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子どもの成長に関する一番の焦りは「トイレがうまくできない・おむつはずれが遅い」
おむつはずれ前のお子さんを持つ保護者で、おむつはずれ前の第一子について最も焦りを感じている項目は「トイレがうまくできない・おむつはずれが遅い」(30.8%)であることがわかります。
さらにトイレトレーニングを始める前に65.2%が不安を感じており、おむつはずれが子育てにおいて大きな心配事になっていることがわかります。
焦りを感じる原因は「周りの子どもとの比較」「周囲の大人・保育園からの声」
「トイレがうまくできないこと・おむつはずれが遅いこと」に関して焦りを感じていると答えた人の主な理由として、「周りの子供との比較」(58.7%)、「周囲のママ友などの大人や保育園などからの声」(27.9%)を挙げました。また、「経済的負担」という回答も23.5%見られ、周囲からの声やおむつにかかるお金の負担などの外的要因により、子育て当事者の心配が増長されている状況がわかります。
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「おむつはずれ」の時期の多様化
3歳までのおむつはずれはわずか約12%
実際のおむつはずれ(夜のおむつもはずれた)月齢の内訳は、1才0か月~2才11か月が11.9%、3才0か月~3才11か月が45.6%、4才0か月以降が42.3%と、多様な結果となりました。
第二子以降はトイレトレーニングに対して「不安が小さくなった」と回答
第二子以降の子供を持つ人のうち、約2人に1人(45.0%)が第二子以降の子供の方がトイレトレーニングに対する焦りや不安が小さくなったと回答。初めての子育てである第一子は、おむつはずれに対しての不安が大きくなっていることが考えられます。
大多数が「おむつはずれは、マイペース賛成派」
子育て当事者の97.0%が「おむつはずれは、マイペースで」という考え方に賛同。わが子のおむつはずれに焦りを感じる人が多い一方で、おむつはずれの時期の多様性を尊重する声も多いことがわかりました。
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多様な「おむつはずれ」を子育ての常識に
- 今回の調査の結果について、子育てアドバイザー・キャリアコンサルタントである高祖常子さんにお話を伺いました。
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高祖常子さん 保育士、幼稚園教諭2種、心理学検定1級ほか。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。リクルートで編集に携わったのち、育児情報誌miku編集長に就任し14年間活躍。認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事ほか、国や行政の委員を歴任。著書は『感情的にならない子育て』(かんき出版)ほか。
今回の調査結果を受けて、いかがですか?
高祖さん 今回の調査で、おむつはずれの「マイペース賛成派」が97%というのは、ちょっとびっくりした数字でした。調査を見ると、子どもの成長への焦りの1位が「トイレがうまくできない・おむつはずれが遅いことへの焦り」ですが、焦っているからこそ、マイペースで行きたいというのが、多くのママパパたちの願いと言うことなのでしょう。
でも、マイペース賛成派が97%と言う数字が出ることによって、「みんなマイペースでいいと思っていたんだ」とちょっとホッとする、ママパパも多いのではないでしょうか。
一方で、焦りを感じている人も多いという結果も出ましたが……
高祖さん トイレトレーニング前には65.2%が「不安を感じる」と回答し、大きな心配事になっていることもわかりました。焦りの理由として、「周りの子供との比較」(58.7%)があがっています。やはり、「わが子のおむつ外れが遅かったらどうしよう」と比べるつもりはなくても、心配になるママパパは多くいます。
「周囲のママ友などの大人や保育園などからの声」(27.9%)というのも、気になる数字です。基本的にママ友がわが子のおむつはずれについて何か言ってきたとしても、重くとらえる必要はないでしょう。わが子の成長・発達はママパパが一番よく知っているのですから。子どもの成長・発達は個人差がとても大きいので、「そんな風に考える人がいるんだな」と、受け流すようにしましょう。
入園前にオムツを外す必要はないと考えてよいでしょうか?
高祖さん 保育園などで「入園時におむつを外してきてください」という園は、今は少ないと思います。もしそのような言葉をかけられて不安になってしまったら、園長先生や自治体に相談してみましょう。親や子どもがおむつ外れに対してストレスを感じてしまう方が、子どもの成長や子育てによくないことを知っておきましょう。園生活が始まると、先生の促しや、友だちの様子を見て、おむつはずれが進むお子さんも少なくありません。安心して園生活をスタートしましょう。
オムツ外れの目安を教えてください。
高祖さん 約2人に1人の子育て当事者は第二子の方がおむつはずれに対して「不安が小さくなった」と回答していることを見ると、第一子の経験もあり少し心の余裕があったということなのかもしれません。そもそもおむつはずれは、トレーニングするというより、子どもの成長・発達に合わせて親が対応していくと捉えるといいでしょう。
おむつはずれの目安は、①言葉が分かる、②おしっこの間隔があく、③トイレまで歩いていくことができる、という3つとされています。この条件がそろっていないのに、無理やりトイレに連れて行ったり、おむつを外して失敗したら怒るようなことがあると、トイレが怖くなったり、失敗してはいけないとおしっこを過剰に我慢してしまう場合があります。これは子どもの成長・発達にとてもよくないことです。
オムツ外れの準備のポイントはありますか?
高祖さん おむつはずれは、親が子どもの成長・発達をキャッチし、親子のコミュニケーションを重ねていく場でもあるのです。生活の中で、外出の前にトイレに誘ってみたり、トイレでできたら「できたね」「気持ちよかったね」と声をかけることで、子どもの達成感や自己肯定感も育まれていきます。そろそろおむつはずれの時期かなと思ったら、パンツを用意して「どのパンツにする?」と子どもに選ばせるのもいいですね。
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王子ネピアの実施した調査概要
調査名:子育て当事者「おむつはずれ」に関する調査
調査方法:インターネット調査
実施期間:2023年6月29日(木)~2023年7月2日(日)
調査対象:1,060 名の男女
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文・構成/HugKum編集部