「探究学舎」ってなに?
こんにちは!出社するように銭湯に通っているコミックエッセイスト・ハラユキです。
さて、みなさんは「探究学舎」ってご存知ですか?「探究学舎」でググると、こんなキャッチコピーが出てきます。
「驚きと感動の種をまき、学びへの興味があふれ出す魔法の授業」
驚きと魔法ってディズニーランドか!ってかんじですが、実はここは学習塾(探究学舎では「学び舎」と言っている)。受験と関係なく、ひとりひとりの探究心に火をつける、が目指すコンセプトだそうです。
私も小5の息子のいるひとりの母なので、情熱大陸で取り上げられてるのを見たときに「へえ、面白そう~!三鷹なら遠くないし行かせてみる?」とサイトをググったところ、その授業料の金額にそっとサイトを閉じたせつない思い出のある教室であります。
その後、新型コロナ休校中に期間限定You Tube授業配信をやっていたので見せてみたところ、正直そのときはそんなに食いつきがよくなくて「やっぱこういうタイプの授業はリアルで受けたほうが食いつくのかもなあ」なんて思ったり教室でもあります。要するにずっと注目はしていたのです。
さて、そんなこんなで今年4月。
このHugKumの編集さんから「息子さん、探究学舎のオンライン授業を1ヶ月受けてみませんか?そしてレポート記事を書きませんか?週1回で1時間、ひと月ごとにひとつのテーマをとりあげるオンラインコースがあって、次のテーマは「愛」です」と連絡をいただきました。そのときの私の気持ちを正直に言えば、
(えええ~オンラインか~!リアル授業じゃないとうちの息子は食いつかないんじゃないかなあ。しかも「愛」!!息子が好きそうな「宇宙」とか「生物」とかのテーマ月もあるのに、よりによって「愛」!!そんなの漠然としすぎだし、どうやって教えるの??)
でした。
でも、あの探究学舎の授業をタダで受けれるなら、と息子に相談のうえで4回の授業を受けてみることにしたのです。私は毎回、守護霊のように息子に張り付いて授業を見学させてもらいました。
そんなわけで、前置き長くなりましたが、探究学舎の授業レポ、いきまーす!「広告記事ではないから正直に書いていい」とのことだし、もともと嘘もつけない性格なので、バカ正直にレポートしていきますよ~!
第1回「アン・サリバン」
さて最初の授業。なんでも面倒くさがるタイプの息子が「え~ホントに受けるの~面倒くさい~」とブーブー言っている。うん、通常運転。今日も息子は元気だ。「まあまあ、ここ人気あるんだよ。一緒に見てみようよ」となだめすかしてPCの前に座らせる。画面はこんなふうになっている。
まだスタートの時間前だけど、先生がフランクに喋っている。雑談タイムのようだ。いろんな子どもがそれぞれの家庭でそれぞれのスタイルで授業を受けている姿も見える。兄弟や親と一緒に見てる子もちらほら。土曜の7時という時間帯もあって、ごはんを食べながら受けたり、ソファーでごろごろしながら見ている子どももいる。想像してたよりフリーダム。きちっとしてないかんじは私好みだぞ。
息子もごはんを軽くつまんだり、ソファーでごろごろしながら受けることにした。カメラのオンオフは自由なのだけど、息子は自分を写さないことを選択した。
さて、あらためて息子のキャラを紹介すると、落ち着きないことは天下一品、きっと診断受けたら軽めのADHD多動型なんだろなーという、ずっと座ってられないタイプである。果たしてオンラインで息子の集中力を維持できるのか!?
と、心配していたものの、チャット書き込みできるのがわかると、さっそく読んだり書き込んでいる。皆がそれぞれがつけたペンネームでフランクに書き込みをしている。そうか、オンラインでも双方向のこういった仕組みがあれば食いつくんだなあ。
授業はメインで喋る先生とサブで喋る先生(天の声)の掛け合わせトークで進められる。先生の喋りはハキハキノリノリでわかりやすい。「この世界を動かしているものって何だと思う?」と皆に質問を呼びかけている。
さっそくチャットに書き込む息子。
「金」
リアルだな!!いやもちろんお金も世界を動かしてるけどさ!
一方、ちゃんとこの授業テーマの前振りだと気づき「愛」と答えている優等生ちゃんもいる。ちなみに、画面には参加人数も表示されていて、この日は245人が参加してた。すごい人数だなあ。
そして始まった授業では、ヘレン・ケラーの先生、アン・サリバンの人生をイラストでわかりやすく紹介していく。なるほどー、「愛」を偉人の伝記から伝えていこうという作戦なのね。授業では、アン・サリバン先生のハードな生い立ちや、彼女が通ったパーキンス盲学校や、その学校を作ったサミュエル・ハウ博士や盲人の人が使う「指文字」まで紹介していく。なかなか興味深い。
が、息子の食いつきはいまいちである。ふーん、ってかんじで見てて、始まったばかりなのに「早く終わらないかな~」とソワソワしている。ハイ、予想通り~~~!!
探究学舎よ、がんばってくれ。その名にかけて、この集中力ゼロボーイをなんとか集中させてくれ!!
もはやハードな人生を送るアン・サリバン先生より探究学舎の先生を応援する私。
でも、その指文字を「kafoot(カフート)」というアプリを使ってクイズ形式で答えるという時間が始まり、そこでまた息子が食いつく。なるほど、あの手この手で集中力をつなぐ作戦なんだな。すばらしい!!と思ったのも束の間、慣れないカフート回答に手間取ったり、うっかりミスをしてしまったりと正解を出せないことが続くと、パソコンを閉じてしまい、
「もうヤダ~~~~!!」
と叫ぶ息子。そう、集中力がない息子のもうひとつの特徴は、心が折れやすい。もうやだーと突っ伏すのは見慣れた風景なので、私は「また折れちゃったよ」と思いつつ、「もう少しで終わりだから」となんとかまたPCを開かせる。息子は呪詛のように「早く終われ、早く終われ」と呟いている。そんなふうに終わった第1回。日々、私と夫は、息子の落ち着きのなさと集中力のなさと戦っているのだけど、日本の学習界に名を響かせる探究学舎の授業でもダメってこと!?そう思いつつ、天を見上げる私だった。
第2回「ヘレン・ケラーとアン・サリバン」
1週間後。前回の様子を考えると「授業受けてくれるかな…」と思っていたけど。いちおう、嫌がらずに受けてくれるようだ。前回、ソファーでゴロゴロしながら受けたら集中力がさらに下がった気がしたので、今回はちゃんと机で受けることにした。お茶漬けを食べながら受ける。前回とは違う先生な気がする。
今回はアン・サリバン先生がヘレン・ケラーと出会い、どうやって教育したかを紹介する授業。「奇跡の人」の映画シーンを見せつつ、授業を進めていく。私は「ガラスの仮面」に洗脳されて育った人間なので、「奇跡の人」なんて血が騒いでしまう。あ~思い出すね、亜弓さんとマヤの熱演!!
画面では、体当たりで厳しくヘレンを指導していくサリバン先生に、ヘレンの親が「ヘレンに何をしたの!?」と責める。サリバン先生は「あなたは今まで何をしてたんですか?将来困るのはこの子なのに、放っておいたほうがひどいです」と親を諭す。
あ~サリバン先生、わかるよ、その気持ち!!息子に勉強を促したりマナーやルール教えたりって面倒だし疲れるしうまくいかないしストレスだけど、将来を考えてそれでもやってるんだよね!!などと私は共感を覚えるものの、息子は横でふわ~とあくびをしている。さらに息子はヘソのゴマをほじほじしている。最近息子はヘソに触るブームなのだ。
マイペースも息子の一大特徴で、週1で短時間のオンライン英語レッスンを受けているのだけど、目を離すとマンガを読みながらレッスンを受けてしまうくらいなのだ。マンツーマンレッスンでそれするってどんな度胸よ!?そんなわけで、息子は今日も授業に食いついてない。とはいえ、たまにチャットに書き込みもしてるから、完全に見てないわけでもないのだが。
一方、画面の向こうでは、食いついて見ている子どもたちや、積極的に意見する子どもたちもたくさんいる。
同じ授業を受けてもこの差。これってどこからくるんだろうなーと遠い目になる。
やっぱ息子みたいなタイプはリアル授業じゃないと1時間は厳しいんじゃない??
授業が終わってから、息子が「これって生放送?」と言い出す。
双方向でやりとりできてるんだから生放送に決まってましょうが!てか、今頃その質問??もっとヘレンやサリバンについて質問はないのかい?でも感想を聞いても、「つかれた~」くらいしか答えない。
脱力しつつ、2回目の授業終了。これ…正直に書いたら探究学舎のイメージダウンでは…とすら思う。ははは。いやいや、笑ってる場合じゃねえ。このまま食いつかなかったがどうしようかな~。
さてさて、思ったよりも長くなってきたので、つづきは後編でお届けします。
こんなかんじで全く食いつきゼロの息子だけど、次回、予想外のことが起こるのです。
つづく!
>>探究学舎の授業で息子くんに起こった予想外のこととは!? 気になる後編はこちら
ハラユキ
コミックエッセイスト&イラストレーター。小5男児の母。雑誌、書籍、広告、
ハラユキTwitter https://