【JR九州も承認】ゆるキャラ「お茶っティー」は親子の落書きから誕生!姉妹の母に聞く脱力子育てのヒント

歴史ある温泉町として知られる佐賀県嬉野市。2022年秋に西九州新幹線開通し、更に注目を集めているこの地で、今とあるキャラクターが話題になっています。ゆるさがたまらないキャラクターの名は「お茶っティー」。
その計算されていない脱力感が、地元の人達や観光客にうけ、今ではすっかり嬉野を代表とする“ゆるキャラ”として知られています。

「お茶っティー」の生みの親は小学生と幼稚園生の姉妹!

2019年に誕生したお茶っティーですが、デザインを手掛けたのは、当時小学2年生と年中さんだった姉妹。子どもからも大人からも愛されるお茶っティーはどのようにして生まれ、今に至ったのか。姉妹のお母様・赤澤侑子さんにお話を伺うと、子どもと接する時に大切にしたいことがみえてきました。

親子の落書きの時間から生まれたお茶っティー

侑子さんは、佐賀県嬉野市の商店街に店を構える老舗洋品店“アサヒヤ”の3代目。お店をやっていることもあって、子ども達と一緒に遊びを考えたり、お絵かきをしたりして過ごすことが多かったといいます。

Q:お茶っティーはどのように生まれたんですか?

誕生のきっかけは、私と子ども達がお店番をしていた時のお絵描きです。
遊びの一環で「じゃあ…嬉野のゆるキャラをつくってみよう~」ということになって、子ども達と「どんなのがいいかな~?」と話し合っていたんです。
すると、子ども達が「嬉野といえばお茶かな~」と口にしたので、そのアイデアをもとに、私が急須のようなキャラクターをささっと描いたんです。
ちょうど、お客さんが来店されたので、席を外して戻ってくると、さっき、私が描いたものを真似て、子ども達も落書きをしていたんですね。その絵が、大人には書けないような、ふにゃとした輪郭で…決して整ってはいなかったんですけど…直感的に「いいな」と感じて。
試しにSNSに載せてみたところ、周りの大人達から予想以上の反響があったので、背中を押されたような気がして、オリジナルグッズを作ってみようということになりました。

Q:オリジナルグッズの種類は今どれくらいあるんですか?

自分達で楽しんでつくったキャラクターなので、もともとは商売とか人気とかは考えていなかったんです。
最初はTシャツを数枚作った程度だったのですが、現在は、パーカーやキーホルダー、缶バッジ、ステッカーなどもつくっています。地域の方達に声をかけてもらって参加した会合がきっかけで、靴下屋さんとのコラボソックスも作らせて頂いたりしました。

お茶っティー以外にも“そ茶っティー“CUTEA”“ミスターMJ”“ブラックホールさん”というキャラクターを子ども達がつくって、そちらもグッズになっています(笑)

子ども達は“仕事のパートナー”でもあり“相棒”だと思っている

日々、子ども達の自由な発想から学ぶことがたくさんあると語る侑子さん。子どもとして接しているというよりも、“相棒”、“仕事のパートナー”のような感覚で、一緒に楽しい体験をすることを何よりも大切にしているといいます。

Q:お子さんの意見をお店の中に取り入れることも多いのでしょうか?

私自身、お店のチラシを手書きで書いているのですが、子ども達には小さかった時から、チラシの片隅に絵を描いてもらっていました。それをそのまま採用して、配っていました。
あと、うちは子供服なども取り扱っていて、展示会で洋服を選ぶという仕事もあるのですが、子ども達が「自分で選んでみたい」と言ってきたことがあって。担任の先生に相談すると、「学校では出来ない学びだから」と背中を押してくださって、一緒に展示会に行くこともあります。

Q:西九州新幹線の開通を記念したグッズのイラストや文字もお子さんが担当したんですよね?

はい。イラストは次女が、筆で書いた文字は長女が担当しています。
いつものように、みんなで「記念として何か作ることができたらいいよね」と話していて、新幹線の画像を調べたりして、どんな風にイラストにするか考えました。
子ども達曰く「新幹線の前から見た感じがかわいい」ということで、次女が前からみた新幹線をイラストにしました。お茶っティーの手元に、顔のような新幹線があるんです笑。
長女は書道も好きなので、「かもめ」という字や「西九州新幹線開通記念」という字を担当しました。
2人にはいくつかかいてもらって、その上で、私と夫で「どれがいいだろう」と真剣会議をして、決定しました(笑)
「かわいいですね」とおっしゃって頂き、JR九州さんから承認も頂くことが出来て、私自身もとても嬉しかったです。

子どもだからと遠慮しないで、一緒に楽しむ

大人が楽しみながら仕事をしている姿を見せることが、子ども達が大きくなった時、何かのヒントになってくれるはずと語る侑子さん。子ども達と接する時に、特に意識していることはなんなのでしょうか。

Q:子育てで大切にしていることはありますか?

はい。まずは、いつも娘たちのいいところをたくさん見つけることでしょうか。色々と悩んだ時期ももちろんありますが、できるだけ、お互いに褒め合うことを心掛けるようにしたら、うまくいくようになった気がします。
子そもを育てるというより、一緒の目線で共に成長していくって感じにしています。あとは、子どもだからと遠慮しないで、楽しいことは、一緒に楽しむ!!!ですね。

独特の脱力感で見る人を癒してくれるお茶っティー。その誕生秘話を伺うと、“子育ての大変な部分も、子どもと一緒に楽しむという選択をするだけで、少しだけハッピーになる”ということを教えてもらったような気がしました。

西九州新幹線が開通したことでアクセスも良くなったという佐賀県嬉野市。
ぜひ、お子様と一緒に、お茶っティーのふるさとを訪れてみてはいかがでしょうか。

お茶っティーの詳しい情報は、公式HPをチェックしてみてください。⇒ https://ochattea.jp/

お茶っティーInstagram ⇒ https://www.instagram.com/ochattea/

 

文・構成/茂木雅世

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