壁の近くは、外気温の影響で室温も低くなりがちです。冷たい空気は水蒸気をあまり含むことができないため、窓や壁の近くでは、加湿器が放出する水蒸気の多くが結露してしまいます。

この状態では、部屋全体に水蒸気が行き届かないばかりか、結露によって壁紙や窓のパッキンが濡れ、カビが発生しやすくなるため注意が必要です。

パソコンやテレビなどの家電製品の近くも、加湿器を置くには避けたい場所です。うっかり倒してタンクの水がこぼれたり、精密部品に水蒸気が付着したりして、故障するおそれがあります。

家具などの上に置く

加湿器は床ではなく、棚やテーブルの上に置くのが基本です。子どもが触れられる場所に加湿器を置いてしまうと、火傷してたり、倒してしまったりする可能性があり大変危険です。

また、冷たい空気は低い場所に集まるので、床に加湿器を置くと、窓際と同じく加湿効率は悪くなってしまいます。どうしても床に置きたい場合には、高さがあり、水蒸気の噴き出し口が上に付いている加湿器を選ぶとよいでしょう。

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ベッドルームで使う場合

睡眠中の乾燥を防ぐため、ベッドルームに加湿器を置きたいと考える人もいることでしょう。しかし基本的に、一晩中加湿器を使うことはおすすめできません。

具体的な理由と対策を見ていきましょう。

就寝時には電源を切ろう

就寝時の暖房設定はどのようにしていますか?寝る前に暖房を消したり、タイマーをセットしていたりする場合、暖房を消した後の部屋は徐々に温度が下がっていきます。

にもかかわらず、加湿器をつけっぱなしにしていると、部屋の中が必要以上に加湿され、蒸れを感じたり、壁や窓、ベッドの枠に結露が付いたりしてしまいます。湿度が高い状態が続けば、カビが発生するなど、環境に悪影響を及ぼしかねません。

そのため、暖房を消して寝る人は、加湿器の電源も切るようにしましょう。

ただし、加湿器に正確な湿度設定機能が付いていれば、朝まで使い続けても問題ありません。設定湿度を超えると自動的に水蒸気量を抑えてくれるので、加湿し過ぎる心配がなく、快適な状態をキープできます。

効果的に使うためのお手入れ方法

水を使う加湿器は不衛生になりやすいため、小まめなお手入れが欠かせません。衛生的かつ効果的に使うために、お手入れの基本を押さえておきましょう。

タンクの水は毎日替える

加湿器の水は、常に清潔にしておくことが大切です。もし、水に雑菌が混ざっていたら、加湿器を運転したとたん、水蒸気と一緒に雑菌も拡散されてしまいます。

自身や家族の健康のために加湿器を使っているのに、雑菌を拡散してしまっては本末転倒です。

加湿器を使い終わったら、毎日きちんとタンクに残った水を捨て、翌日は新しい水を入れるようにしましょう。水を替えるときにタンク内をゆすいだり、時々洗浄したりするとさらに安心です。

フィルターなどは定期的に掃除

フィルターやトレイなどのパーツも、定期的に掃除しましょう。加湿器の内部は常に水に触れているため、水アカやヌメリが付きやすく、そのままにしておくと雑菌が繁殖してしまいます。

特に、水アカは放っておくと頑固にこびり付き、加湿能力の低下や故障につながるため注意が必要です。落とせなくなる前に、早めに取り除きましょう。

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知っておきたい加湿器の効果的な使い方

空気が乾いた状態が長引くと、健康面や美容面に少なからず影響が出てきます。特に、子どもが小さいうちは家庭環境からも、元気に過ごせる環境をサポートしてあげたいと考える親御さんは多いことでしょう。

加湿器は無いと困る程ではないものの、あれば乾燥の影響が和らぎ、生活に潤いをもたらしてくれます。加湿器の効果と使い方をしっかりと理解した上で、有効に活用しましょう。

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文・構成/HugKum編集部

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