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サクセスストーリーから逆算して描いていく物語に大興奮
ドラマのタイトル「トリリオンゲーム」とは、口八丁手八丁のハッタリと大胆不敵な作戦で、1兆ドル(トリリオンダラー)を稼ごうとする起業家のハル(目黒蓮)が、中学の同級生であるパソコンオタクのガク(佐野勇斗)と2人で立ち上げた会社名です。ハル役の目黒さんは「これまでに演じたことのないような役に挑戦してみたかった」と会見で言っていましたが、ニコニコした俺様キャラのハル役が新鮮です。また、イケメンオーラをかき消した佐野勇斗演じるガクとのタッグも好評を博しています。
佐野さん演じるガクは、ハルとは真逆の性格で、内向的なコミュ障ですが、エンジニアとしてのスキルは抜群に高いようです。このタイプの違う若者2名が、大きな夢に向かって邁進していく物語がかなり胸熱。マンガ大賞2022にもノミネートされた稲垣理一郎の原作、池上遼一の作画による同名コミックの実写化ドラマですが、ストーリーラインが非常に骨太なので、観る者を飽きさせません。
原作もそうですが、時間軸が一部シャッフルさせた物語となっている点もミソ。最初に「トリリオンゲーム」社が大成功を収めることを見せておいてから、そこに至る過程を追っていくという作りなので、いろいろな伏線回収に「なるほど!」とうなる名シーンが盛りだくさんです。今夜、第3話が放送されますが、まずは先週放送された第2話から振り返ります。
ガクや凜々の誠実さを見抜くハルの人間力がアッパレ!
(以下、先週の回のネタバレを含みます)
第2話でのキーマンは、突然現れた謎の男・祁答院(吉川晃司)。まだ、敵なのか味方なのか、予想がつかない“危うさ”をはらんでいました。その後、ハルたちの「トリリオンゲーム」社は、この祁答院からの持ち株比率は15%で、出資額は3千万円というおいしい提案を受け入れ、祁答院による最終テストも難なくクリアし、無事に軍資金をゲットしました!
ようやく「トリリオンゲーム」社が本格始動です!3千万円という多額の起業資金を手にしたハル。原作でもインパクトがあった、ハルたちが“札束風呂”に入ってはしゃぐシーンはやはりドラマでも描かれました。この回では、ほかにも目黒さんのいい男っぷりが堪能できるセクシーなサービスショットが満載(笑)。お約束となっている、今田美桜演じる桐姫のファッショナブルな衣装と並び、視聴者からの反響を呼びました。
その後、ハルたちは例によって、行き当たりばったりな感じで人材を募集。面接で採用したのは、ドを越して真面目過ぎる大学生・凜々(福本莉子)でした。福本さん演じる凜々は、非常にクレバーな大学生ですが、バカ正直すぎて、就活は全敗してきたよう。でも、ハルやガクは、そんな凜々の誠実な人間性をきちんと見抜き、彼女を採用したようです。
そして、事もあろうに、その凜々を入社1日目にして代表取締役社長に抜擢。3人でAIを使ったオンラインショップ事業に乗り出します!
原作コミックでも大好きなハルの台詞「人対人の付き合いに、必勝パターンもマニュアルもねえかんな」も登場。マニュアル至上主義といえる現代人にとってはドキリとさせられる名台詞かと。一見、世渡り上手で打算的な人間に見えそうなハルですが、そこは凜々と同じく「誠実」を絵に描いたようなガクをビジネスパートナーに選んだことも含め、人間の大切な部分をしっかり見ていたんですね!
まさに主人公にふさわしい人間力を持つハルと、決してズルを良しとせず、生真面目に物事と向き合っていくガクや凜々。2人はハルと正反対のキャラクターに見えますが、根っこのマインドは、きっと同じなんだろうなと思います。
第3回では、ハルとガクが歌舞伎町のホストとしてホストクラブに潜入
本日放送される第3回では、凜々がこっそり“なんちゃってAI”を務めているオンラインショップ事業「ヨリヌキ」が新たな展開を迎えます。契約を取り付けた大手花屋チェーンの蜜園社長(余貴美子)から課せられた「花を1ヶ月で2000万売上」という無理難題のような条件を達成すべく、なんとハルとガクは最大のフラワーギフト市場とされる新宿歌舞伎町のホストクラブへ乗り込むことに。
ハルの作戦は、自分たちがホストになって、大勢のお客にAIショップ「ヨリヌキ」を利用してもらおうというものです。ところが、ガクの生真面目な性格があだとなり、初日からトラブルに発展するようです。そりゃそうなるだろうなと、なんとなく予想はしておりましたが(苦笑)。
また、桐姫(今田美桜)が密園フラワーに買収を迫っていくようで、これまた一筋縄ではいかない展開となりそう。さて、ハルたちはこのピンチをどう切り抜けて行くのでしょうか?目黒さんや佐野さんのにわかホストぶりや、蜜園社長役の余貴美子による“圧”が強めの熱演をたっぷりお楽しみください。
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文・構成/山崎伸子