子どもが夜遅くまで起きていると、親もなんとなく気が休まらずに大変ですよね。疲れていて早く寝たくても、子どもより先に寝るのは落ち着かない親も多いでしょう。特に休校期間中に生活のリズムが狂ってしまったお子さんも多いのでは。休校明けの学校で授業中に眠くなったり、体調を崩してしまうと心配ですね。
今回は、子どもの就寝時刻が遅くなる原因や、早く寝るために工夫できる方法などについて、考えていきましょう。
小学生は何時に寝ている?
実際、世の中の小学生は、何時ごろに寝ているのでしょうか?就寝時刻について、調査を行いました。結果とその原因について、ご紹介していきましょう。
HugKumでは、小学生の子どもを持つ親を対象に、子どもの就寝時刻についてアンケートを実施しました。子どもの就寝時刻の時間帯を、19時台から23時台までの間で、1時間ごとに区切って回答していただきました。アンケートの結果は、下記の円グラフのようになりました。
Q.小学生のお子様は何時台に就寝していますか?
アンケートの結果、円グラフの緑色部分の21時台に寝ている子どもが半数を占めています。次に多いのが、橙色部分の22時台の35%。黄色部分の20時台と水色部分の23時台が同じくらいで、それぞれ6%前後とかなり少数派となるでしょう。また、赤色部分の19時台と、かなり早く寝る子どももいるようですね。
全体的にみると、21時より遅く寝る子どもが90%以上という結果に、みなさんはどのように感じましたか? 就寝時刻が21時以降になってしまう原因について、考えていきましょう。
小学生の就寝時刻が遅くなってしまう原因は?
アンケート結果のように、就寝時刻が21時以降の小学生が90%以上となっています。小学生の就寝時刻が遅くなっている原因について、みなさんの意見を参考に考えていきましょう。
親が共働きで帰宅が遅くなる
一番多かった意見が、親の共働きによって帰宅時間が遅くなること。共働きの親は、子どもを学童保育に預けているご家庭も多いでしょう。親の仕事が終わってから、学童保育にお迎えに行ったり、夕飯のお買い物をしてからの帰宅になると、どうしても帰宅時間が遅くなってしまいますよね。急な残業で遅くなることもあり、予定通りにいかないこともあるでしょう。
また、帰宅してからも、支度や細々した用事もたくさんあり、すぐに夕飯を食べてお風呂に入ることができても、それなりに時間はかかってしまいますよね。
子どもの習い事やテレビを観ていて遅くなる
次に多い意見は、習い事やテレビが原因です。
習い事は、希望の時間を選べるとは限らないですよね。学年やレベル、人数の関係や通う距離など、いろいろな要因があるでしょう。習い事にもよりますが、延長があったり、終わってからもお友だちと少し遊んでしまうこともありますね。習い事から帰って来てから、宿題をしたり夕飯を食べたりすると、どうしても遅くなってしまいます。
また、テレビを観る時間や番組を決めていても、予定外の番組が気になってしまい、ついつい視聴時間が延びてしまうことも、あるあるですよね…。
ベッドに入ってから寝るまでに時間がかかる
ベッドに入ってから、本を読んだり、音楽を聴いたりしてしまう子どもも多いようです。最近は、小学生でも携帯電話を持っている子どももいて、動画を観ていたらついつい続きが気になったり、お友だちと連絡をとったりしていると、寝るのも遅くなってしまいますよね。
また、高学年になると、体力もついてきて、早くベッドに入っても眠りにつくことが難しいということがあるかもしれません。
小学生の就寝時刻を早くするためにできること
多くの小学生の就寝時刻が21時以降という結果に、いろいろな原因をご紹介してきました。
どのようにすれば、子どもたちは早く寝ることができるのでしょうか? 有効とされる対策をいくつかご紹介していきます。
早くお風呂に入る
夕飯やテレビよりも、まず先にお風呂に入ることも1つの方法です。お風呂を出てからも、髪の毛を乾かしたり、歯磨きをしたり、意外と時間がかかりますよね。眠たくても、お風呂に入って目がさめてしまったり、お風呂から上がってすぐに眠りにつくことはなかなか難しいでしょう。
そういったお子さんの場合は、順番を変えてお風呂に入ってから、宿題や夕飯をとることにしてみてはいかがでしょうか? 親もその間に、夕飯の準備をすることができて、効率的ですね。
夕飯が早く食べられるように工夫する
共働きや習い事があるご家庭、また、家族が全員そろうまで夕飯を待っているご家庭もあるでしょう。夕食の時間が遅くなる日は、すぐに作れて、すぐに食べられるメニューにすることがおすすめです。作り置きすることは意外と難しく。同じメニューになりがちですが、子どもの好きなメニューを取り入れて上手に回していきましょう。
朝や前日に下ごしらえをしておくだけでも、帰宅後の準備時間が短縮ができますよ。食卓の用意は、子どもたちにも任せてみんなで協力しましょう。
朝は早起きする
朝早く起きると、活動している時間が長くなり、夜は疲れて早い時間に眠くなります。時間を決めて目覚まし時計をセットしたり、カーテンや雨戸を開けて、明るい光を入れて起きるようにしましょう。親は少し準備が大変ですが、朝食に好きな物を用意してみるのも効果的ですよ。
寝るときの楽しみをつくる
「ベッドに早く入りたい!」という楽しみを作ってみるのも良いですね。子どもの好きなことを考えて実行してみましょう。あまり楽しみになりすぎて、興奮してしまって寝付きが悪くなる場合もあるので、読み聞かせやお話など、できるだけ落ち着いた時間を過ごせることを選ぶと良いですよ。
テレビや特番は録画して別の日に観る
テレビを観ていると、時間があっという間に過ぎてしまうでしょう。特番などの長い時間の番組になると、終わる時間が遅くなりますね。観たい特番があるときは録画をしておいて、お休みの日など、ゆっくり時間があるときに観るようにしましょう。
録画をすれば、コマーシャルなどの時間を省くこともできて効率的ですね。
入眠を早くするためにできること
夕飯やお風呂など、就寝時刻を早くするためにいろいろと対策を考えても、子どもがベッドに入ってからすぐに眠ることができないと効果がないですよね。子どもが早く眠れるようにできることを考えていきましょう。
生活習慣を整える
生活習慣を見直してみましょう。早寝早起き、適度な運動を心がけてみるといいですね。最近の小学生は、学校の休み時間に遊ぶ時間も少なくなっています。帰宅後に、運動したり遊べる環境も少ないでしょう。
なかなか難しいかもしれませんが、少し散歩をしたりして、いつもより身体を動かしてみると気持ちいいですよ。また、宿題や学校の準備なども早めに済ませておけるようにしたいですね。
就寝前の過ごし方
就寝前には、なるべく落ち着いた時間を過ごしたいですね。ベッドに入るギリギリまでテレビを観たり、ゲームをするのは控えましょう。直前に夕飯を食べるのも避けたいですね。お腹が重くて眠りにつきにくくなってしまいますよ。
寝る環境を整える
ベッドに入ってから、「明日の準備は?」など、やり残したことや気になることがあると、なかなか落ち着いて眠ることができないですね。ベッドに入るまでに、今日やるべきことは、きちんと済ませておきましょう。また、親がテレビを観ていると気になってしまいます。親もできるだけ協力できるようにしたいですね。
帰宅後は、親子で協力して動きましょう
最近の小学生は、親が共働きであることや習い事などで帰宅時間が遅くなり、就寝時刻が遅くなってしまいます。帰宅してから就寝までの間にすることも多くあり、早く寝ることの難易度は上がっていますよね…。
しかし、寝る前にすることは、基本毎日変わりません。夕飯やお風呂、宿題に翌日の準備、観たいテレビなどを前もって調べておいて、親子で予定を共有して、計画的に動くようにすると良いですね。
構成・文/井上しの(京都メディアライン)