衣食住さまざまな商品展開を行う『無印良品』株式会社良品計画。その子会社である株式会社MUJI HOUSEが手掛ける『無印良品の家』をご存知ですか。
デザイン性だけでなく、高い耐久性と機能的な設備を備えた家とはどのようなものなのか、種類や価格、魅力について実際に住んでいる人の感想も合わせて紹介していきます。
無印良品の家、その魅力とは?
2004年に発売した「木の家」(2015年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞受賞)に続き、2007年4月には「窓の家」(2008年度グッドデザイン金賞受賞)を発売しました。2014年4月には都市型3階建て住宅「縦の家」(2014年度グッドデザイン賞受賞)を発売。2019年9月には5年ぶりの新商品となる平屋建て商品「陽の家」が販売されて現在は4種類の商品の展開となっています。
無印良品らしいシンプルさを追求したデザインや空間つくりは、類型にとらわれない柔らかい発想で現在の日本のすまいの可能性を探ってくれます。自分らしい世界にひとつしかない家づくり、家族や生活に合わせた「住まいのかたち」を無印良品の家は叶えてくれます。
無印良品の4つの家から好みで選べる
「木の家」「窓の家」「縦の家」「陽の家」デザインが異なる4つの家から自分のライフスタイルや環境、好みにあわせて、選ぶことができます。家族構成や日当たり、土地の広さなども考慮して選べるのは嬉しいですね。そして、どの家もデザインが素敵で選ぶのも楽しくなりそうです。
洗練されたデザイン
外観だけでなく内装にもこだわったシンプルなデザイン。空間に役割を固定させずライフスタイルの変化や家族の成長に応じて、家具や建具などのインフィルで自由に仕切り、簡単に安全に変化させていくことができる一室空間の家。今も、10 年後も、30 年後も、さまざまな可能性に柔軟に対応できます。
良心的な価格設定
有名な建築家が関わっているなら、価格が気になるところですが無印良品の家は良心的な価格設定になっています。
また、定期的に「初めての家づくり講座」などが開催されていて、家づくりにおいて、土地・建物・諸費用の総額で、どれくらいの費用がかかるのか?月々・ボーナス返済から、どれくらい借入が出来るのか?といったお金の話から、実際に土地を探す際の土地情報の入手方法はもちろん、土地選びの際のチェックポイントまでを教えてくれます。(参加無料、定員予約制)
4つの家のデザインや特徴
それぞれデザインが異なる4つの家のデザインや特徴を紹介していきます。
無印良品の木の家
大きな開口部と深い庇がある、箱のようなすっきりとした外観を持ち、太陽光と通風を最大限に活用する、環境負荷の少ない合理的な考えで設計された「無印良品の家」第一弾が「木の家」です。南向けの庇(ひさし)は、季節によって異なる日射を調整し、夏は直射日光を遮り、冬は温かな陽光を室内の奥まで導きます。温められた放射熱は、「外断熱+充填断熱のダブル断熱方式」で外に逃がさず、少ないエネルギーで快適に暮らせる省エネ性能の高さも特長です。
「木の家」を見てまず驚くのは「木造なのに壁が極端に少ない」ということ。壁がなくなるだけで、開放的な空間を実現。大きな吹き抜けのある、箱のような室内。生まれた大空間は、パーテーションや家具などの「インフィル」で、自在に住みたい間取りへと変化させることができます。
無印良品の窓の家
外観は、かわいらしい三角屋根の家のかたちとなっていて、家のシルエットがきれいに見えるように、軒を出さずに屋根と壁との取り合いをすっきり納めて洗練されたかたちがつくられています。
通風や採光の機能だけでなく、風景を切り取るフレームとしての窓のあり方に着目したのが「窓の家」。壁に頼らず、柱と梁で支えるSE構法の採用により、窓がほしい場所に、壁を切り取るように窓を開けることが可能です。
窓からの景色が一枚の絵画に見えるように、目立つフレームをなくして、風景だけを切り取るピクチャーウィンドウが部屋のアクセントに。家に必要な要素を整理整頓した、まっさらで清廉な室内。室内窓は部屋と部屋、部屋と吹き抜けをつないで光と風を通し、家族の気配も伝わります。
無印良品の縦の家
「縦の家」は、都市部の住宅密集地に建てられることを想定した3階建て専用商品。敷地の大きさや日照条件など限られた環境の中でも、広く明るく暖かく暮らすための新しい提案を盛り込んだこれまでにない3階建て住宅です。空間に広がりを感じさせるスキップフロアを採用し、天窓からの光が階段を通って家全体に光を届けてくれます。
「縦の家」は自由な家です。玄関をリビングにしてみる、キッチンと子ども部屋を並べてみる、趣味の部屋をつくってみるなど、「縦の家」では自分のライフスタイルに合わせて空間の機能を柔軟に編集できます。どの部屋をどのように活用するのか、考えるだけでわくわくしますね。
無印良品の陽の家
階段の昇り降りのないフラットで快適な居住スペースを持つ平屋。無印良品が提案する平屋は、晴れた日はデッキがそのまま部屋の一部にもなるような、開放感のある家。
デッキと室内の床の段差を無くして、開口部は全開できる仕様になっているので庭と居住スペースがシームレスに繋がっています。庭にテーブルを出して食事をしたり、夕方に掘りの焚き火を囲んだり、寝転がって空を眺めてみたり、庭とつながる新しい暮らし方が楽しめます。家にいながらアウトドアも楽しめそうですね。
無印良品の家の価格とモデルルーム
無印良品の家は、土地の広さや向きにあわせた標準プランが多数用意されています。無印良品の家ホームページでは、それぞれの家のベースプラン、価格を知ることができます。
「木の家」のベースプラン
商品名:「木の家」5間✕奥行4間(9.10m✕7.28m)タイプ
延床面積:91.91㎡(27.79坪)
販売価格:1,804万円(税込1,985万円)
「窓の家」のベースプラン
商品名:「窓の家」4間✕3.5間(7.28m✕6.37m)タイプ
延床面積:82.8m²(25.04坪)
販売価格:1,687万円(税込1,856万円 )
「縦の家」のベースプラン
商品名:「縦の家」2間✕4間半(3.64m✕8.19m)タイプ
延床面積:82.80m²
販売価格:2,202万円(税込2,423万円)
「陽の家」のプラン・価格例
商品名:「陽の家」5間半×奥行5.25間(10.01m✕9.555m)タイプ
延床面積: 80.32㎡(24.29坪)
販売価格:1,598万円(税込1,758万円)
無印良品の家のモデルルーム
モデルルームは2020年4月現在、全国(北海道、沖縄を除く)に33箇所にあります。見学には事前予約が必要な場合もあるので、ホームページで情報を確認するかお店にご確認ください。
その他にも、「入居者宅見学会」が随時開催されていて実際に無印良品の家に住んでいる人の家を見学することができます。
◆全国のモデルルーム情報はこちら
住み心地はどう?無印の家の評判をチェック!
実際に無印良品の家に住んでいる人の住み心地が伝わってくるインスタをピックアップしたので、紹介していきます。
「木の家」
@kuma__houseさん
「木の家」に住んでいる@kuma__houseさんの投稿。開放的な吹き抜けに大きな窓から部屋にさし混む日差しが、とっても気持ちよさそうですね。
@yasushiibashiさん
階段があっても圧迫感がなく、開放的な空間になっています。朝日が降り注ぐ部屋は、とっても気持ちよさそうですね。
「窓の家」
@__satokotoさん
「窓の家」に住んでいる@__satokotoさん。窓からは大きな桜の木が見えて、家の中から季節の移り変わりが楽しめます。
無印良品の家に住む筆者のヒトコト
筆者も無印良品の家(木の家)に住みはじめてから約2年が経つのですが、壁がない開放的な空間で子どもたちも過ごしやすそうにしています。後悔した点といえば…アウトドア用品を収納する場所を作っておけばよかった!ということです。
玄関のコンクリート土間にアウトドアグッズや靴を置いているのですが、気が付けば荷物だらけに。基本的に見せる収納部分が多いので、どんどん増えていく荷物の収納場所に悩んでいます。
マンションに住んでいたときよりも収納できる場所が少ないので、これから子どもの成長に合わせて変わっていく荷物の収納方法を見直そうと思います。改善すべきは私の整理術なのかもしれませんが…無印良品で収納やインテリアの相談もできるので、今度利用してみたいと思います!
無印良品の家>サイトはこちら
取材協力/良品計画、MUJI HOUSE
文/やまさきけいこ 構成/HugKum編集部