BCGワクチンの跡はなぜ残る?
BCGワクチンとは?
BCGワクチンとは、結核を予防するための大切な予防接種。乳幼児期にBCGを接種すれば、結核の発症を52~74%程度、重篤な髄膜炎や全身性の結核に関しては64~78%程度予防することができると報告されています。また、一度BCGワクチンを接種すれば、その効果は10~15年程度続くそう。独特な四角い形の中に複数の点があり、子ども時代の跡が大人になっても残る人も。
BCGの跡はどれくらいできれいになる?
気になるBCGの跡はどのくらいできれいになるのか、1〜5歳の子を持つママ・パパ達に体験談を聞いてみました。
ママパパ体験談
接種をしたすぐ後から、1ヶ月後くらいに目立つ症状があり、不安を感じる人が多いよう。症状はないものの、跡についてはかなり個人差があり、中学生になっても残る子、またはママ・パパによっては、大人になってもなんとなく残っている人もいるのでは。
「下の子の時に気になるぐらいうみのようなものが出てきて大丈夫なのか心配になった。 段々とそのうみもなくなり、赤くなって落ち着いていきました」(20代・神奈川県・子ども2人)
「子どもによって個人差があると感じた。成長するにつれてどこに押したかわからないくらいきれいになる子、中学生でも押した後が残ってる子、半分残って、半分きれいに跡が残らなかった子といた」(40代・神奈川県・子ども3人)
「跡が綺麗になるまでは1ヶ月程かかったと思います。気になったことは1つだけ赤かったり、跡がないように見える箇所もありそれは大丈夫なのか気になりました」(30代・北海道・子ども2人)
「接種直後はそんなに目立ちませんでしたが、1ヶ月後くらいがピークに赤いポツポツの跡が目立ちました。その後徐々に薄くなっていき、1年後くらいには肌色になっていたと思います。今1番上の子は二年生ですが、肌色のポツポツした跡があります」(30代・茨城県・子ども3人)
BCG接種跡の経過
BCGの予防接種は、他の注射と違うこともあり、どんな反応があるのか不安になりますよね。事前に知っておくことで、安心できるはず。接種後の経過をまとめたのでぜひチェックして。
接種直後
接種時の針の後だけで特に赤みなどはありません。
接種10日頃
接種した10日後頃から少しずつ赤くなります。
接種1ヶ月半〜2ヶ月頃
反応が最も強くなり、小さい膿(うみ)がでることもありますが正常な反応なので、膚の反応は、BCGワクチンによって抵抗力(免疫)がついた証拠です。反応は徐々に弱くなっていきます。
BCG接種後に心配な反応
BCGの接種後には、どんな症状が現れるのか不安になるママ・パパも多いですよね。気にした方がいい症状や、診察を受けた方がいい症状などをまとめました。
コッホ現象が見られる
接種したその日のうち、または翌日など早い時期に赤くはれあがったりしたら、すぐに接種した医療機関に連絡してください。結核に感染している子にBCGワクチンを接種すると、接種したところの反応が普通よりも早く、強く出るからです。
赤く腫れあがっている・じくじく膿が出ている
接種してから2週間くらい経つと、針の痕に一致して発赤や硬結が生じ、その後化膿してかさぶたを作ることがあります。このような反応は、BCGワクチン接種後には一般的にみられるものなので、特に膿んでいるようなことがなければ問題ありません。接種したところを消毒するなど清潔に保ちましょう。
接種跡が少ない・ない場合
BCGワクチンを接種したところの反応が出るのが遅かったり、赤い他の子よりもポツポツが少ない、赤いポツポツの反応が弱いなど、接種後の反応の出方には個人差があります。きちんと接種できていれば、接種したところの反応が弱くても免疫がちゃんとついている考えられるので安心してください。
BCG跡を残さない・消す方法はある?
BCGの跡は大きく気になるもの。どうしても消したいなんて思う人も多いはず。そもそも消すことはできるのでしょうか。
皮膚科に行く
まれに接種後かなり経ってからケロイド状に残ってしまうことも。その場合には、皮膚科に行って、ステロイドを処方してもらうなど、相談してみるのがオススメです。
美容皮膚科へ行く
大人になっても跡が消えずに、夏などどうしても気になる場合には、美容皮膚科のレーザーなどで跡を消すことも。自由診療になるので、相談してから考えましょう。
BCGの跡はしっかり観察して
BCGの跡については、1〜2ヶ月経ってから反応が出ることもあり、長く観察することが必要。反応は人それぞれなことが分かったので、気になる場合には診察を受けることが安心への近道。また、問題ないものの、大きくなっても跡が残ることは致し方ないことかもしれません。
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文/松川麗 構成/HugKum編集部
記事監修