無駄なく、自分に合ったモノを選ぶには?
新しい年を迎え、心機一転モノの買い替えを検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
整理収納の基本は「今持っているモノを整理する」と同時に「これから手に入れるモノを無駄なく選ぶ」です。この循環を意識すると、少しずつ家の中が整っていきます。
今回は「モノを買う時のコツ」をお伝えします。値段が高い、安いを問わず、色々な買い物で使える考え方です。特にモノを手放すことが苦手な方は、漠然と買ったり勢いで買ったりすることは避けて、以下のポイントを意識してくださいね。
①必要な「数」を知る
何かを買う時は、本当に必要な数を見極めるとても良いチャンス。なんとなく購入するのはちょっと待って!まずは数を把握してみましょう。
タオルは、何枚ありますか?
洗顔、手洗い、入浴後…。毎日の暮らしに欠かせないタオル。普段何気なく使っているからこそ、必要な数が曖昧になりがち。
今、何枚持っていますか?その中で本当に必要な枚数は何枚ですか?
この数の差が大きいと、洗濯と収納のストレスにつながります。枚数が即答できない場合は、この機会にストック分も含めて全部出し、数を明確にしてみましょう。改めて数えてみると、こんなに持っていたの?とハッとする場合も。
例えばわが家は、入浴後に使うタオルは個人で色分け。洗い替えを含めて1人3枚×5人分で、計15枚と決めています。薄手のフェイスタオルに統一し、かさばらず、洗濯ストレスを減らす工夫をしています。必要な数を決めておくと買う時に迷いません。
細々した衣類も、まずは数を把握!
ハンカチ、靴下、タイツ、下着類などの細々したアイテムも、数が大事。持っている数と、必要な数を決めます。ちなみに私はタオルと同様、それぞれ3枚ずつを目安に揃えています。
ご家庭によって使い方や洗濯サイクルは異なるので必要な枚数は異なりますが、引き出しの中がパンパンになって、使っていないモノが多い場合は要注意!収納スペースを圧迫して出し入れにしくいので、結局いつも同じものばかりを使いがち。文字通りタンスの肥やしにならないよう、数の見直しをしてもいいかもしれません。
持っているモノをまんべんなく使うと劣化のスピードも均等になり、交換するタイミングを逃しません。購入前に必要な数を決めて、モノの持ちすぎを防ぎましょう。
②「量」は少なめを選ぶ
モノの整理をした時、まだ中身が残っているにも関わらず、使い切れずに捨ててしまったことはありませんか?「もったいないな…」という経験は、実はとても大事。その想いは次に買う時に活かしましょう。
あまり使わない調味料は、サイズダウンも検討
冷蔵庫の中にたくさんある調味料。気がついたら賞味期限切れ…ということがよくある場合、量の見直しを!食べ切れないということは食生活のサイクルに合っていない証拠なので、小さめタイプを購入してみてはいかがでしょうか。
ワサビや生姜など、チューブタイプの他に小袋タイプも販売されていますし、冷凍保存可能で賞味期限が長めの商品もあります。食料品を取り扱う100円ショップではミニサイズの調味料が充実していることも。それぞれの食生活に合った量を見つけるとフードロスを防ぐことができます。
はじめて使う化粧品は、大きめサイズは避けて
食料品と同じように、化粧品類も開封後の使用期限が気になるアイテム。使ったことがない化粧品や、これまでの習慣にないアイテムにチャレンジする場合は、トラベルサイズや小袋タイプを選ぶようにします。
まず少量で試すことで、肌トラブルを避けたり、思っていた使用感じゃない…という違和感や、せっかく買ったのに習慣が根付かなかった…ということを予防できます。
グラムあたりの値段を計算すると、少量タイプは割高に感じるかもしれませんが、使い切れずに捨てるよりはいいのではないでしょうか。
特に巨大倉庫型のショップに行ったり「お得な大容量がでました!」などと目にすると、大きなモノを買いがち。でも、選べるのであれば少量から試した方が結果的にコスパがいいこともありますし「使い切った!」という満足度も生まれます。
③まとめ買いしない
「○点まとめ買い」や「○円以上送料無料」というフレーズは魅力的ですよね。ただし、これも無駄買いにつながる恐れがあるので注意が必要です。
収納ボックスは1〜2個買って試してから
モノを整理して、いざ収納ボックスを買おう!と思った時。「どうせ買うなら、一気に買い揃えてスッキリさせたい!」という気持ちはわかります。でも、いくらレビューや口コミを参考にしても、実際に自分の家で使ってみると使いにくかった…ということも。時にはサイズ選びに失敗した!なんて残念なこともよく起こるアイテム。
収納ボックスの場合はまず1~2個買って、実際に試してしばらく使い心地をチェック。問題がなければ追加で買い揃えるようにすると失敗しにくいです。
特に収納ボックスは、今後数年にわたって買い足す可能性もあります。「限定品」や「残り○個」などと見ると焦ってしまうかもしれませんが、長い目で見て手に入れにくそうな商品は、そもそも購入候補から外しておく方がベターです。
子どものノートは買いすぎ注意
子ども用品も、まとめ買いには注意が必要です。衣料品も学用品もそうですが、成長に伴い必要条件が変わるからです。
例えば、学習用ノート。○冊組で購入しても、意外とノートを使わなかった!ということも。学年が上がるとノートの罫線やその他の条件が変わることもあるので、一冊ずつ買った方が無駄になりません。
逆に、学期はじめに必要な新品の雑巾や、どんどん減っていく鉛筆など、必要条件が変わらない消耗品はまとめ買いしておいた方が安心ですね。購入単位は、それぞれのモノに合わせて決めましょう。
④汎用性を考える
家具などの大物は、消耗品に比べると購入頻度はグッと少なくなります。新調する場合は特に気をつけて選びましょう。
勢いで買わずに「何かで代用できないか?」「どのくらいのサイズになるか?」など、十分なシミュレーションが必要です。更に「ここで使わなくなったら、どこかで使えそうか?」とあらかじめ汎用性を考えておくと安心です。
二次利用できるミニデスク
上の写真のミニデスクは、コロナ禍で家族の在宅ワークが増えた時に購入しました。その当時、色々なオンラインストアでデスクが在庫切れになっている様子を見て「この機会に大きなデスクを買うべき?」と一瞬悩みました。
でも、まずは汎用性があるアイテムを買ってみて、もしも大きなデスクが必要になった時に改めて買おうと決意。奥行きが狭めで、花や雑貨などの台にもできそうなミニデスクを選びました。使ってみたところ、このサイズで十分と判断。大きなデスクを買うことなく、今でも活躍しています。
子ども用品の棚はレイアウト変更しやすいものに
子どもの学用品を収納している棚についても汎用性を考えて選びました。わが家はきょうだいが3人おり、今後数年ごとに部屋の使い方や、学用品の収納方法が変わると想定しています。そのため、後からパーツを買い足したり、レイアウト変更がしやすいシステム棚を選びました。
汎用性というとサイズや機能面が重視されやすいのですが、家の中のどこに存在してもOKと思えるような、好みのデザインということも大切な要素。大物こそ即決せず、なるべく長く使う可能性を考えて選びましょう。
⑤ 捨て方を確認しておく
モノを買う時のポイント、最後は特に見落としがちな「捨て方」についてです。
お買い物中は「これが欲しい!早く使いたい!」とワクワク状態。そんな気持ちに水を差すようですが、買う前に捨て方を確認しておくと安心です。
マニキュアって、何ゴミ?
身近なアイテムで言うと、マニキュア。もう使わない色で捨てたいだけど…残った中身は?ハケは?ビンは?など。調べないと何ゴミかパッと分かりにくいモノですよね。
実は、家にあるモノを整理して、処分まで考えた際、モヤモヤして最後まで放置されやすいアイテムは、捨て方がよくわからないモノなのです。皆さんは心当たりはありませんか?
自治体から配られるゴミ分別ガイドを見たり、最近は出先からスマホで調べられる場合も。ほんの30秒~1分程度で調べられます。「欲しいけど、捨てる時はどうする?」とわからない場合はあらかじめ調べて、捨て方を知ってから購入すると安心です。
スプレー缶じゃなくても、代用できるかも?
スプレー缶類も、捨てにくいアイテム。使い切れなかった中身はどうする?穴はどこに、どうやって空ける?缶の回収頻度は?などなど、通常のゴミよりも色々と考える必要があります。
捨て方が面倒そうだと感じるモノは、買う前に選ぶこともできます。例えば、本当にスプレー缶の必要はあるのか?同じような機能を持つ、別の商品で代用できないか?など検討の余地はあります。
家具や家電などの大きなモノを購入する時も同様です。何センチから粗大ゴミになるのか、リサイクルショップに持ち込めるサイズの限界はどのぐらいなのか、フリマサイトで売るなら送料はどのぐらいになるのか…。サッと調べることをオススメします。モノの寿命はさまざまですが、手放し方も視野に入れてモノを選ぶようにすると、いざという時に困りません。
いかがでしたか?今回は「モノを買う時のコツ」についてご紹介しました。ポイントをおさえ、自分の暮らしに合った満足度の高いお買い物ができるといいですね。是非参考にしてください!
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