11歳「つぶつぶアート」画家Conocaちゃん、トルコ大地震でがれきから救出された犬を描き、寄付!等身大のチャリティ活動に挑戦(密着レポ④)

オリジナルの手法「つぶつぶアート」を生み出した、11歳の天才アーティストConocaちゃんが、今後やりたいこととして話していたチャリティー活動に挑戦しました。トルコ・シリアの大地震で被害を受けた方が、少しでも笑顔になってくれたらと、つぶつぶアートの作品を寄贈。その様子をご紹介します。

11歳画家Conocaちゃんが生み出した「つぶつぶアート」とは

オリジナルの画法「つぶつぶアート」で今、注目のキッズConocaちゃん。その画法は、ペンでわずか数ミリの小さな丸をひたすら書き続け、200種類以上ある色鉛筆で色をつけていく根気のいる作業。作品によっては、一か月以上かかるのも納得!の細かい描写が美しいアートなのです。

動物を描くことが多いConocaちゃん!
動物を描くことが多いConocaちゃん!※画像はConocaちゃんのInstagramより

Conocaちゃんの絵を見た、日本の最高峰の日動画廊長谷川暁子専務取締役からは「絵の色彩感覚は習って習得できるものではない。彼女の生まれ持った色彩感覚は今後どう表現されるのか、すごく楽しみ」と期待のコメントももらったことがあるそう。

自分の描いた絵でチャリティー活動をしたい

過去の取材で、「今後チャレンジしたいことは?」と質問したところ、「チャリティ活動です!」と即答したConocaちゃん。「自分らしいチャリティ活動って何かな?」と日ごろからお母さんと話していたConocaちゃんがあるとき、YouTubeでトルコ大地震の映像を見て、がれきのから約20日後に救出されたワンちゃん(アレックス)の奇跡のストーリーに感動し、すぐにアレックスの絵を描き出したとか。

トルコは気球が有名ということで気球と、22日ぶりに救出されたワンちゃん(アレックス)を組み合わせて描いたそう。
トルコは気球が有名ということで気球と、22日ぶりに救出されたワンちゃん(アレックス)を組み合わせて描いたそう。※画像はConocaちゃんのInstagramより

「この絵でトルコ・シリアの大地震で被害を受けた方を少しでも少しでも笑顔になってくれたら」というConocaちゃんの想いを受けとめ、お母さんはトルコ大使館に電話。すると、トルコ大使が会ってくれることになったそうです。

トルコ大使館へ「奇跡の犬 アレックスの絵」を寄贈

トルコ大使に会うと、緊張し出すConocaちゃん。その様子にすぐに気が付いた大使は、優しい笑顔で迎えいれてくれました。

トルコ大使と談話も実現

Conocaちゃんのつぶつぶアートを見てすぐさま、トルコ大使:色も鮮やかで素晴らしい!画材は何を使っているんですか?」と驚いて質問。Conocaちゃんは「色鉛筆です」と笑顔で答えます。)
Conocaちゃんのつぶつぶアートを見てすぐさま、トルコ大使は「色も鮮やかで素晴らしい!画材は何を使っているんですか?」と驚いて質問。Conocaちゃんは「色鉛筆です」と笑顔で答えます。

トルコ大使:私は絵の素人ですが、素晴らしい色彩感覚ですね。これは才能からくるものでしょう! こんなステキな絵をくださったことに感謝します。

トルコ大地震で、がれきから救出した犬の絵を持ち、記念撮影。
トルコ大地震で、がれきから救出した犬の絵を持ち、記念撮影。

トルコ大使:トルコで大地震が起きた後、たくさんの人ががれきの下に長時間、閉じ込められてしまいました。人だけではなく動物もです。ある犬はあの地震が起きてから飼い主が見つからなくなってしまって。その後、記憶が間違っていなければ、誰かがSNSにその犬の写真をあげて1ヶ月後に飼い主と対面できたそうです。

Conocaちゃん:私にも、飼っている犬がいるので、その飼い主の思いがすごくよくわかります。犬は家族の一員ですもんね。

―HugKum編集部 大使、こちらの絵をどのような方に見てもらいたいって思いますか?そして何を感じてもらいたいと思いますか?

トルコ大使:まず私の今の考えとしては、この絵を大使館で、人の流れがある場所に飾りみんなに見てもらいたいなと思っています。そして、日本のひとりの少女、アーティストが、トルコ地震の犬のストーリーを見て、その犬の事を忘れないように書いてくれたということを知って欲しいですね。この犬の話は、インターネットの話だけでは止まらないと思っています。本当に素晴らしい芸術作品ですね。

Conocaちゃんが毎日、絵を書いていると話すと、何事も続けることは大変ですが、大事なこと、これからも素晴らしい絵を書き続けてください、とお話されました。
Conocaちゃんが毎日、絵を書いていると話すと、何事も続けることは大変ですが、大事なこと、これからも素晴らしい絵を書き続けてください、とお話されていました。

―HugKum編集部 大使、Conocaちゃんは、つぶつぶアートというオリジナルの手法で絵を書いているのですが、トルコでは、「つぶつぶ」のことをどのように表現するのでしょうか?

トルコ大使:うーん(少し悩まれて)、ビーズのようなイメージなので、ボンジュックボンジュックでしょうか。トルコ語には、つぶつぶという表現はないんですけど、ビーズのようなイメージを受けたので、そういう形で表現をするのがいいかなと思います。本当に素晴らしいスタイルをお持ちですね! こういったオリジナルのつぶつぶスタイルの絵を、初めて見ました。
※トルコ語でビーズ=ボンジュック。

 Conocaちゃんありがとうございます!

チャリティーを通して、トルコ文化を知る機会も

ここで休憩、トルコの紅茶、チャイをいただきました!

グラスに特徴があるお茶。お砂糖を入れるのが、トルコスタイル。
グラスに特徴があるお茶。お砂糖を入れるのが、トルコスタイル。

トルコ大使:トルコ紅茶は、この腰の細いグラスで飲むのがポピュラーです。日本にもお茶の文化があり、緑茶が有名ですよね。でも、お砂糖は使わないかと思います。トルコではお茶に砂糖をたくさん入れて飲むんですよ。職場でも学校でも家でも常にずっと一日中チャイグラスを片手に過ごすほど(笑)。

Conocaちゃん:一日中? そうなんですね(笑)!

トルコ大使:ところで、Conocaちゃん。質問ですが、絵は常に描いているのですか?

Conocaちゃん:はい! 主に、動物をテーマに書いています。実物を見たり、写真や画像を見て書きます。

トルコ大使:動物は、絵を書くのにピッタリなテーマですね!ブラボー!今後も、ぜひ絵を書くことを続けていってくださいね。 

最後に大使からトルコの伝統的なお菓子「ロクム」をいただいたConocaちゃん。

大使は「やわらかい食感で、まわりに粉がついているので、食べる時に気をつけてね」と優しく声をかけてくれていました。
大使は「『ロクム』やわらかい食感で、まわりに粉がついているので、食べる時に気をつけてね」と優しく声をかけてくれます。

子どもの秘めた才能を磨くには

Conocaちゃんは大使から「知り合えて本当に良かった!展示会などがあれば、私たちもお伺いしたいと思います」と、帰り際お言葉をもらっており、忘れられない体験になったのではないでしょうか。

今回、自ら起こしたチャリティー活動でConocaちゃんはとっても自信がついた表情に。

子どもが新しいチャレンジをしたい!と言ったとき、そっと親がサポートすることで、秘めた才能が磨かれるのかもしれません。

密着レポ⑤はこちら

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プロフィール

Conoca Chiba|キッズアーティスト

2011年東京生まれ。6歳の時に幼稚園で描いた絵が『世界児童画展』にて佳作に選ばれる。7歳のころからインスタにて作品を投稿。都内中心に名古屋・関西にてフェスやグループ展に参加。9歳のころに現在のスタイル『つぶつぶアート』を確立。
Conocaちゃんの【公式】サイトはこちら>>

取材・文/森岡陽子

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