防災食は1週間分は用意しましょう
一般的に、防災食は家族3日分が理想と言われています。しかし、アレルギーっ子の場合は1週間は用意したほうがいいでしょう。
これはアレルギー配慮の食品が、通常の食品よりも流通速度が遅いからです。
たとえば、小麦粉アレルギーがある子の為の、米粉パンって、日常的にどこにでもみる…ということはないですよね?災害時にはもっと手に入らないのです。
食物アレルギーがある子にはNGのことが多い「炊き出し」
また、よく災害時の炊き出しという話も耳にしますが、これもアレルギーっ子には必ずしも嬉しいものではありません。
なぜなら食べられるものが出てくるとは限らないですし、作っている人たちも何が入っているかを把握していないことがあるからです。
例えば定番のカレーですが、よくみなさんがよく使うカレーのルー。これに何が入っているかご存じですか?実は多くのカレールーには小麦が使用されています。そうなると、カレーが作られていたとしても、小麦アレルギーの人は食べることができないかもしれないのです。
自分の身は自分で守る「自助」が基本と心得て
そこで必要なのが「自助」の意識です。
アレルギーのある無しにかかわらず、「自助」という言葉が防災業界全体のキーワードになっています。
災害が起きたとき、3つの「助」があります。
・周りの人たちと助け合う「共助」
・市役所など自治体による救助活動や支援物資の提供の公的支援を指す「公助」
・自分自身や家庭で日ごろから災害に備える「自助」です。
環境アレルギーがあれば避難所生活も難しい
特に、アレルギーなど、何かしらの疾患をもっている災害弱者といわれる人たちにとって自助の意識は必須です。
「食」は命のみなもと。自分で食べられるものは自分が一番把握しているはずです。
避難所にいっても食べるものがないかもしれない。動物やダニなどの環境アレルギーの影響で、避難所自体にいけないかもしれない。大地震で家が倒壊しない限り、自宅で避難生活を送らなければなりません。そんな時に家で暮らしを完結できるようにしておく必要があります。
防災準備は家族全員で共有を!月イチの防災デーの提案
また、「自助」とはいえ、家族の備蓄を家族一人だけが把握しているという状態も決して良くありません。
大雨とちがい大地震は予知できません。子どもが学校に行っている間、夫が会社に行っている間、妻が電車に乗っている間、いつ起きるかわかりません。
例えば、子どもは学校、両親は自宅から1時間の場所に働きにでているときに地震が起き、子どもしか家に帰ることができなかったら…。そうなると子ども自身がきちんと自分が食べられるものの場所、そして食べ方を知っていないと意味がありません。
だからこそ、常日頃とは言わないまでも、年に一度家族で備蓄品を話し合い、そして自分が食べられるものを把握する。そんな「自助」が必要です。
非常食も「食べ慣れているもの」を。おすすめは月イチの防災食デー
とはいえ、防災食って年に1度程度の確認、もしくはそれ以上になってしまい忘れがちですし、食べるか食べないかわからないものにお金を使うのも…。
そこでおすすめなのが「月1防災食デー」です。
何も特別な防災食を用意していなくてもいいんです。子どもが好きなレトルトやアルファ化米を、災害を想定した中で作って食べてみる。これはキャンプでもいいかもしれません。
特にアレルギーっ子は「食べなれないものは食べない!」という子が多いです。
いくら対応食であっても初めてのものは警戒して食べなかったり、食べたとしても味が気に入らないから全然食が進まないなどあります。そのため、アレルギーっ子の防災食の基本は「食べなれているもの」を用意しておくこと。だからこそ、月に一度の防災食デーが大切なのです。
食物アレルギーっ子の防災準備チェック項目
2人のアレルギーっ子がいる我が家で用意している非常袋の中味の一部をご紹介します。
アレルギーっ子の非常袋。これは必須!の7品目
・アレルギー対応の食べ物1週間分
・アレルギー対応のお菓子(子どもが好きなお菓子。ゼリーや飴)
・アレルギーマーク(シール・カードなどアレルギーだと一目でわかるもの)
・薬(アレルギー症状が出たとき用)
・ウェットティッシュ(手をふくだけでなく、避難所で机やお皿をふくときにも使えます)
・カードフォルダー(首からかけられるタイプのものに、アレルギー情報を書いた紙を入れておく)
・ダニ対策グッズ
私が主宰する「アレルギーっ子の旅する情報サイトCAT」では、ママたちの体験談やアレルギーっ子にうれしい商品情報も発信しています。
是非、参考にしてください!