Q:学校で行きたいときに用を足せるようにするには?
子どもの通う小学校のトイレは、洋式& 乾式化されてきれいになりました。にもかかわらず、なかなか学校で用を足せないようです。どこでも行きたいときにトイレで用を足せるようになると、本人も楽になるのではないかと思います。子どもにはどのようにアドバイスすればよいでしょう。
また、子どもはどちらかというと、便が軟らかめです。軟便は成長とともに普通便になっていくのでしょうか。普段から軟便なので、何らかのストレスによるものなのかわかりません。このまま様子を見てもよいでしょうか。
(オレンジさん)
A:学校でしなくても済むように、自宅で排便する習慣をつけましょう。
大人でも自宅以外のトイレで排便するのをためらう人は少なくありません。その感覚は子どもも同じ。ですから、学校で用を足したくないのならばその気持ちを尊重し、学校で用を足さなくてもよくするにはどうしたらいいかを考えましょう。
おすすめの方法は2つ。1つ目は、排便の時間をお家で過ごす時間にずらすこと。
ポイントは、便意をもよおすポーズです。じつは、和式トイレでしゃがむ格好が排便を促すのにとても有効なんですよ。直腸が真っ直ぐになり、お尻の筋肉が緩んで便が出やすくなるのです。しゃがむのが難しければ、ソファや低めのイスに座り、ロダンの「考える人」のように、両足をしっかりと床につけて、肘を膝につけて前屈みになりましょう。
食後の決まった時間に、このポーズをとり、排便の時間をうまくコントロールできるといいかなと思います。
2つ目は、登校前に排便を済ませること。起きたらすぐに、水分をとらせましょう。水でも白湯でも、果汁でもなんでも構いません。水分をとることで、腸は活発に動き出します。その後で朝食をとれば、さらに腸が活性化し便意へとつながります。
毎朝の排便を習慣づけるには、時間のゆとりが必要です。できれば、登校する2時間前には起きて、腸を十分に活性化させるのが理想的。トイレの時間もたっぷりとることができるため、リラックスして排便できるのではないでしょうか。
それでも排便のリズムがなかなかつかめない場合は、小児科に相談しましょう。かかりつけ医でもいいですし、インターネットで「小児科 うんち」などと検索してもいいと思います。
それから、お子さんが軟便とのことですが、便の硬さは個人差があります。順調に成長していて元気であれば、そんなに心配はいりませんよ。
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1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。
『小学一年生』2023年2月号別冊『HugKum』
イラスト/かまたいくよ
構成/天辰陽子