近年、大ブームの食パン。それをジャムなどでデコレーションする「トーストアート」にも注目が集まっています。フォトジェニックなトーストアートで大人気のインスタグラマー・小林奈代子さんに作り方のコツを教わりました。
目次
毎日の食卓を、ちょっとだけトクベツに。
食パンをキャンバスに見立てて、ユニークでかわいいトーストアートを150種類以上も作ってきた小林さん。
「2年前、インスタグラムでたまたまトーストアートを見かけて、真似して作ってみたのがきっかけです。もともとアイシングクッキー作りなど料理が趣味だったのですぐにハマってしまいました。トーストアートの良いところは、スーパーで手に入る食材で手軽にできること。またキャラ弁とは違い、トーストは平面なので、のせたり飾ったりが簡単なんです。作り方の基本は、最初に食パンの表面を焼いてから少し冷ましておくこと。熱々の状態でクリームを塗ると溶けてしまい、形を作りにくくなってしまいます。また、下絵は描かず、一発勝負で仕上げます。それは上手い下手ではなく、楽しむことが大切だからです。なので1枚、たったの十数分でできます!気負わず、親子で自由に作れば、きっと楽しい食卓と会話が生まれるはず」
toast art 1 トンボとコスモスのトースト
材料
食パン 1枚
ゆで卵 1個
ロースハム 2枚
カニかまぼこ 1本
ミニソーセージ 2本
スライスチーズ 1枚
ディル(または水菜) 2~3本
マヨネーズ 大さじ1
黒ごま 適量
作り方
①食パンの表面をこんがりと焼き、冷ましておく。
②ゆで卵の白身部分を1cm程度ストローでくりぬき、黒ごまをのせてトンボの目にする。残りのゆで卵をフォークでつぶしマヨネーズで和え、①のトースト全面に塗る。
③ロースハムを花びらの形(もしくはハート)の型でくりぬく。一輪あたり8枚を重ねる。スライスチーズをストローの先でくりぬき、コスモスの花の中心に置く。ディルを葉や茎に見立てて並べる。
④カニかまぼこは2等分に切ってトンボの胴体に、ミニソーセージも2等分にしてから縦半分に切って羽にする。
toast art2 ジャムでお絵描き! フルーツ柄トースト
材料
食パン 1枚
ホイップクリーム 適量
きゅうり(薄い輪切り) 約2枚
いちごジャム 適量
イタリアンパセリ 約1/2本
ミント(葉) 3枚
黒ごま・白ごま 各適量
作り方
①焼いておいた食パンにホイップクリームを全面に塗る。
②[すいか]薄い輪切りのきゅうりを半月状に切って、中心の白い部分をスプーンでくりぬく。くりぬいた部分にスプーンでジャムをのせ、黒ごまを種に見立ててのせる。
③[いちご]スプーンを使って、ジャムで円を作る。イタリアンパセリをいちごのヘタに、白ごまをいちごの種に見立てて置く。
④[さくらんぼ]スプーンかコルネ(「お役立ちアイテム」の章の〝飾る〟を参照)を使ってジャムで円を作り、ミントの葉とイタリアンパセリの茎で飾る。
toast art3 付録(※)でアレンジ! カラフルドラえもんトースト
※…『小学一年生』2019年10月号の付録を使用
材料
食パン 1枚
メロンパン風トーストスプレッド 適量
ホイップクリーム 適量
黒ごまクリーム 適量
チョコペン(水色・赤・ピンク・黄色) 適量
アラザン(トッピングカラーシュガー) 適量
作り方
①食パンに、付録のアンキパンメーカーでドラえもんや文字を押し付ける。そのあと表面をこんがりと焼き、冷ましておく。
②①にメロンパン風トーストスプレッドでドラえもんと文字以外の部分を塗る。
③ドラえもんの顔をチョコペンで塗る。ひげ部分は、黒ごまクリームをコルネ(「お役立ちアイテム」の章の〝飾る〟を参照)に入れて細い線を描く。
④仕上げにハートや星形などのアラザンを飾る。
文字パーツを組み合わせて、名前や、好きなメッセージをトーストに。ドラえもんの顔も簡単! 使い方は本誌『小学一年生』2019年10月号を使用をチェック。
おうちで簡単! トーストアート作りのコツ
「トーストアートは、家庭のキッチン用品や、100円ショップで手に入るものを使って手軽にできます。食パンは、やわらかい高級なものよりも、一般的な市販のものがおすすめ」と小林さん。
「子どもと一緒に作るなら、ジャムやクリーム、アラザンなどを並べて『パンにお絵描きしよう!』と誘うのも手。自由な雰囲気が、子どもたちの創造力を引き出すかも。また、親子で一緒に創意工夫して楽しむ経験は、食への興味を育むことにもつながります。でき上がりを写真に撮っておくと、いい思い出にもなりますね!」
お役立ちアイテム
パンにぬるホイップクリーム
のびのよいホイップクリームは塗りやすく、少し時間が経ってもひび割れしにくく重宝します。
クリームやスプレッド
メロンパン風味はグリーン、カスタードはイエローなど、もともとの色みをいかせるので便利です。
へらなど
広い部分を塗るのに製菓用へらや木べらを活用。なければナイフの背、韓国箸などで代用可能!
チョコペン
細かな部分を塗ったり、描いたりするときに大活躍! 100円ショップでさまざまなカラーがそろいます。
ピンセット
アラザンやミニチョコなど、製菓用の小さな材料を飾るときはピンセットを使うのがおすすめ。
コルネ
コルネ(三角形のしぼり袋)はクリームをしぼり出すのに便利!
【作り方】
①クッキングシートを三角形になるように切る。
②左側を真ん中にむかって丸めながら、左端と真ん中の頂点を合わせる。
③右側も同様に丸めたら、3枚重なる部分を少しずらしながら先の尖り具合を調整する。テープで留めて完成。
小学館のあのマークも特別に描いてもらいました!
クリームでここまで再現できるなんて!! 「テーブルクロスの水玉模様が難しかった~」と小林さん。ヘアスタイルや足元などの細部は、つまようじで形を整えるのがポイントだそう。
記事監修
1925年の創刊以来、豊かな世の中の実現を目指し、子どもの健やかな成長をサポートしてきた児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターに関わっていただき、子ども達各々が自身の無限の可能性に気づき、各々の才能を伸ばすきっかけとなる誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載しています。
『小学一年生』2019年10月号 別冊『HugKum』 撮影/岡積千可 構成・文/前田亜希子(comete) ©Fujiko-Pro