大人だけで行くときと違って、子連れで行くハワイ旅行は気も体力も使うもの。親としてはその分精神的にも肉体的にも疲れてしまうことがありますよね。
しかし、子連れで海外に行くからこそ親として注意しなければならないことはあります。そこで今回は、ハワイ在住歴22年でハワイで子育てを経験中の筆者が、子連れハワイ旅行で親が注意すべき行動3つをご紹介します。
(1)子どものしつけと体罰
日本では子どものしつけをする際、親が子どもを叩いたりするいわゆる“体罰”は“虐待”といえない場合なら黙認されることが多いようです。
しかしハワイを含むアメリカの場合、「言うことを聞かないから」と親が子どもに体罰を与えているところを人に見られたら、警察などに“虐待”として通報される可能性大。また、子どもが大泣きしているのを放置したり怒鳴ったり、無理矢理引きずったりするのもやめておきましょう。
筆者も実際、スーパーなどで日本人観光客が子どもに向かって「言うこと聞かないと蹴るよ」と言っているのを聞いたことがあります。蹴るというのは日本でももちろんNGと思いますが、特にアメリカ国内でいくらしつけといえども体罰を行わないよう注意してください。
(2)子どもを1人でホテルや車に放置する
日本では、ある程度の年齢になった子どもが1人で自宅でお留守番をすることはごく普通。事実、筆者も7歳くらいの頃から帰宅すると夕方近くまで誰も家の人がいない、ということがたまにありました。
しかしハワイの場合、子どもがホテルなどに1人で残されて事故や事件が発生したら、保護監視を怠ったとして親が罰せられる可能性も。実際、ホテルに1人で子どもが残されて“ネグレクト”として通報されたというケースも聞いたことがありますし、かなり前ですが日本人観光客の子どもが高層ホテルの窓から転落死した事件も発生しました。
また、車の中に放置して内側からカギをかけてしまったり、熱中症になったり、ハワイでは聞いたことがありませんがアメリカ本土では車に子どもを残して買い物に行ったところそのままカージャックにあったという事件も数多くあります。たとえ短時間でも絶対に車の中に子どもを残さないでください。
(3)子どもだけで行動させるのもNG
ホテルや車の中でなくても、買い物をしている最中に、たとえ短時間でも子どもを店に置いて自分だけ他の店へ行く……というのも厳禁です。実際、子どもの好きそうなお店に置いていって大人は買い物に行く、という場合もあるそうですし、筆者も大型スーパーで迷子になり、店員さんに世話をしてもらっていた日本人観光客の子どもを数人見かけたことや、食品店で1人で食べ物をいじりまくっている子どもを見かけたことも。
言葉の分からない外国で1人にされたら子どもは心細いでしょうし、やはり事件や事故などの可能性も高くなります。お子さんとはいつも一緒に行動するようにしましょう。
いかがでしょうか。言葉や文化、習慣が異なる外国だからこそ、子連れ海外旅行では親が普段より注意しなければならないことがたくさん。「こんなはずじゃなかった……」なんて後悔することにならないように、子どもから目を離さないでくださいね!
相馬佳(そうま・けい)
1990年より米国在住。米本土各地に居住後95年にハワイ州ホノルルに移住し、ハワイ大学卒業後に現地でライター職に就く。以来コピーライターや翻訳者を務め、現在はニュース通信社で英日ニュース翻訳や、航空会社機内誌、各種ウェブサイトで執筆を担当。1児の母。