ママパパの本や子どもの本など、お気に入りの本は家族の手の届くところに置いておきたいものです。本棚は、部屋の雰囲気を左右する重要なインテリアの一つ。「収納力に惹かれて買ったけど、リビングには大きすぎて部屋が狭くなってしまった」なんて失敗談も…。
本棚はどのような点に注意して選べばよいのでしょうか。今回は、本棚の選び方やおすすめの商品を紹介します。
目次
本棚の種類はたくさん
本棚にはさまざまな種類があるため、目的・用途・スペースなどを考慮して選ぶのが一般的です。まずは、本棚の代表的な種類と、それぞれの特徴を確認しましょう。
オープンラックとディスプレイラック
本棚には「オープンラック」や「ディスプレイラック」と呼ばれるタイプがあります。
収納力ならオープンラック
通常の本棚には背板と横板がありますが、「オープンラック」は背板がない、または一部のみに付いているのが特徴です。収納力が高く、一般的な本棚よりも圧迫感が少ない点がメリットですが、直射日光による本の日焼け注意する必要があります。
おしゃれなディスプレイラック
「ディスプレイラック」は、収納はもちろん「本を見せること」に重きが置かれているのが特徴です。マガジンラックとして活用できる「フラップ式の扉」が採用されているものもあり、お気に入りの本をおしゃれにディスプレイできます。
スライド式や回転式
「スライド式」や「回転式」は、通常の本棚よりも設置スペースを取りにくく、狭い場合に置きたい場合に重宝します。
収納量の多いスライド式
「スライド式」は、棚が前列と後列に分かれており、前列が左右にスライドする仕組みです。収納力が高いのがメリットで、「棚板が可動するもの」を選べば収納力はさらにアップするでしょう。デメリットとしては、本が重すぎるとレールが動きにくくなることと、可動部が経年劣化する可能性が挙げられます。
背表紙が見える回転式
「回転式」は、本棚が360度回転する特殊な構造で、すべての本の背表紙が見えるのが特徴です。CDやコミック、文庫本などの収納に適しており、クルクルと回しながら読みたいものが探せます。縦に長いタイプが多いため、普通の本棚よりも揺れに弱いのがデメリットです。普段から転倒防止策をしっかりと行っておきましょう。
キャスター付きや卓上タイプ
収納やデスクサイドに便利なキャスター付き
自由に移動ができる「キャスター付き」は、押し入れの中に本棚を収納したい人や、本棚をデスクサイドに置きたい人におすすめです。
一般的な本棚の場合、たとえ小さいタイプであっても重量があるため、一度場所を決めると移動は簡単ではありません。しかし、キャスター付きであれば、模様替えはもちろん、掃除の際にも楽に動かすことが可能です。
小型の卓上タイプ
「卓上タイプ」は、デスクや棚上などに置いて使う小型の本棚です。辞書や教科書など、「日常的に使うもの」を置いておくのに適しています。
机の上が本やノートであふれることがなければ、整理整頓の習慣も身に付くでしょう。ブックスタンドのように伸縮するタイプや、文房具を入れる収納スペースが付いたものもあります。
本棚選びのポイント
部屋のメインインテリアにもなる本棚は、価格もそれなりに高く、一度購入したら買い替えがむずかしい家具の一つです。購入後に後悔しないよう、本棚のサイズや素材を事前にしっかりと確認しておきましょう。
本や本棚のサイズ
まずは置きたい本のサイズをチェック!
A4サイズの絵本・写真集・雑誌・百科事典などは、高さが合わずに横向きになってしまったり、前方が飛び出て見栄えが悪くなってしまったりする場合があります。そのため、棚板が可動できない本棚の場合は、「各段に本がぴったり収まるかどうか」を確認しておく必要があります。単行本やCDが大量にある場合は、ぴったりサイズの「専用棚」を設けると、より整って見えるでしょう。
何冊ぐらいの本を収納するかチェック!
また、「本棚の大きさ」は「何冊ぐらいの本を収納するか」によって決まります。大きすぎるとデッドスペースが生じて空間が無駄になり、小さすぎると買い足す必要が出てきます。近い将来に増える本の量を見込んで、ちょうどよい大きさのものを選びましょう。
材質や組み立て
本棚の材質は「外観」や「耐久性」に直結する重要なポイントです。
オーソドックスなものには「天然木」があります。ウォールナットやバーチなどの無垢材は、温かみのある自然の風合いが魅力で、耐久性や耐荷重性にも優れており、長年使えるものがほとんどです。
百科事典のような重たい本を中心に置くなら、強度のある「スチール製」がよいでしょう。棚板がたわみにくく、たくさんの本を乗せても安定感があります。
「プリント紙化粧繊維板」は、スチールや天然木よりも耐久性は劣りますが、価格が安価で手に入りやすいのがメリットです。
また、本棚には「完成品」と「組み立て式」の2タイプがあります。組み立て式といっても複雑な工程は少なく、初心者でも無理なくできるものがほとんどです。リーズナブルさを重視するなら組み立て式、手間を省きたいなら完成品がよいでしょう。
オープンラックのおすすめ2選
カラーボックスや背板のないオープンラックは、通常の本棚よりも自由な収納がしやすいのが特徴です。サイズや形もさまざまで、本以外の雑貨類も自分好みにディスプレイできるでしょう。
リーズナブルな カラーボックス 2列
不二貿易の「カラーボックス 2列」は、2段と3段に分かれて棚が設置されています。長方形の二つのマスには、背の高い雑誌やA4ノートを横にせずに収納でき、棚を横置きにすればインナーボックスや衣装ケースも入ります。正方形の三つのマスは、コミックやCDなどを収納するのにぴったりです。
素材は「プリント紙化粧繊維板」で、天然木目のナチュラルなカラーリングはどんな部屋にも違和感なくなじみます。
床から天井まで最大限に活用 壁一面の本棚
margherita(マルゲリータ)の「壁一面の本棚 奥行250 」は、床から天井まで壁面を最大限に活用できる本棚です。
魅力は何といっても「収納力の高さ」でしょう。背板がないオープンタイプは圧迫感を感じにくく、ほかのインテリアとマッチしやすいのも、うれしいところです。素材には頑丈な「シナランバーコア合板」を採用し、塗料は使わず自然の風合いや手触りを残しています。
自分で組み立てをするタイプですが、特別な工具は必要ありません。左右で棚を抑えながら棚板を組み込んでいくため、作業人員は2人程度を見込んでおきましょう。
ディスプレイラックのおすすめ2選
リビングなどの共有スペースに本棚を置く場合、見せる収納と隠す収納を両立できる「ディスプレイラック」が役立ちます。部屋を彩るインテリアの一つとして、デザインや素材のよさもしっかりチェックしましょう。
縦横自在に使える ディスプレイシェルフ 2個組 エクセラ
異なるデザインの本棚が、2個セットになったアイテムです。縦に積み重ねれば高さのある本棚に、横に並べて幅のある本棚に、単体を別々の部屋で使用するなど、部屋のスペースやインテリアに合わせて置き方が選べます。
ディスプレイシェルフになっている扉は、本を飾った状態のまま開け閉めができるので、中に閉まってある本を取り出す際もスムーズです。5段階で調節できる可動棚も付いているので、収納したいものに合わせてマルチに使えます。
シンプルで機能的 BANCROFT book shelf
各扉は格子のように自由に開閉でき、閉じた部分には好きな雑誌や本がディスプレイできる、インテリア性の高いブックシェルフです。天然のウォールナットをふんだんに使った重厚感のある仕上がりで、部屋のメインインテリアにもよいでしょう。背板も化粧仕上げが施されているので、部屋の間仕切りとしての使用もできます。
一つ分の内側枠サイズは、幅33.3×奥行き35×高さ33.3cmで、写真集など大きめの本も収納できます。
収納力の高い本棚のおすすめ2選
子どもが成長するにつれ、本や教科書が増えて「もっと大きな本棚を買っておけばよかった」と思うようになることも考えられます。将来、本や辞書が増えることを見越して「収納力のある本棚」を購入するのも一つの方法です。
可動棚で自在にレイアウト 収納棚 stork
左右に動く、「ダブルスライド式棚」が特徴の本棚です。幅89×奥行き29×高さ90cmとコンパクトなサイズですが、二つのスライド式本棚の後ろにも棚が配置されているため、見た目以上にたくさんの本が収納できます。ワンルームや子ども部屋の限られたスペースにもおすすめです。棚板は3cm間隔で動かせる可動式です。本の大きさに合わせて調節し、枠内を無駄なく使いましょう。
大型の本も収納可能 DEVIC (デビック) 3段
「DEVIC 回転式ラック 3段」は、お店のディスプレイのように棚が360度回転する仕組みの本棚です。幅35.3×奥行き31.3×高さ76cmと小さめな設計なので、部屋の隙間を活用して本を収納できます。
ベッドサイドやデスクの脇に設置するのにちょうどよい高さで、読みたいときにすぐに手が伸ばせるのがメリットでしょう。ブックエンドがスライドするので、本やCDの出し入れがスムーズにできるのもポイントです。
コンパクトな本棚のおすすめ3選
ワンルームや小さな子ども部屋には、窮屈さを感じさせないコンパクトな本棚がおすすめです。「回転式」や「立て掛け式」など、空きスペースをうまく利用できる本棚を紹介します。
脚付きのシンプルデザイン 本棚(カーシー62)
ニトリの「本棚(カーシー62)」は、幅62×奥行き30×高さ134cmとスリムな設計の本棚です。縦に長いので、部屋をすっきりと見せる視覚効果も期待できます。収納部分は4段で、最上段は天井のないオープンラックです。おもちゃや写真立てなどを自由にディスプレイし、自分だけの本棚に仕上げましょう。カラーはクリーンなホワイトで、部屋を明るく見せてくれます。ニトリの家具は自分で組み立てをする必要がありますが、複雑な工程は少なく、DIYが苦手な女性でもトライしやすいでしょう。
持ち運びも可能 壁に立て掛ける本棚
棚板とフレーム上部を壁に立て掛けるタイプの本棚です。軽やかで圧迫感がなく、帽子やカバンなどを置く「ウォールラック」として使うのにも適しています。「壁に立て掛けるタイプは安定感が気になる」と、やや心配になるかもしれません。しかし、物を乗せれば乗せるほど真下に荷重がかかり、重心は壁側になります。そのため、たくさん乗せても不安定になりにくく、家のどんな場所にも設置しやすいのがメリットです。素材には、天然のウォールナットが使用されています。
360度回転で便利 回転本棚 8段
山善の「回転本棚 8段」は幅45×奥行き45×高さ182.5cmのスマートさが魅力です。回転本棚は収納する本の背表紙がすべて見える形になります。何があるのか一目瞭然で、出し入れがスムーズにできるため、片付けもしやすい点は大きなメリットといえるでしょう。
収納力も抜群で、文庫本なら384冊、コミック本なら320冊が収納できます。ただし、高さが180cmと高いため上部は子どもの手が届きにくいサイズです。上半分はママ、下半分は子どもというように、親子で使うのもよいでしょう。
インテリア性の高いおしゃれな本棚選3選
デザイン性に優れたおしゃれな本棚は、リビングの主役になります。実用性重視の本棚に比べて値は張りますが、より空間をすてきに見せることができるでしょう。
横置きも可能な コビナス ジグザグラック
「コビナス ジグザグラック」は、それぞれのコマがジグザグに配置されたユニークなデザインの本棚です。背面は圧迫感が少ないオープンタイプで、本や雑貨がおしゃれにディスプレイできます。縦置きにすると「A4ファイルBOX」がぴったりと収まり、横置きにすれば、背の高い写真集や図鑑も余裕で入ります。
カラーバリエーションが豊富なので、部屋のインテリアや雰囲気に合わせて選びましょう。
雰囲気に合わせてカラーが選べる alto DX-4
棚の一部に扉が付いた、見せる収納と隠す収納の両方ができるデザインのオープンラックです。オープン部の背面には窓が付いており、狭い部屋も圧迫感を感じにくいように設計されています。
扉内に入るのはB5サイズのみですが、オープン部にはA4サイズの雑誌がぴったりと収まります。4段タイプは収納力が抜群で、本の量が一気に増える小学生以上の子どもに最適です。カラーは、ダークブラウンやナチュラルなど、6種類の中から選べます。
本が浮いて見える KNOX book shelf
「人と差を付けたい」というおしゃれな人におすすめなのが、家具デザイナーの村澤一晃氏が手がけた「KNOX book shelf」です。薄い鉄の板で本を支える構造になっており、まるで本が浮いているように見えるのが特徴です。側面パネルのインパクトが大きく、空間をモダンな雰囲気にしてくれます。素材はウォールナットとオークの2種類から選べます。メイド・イン・ジャパンならではの、品質の高い本棚です。
おしゃれな本棚でコーディネートを楽しもう
子どもが小学校にあがると、本やノートの数が一気に増えます。リビングや子ども部屋に本棚を設置して、空間を上手にコーディネートしましょう。本棚には、スリムな回転式から、隠す収納ができる扉付きのものまで種類は豊富です。本の冊数はもちろん、どんなふうに空間を使いたいかも検討して選びましょう。
文・構成/HugKum編集部