五味太郎さんからの挑戦状?おえかきコラボで世界に一つだけの絵本ができる!

人気絵本作家 五味太郎さんの遊び心満載の企画とは!?

こちら、日本を代表する絵本作家の五味太郎さん。『きんぎょがにげた』『みんなうんち』(共に福音館書店)など、子供たちに愛され続けている絵本をいままで400冊以上も手がけられている作家さんです。

下の絵をご覧ください。白い紙に描かれた、男の子と青年。

男の子が「わーっ おもしろそう! のってもいい?」と聞くと、青年は「どうぞ」と答えます。でも、肝心の乗り物が見当たらないですね。一体、乗り物はどこに…?

これは小学館のOYAKO MOOK『ぺぱぷんたす002号』のスペシャル企画で、お子さん(とおうちの方)が絵や文を描くことで完成する、その名も「らくがき★コラボ」なのです。

五味さんとお子さんの合作で世界に一つだけの絵本を、自由に描いてみましょう!

五味太郎さんとコラボで、傑作絵本を作ってみよう!

絵本のストーリーは子供しだい

さっそくこのページの楽しみ方を、五味さんはに教えていただきました。

最初のページで五味さんは子供たちに「まずはぼく五味太郎が描く、それから大事なところを君が描く! うーん合作は傑作だ‼ となるように、はりきってゆきましょう‼」とエールを送ってくれています。

「大事なところ」をお子さんがかけるなんて、なんたる幸せ。空白の部分は、すべてお子さんが自由に表現できるスペースです。大好きな乗り物を描くもよし、架空の乗り物を思いつくもよし。セリフや文章もどんどん描きましょう。

お子さんが何を描いてよいのかわからず悩んでいたら、「何を描いてもいいんだよ」と声をかけてあげてください。

お子さんの「なりゆきでかく」を大事にしてほしい

途中で口出しせず見守ることで、自由な発想が身につく

また、五味さんからおうちの方に、貴重なアドバイスをいただきましたよ。

五味さん「描きだしたら途中で「何描いているの?」って聞かないで欲しいな。子どもは別になに描いているわけじゃなくて、“なにかな~”って思って描いているわけ。オレもそうなんだけど(笑)。途中で「なに描いているの? 」ってあまりしつこく言うと、“しょうがないな~”と思って、子どもは、「ねこ」、とかなんとか答えるわけ。すると親は安心するけれど、でも子どもは計画的に描いている訳ではない場合が多いからね。なりゆきでね。そのなりゆきってところを大事にしてほしいなって思ってる。でも、できあがってから聞くのはいいよ。終わってから、あーだこーだと考える、それはまた、楽しいじゃない」

親はついつい「これは何?」「男の子は何て言ってるのかな?」などと質問攻めにしてしまいがちですね。これがときに、子どもの自由な発想を邪魔してしまったり、型にはめてしまったりする。子どもの自然な「なりゆき」を見守る力、これも親には必要なのですね。

 

「読む絵本」から「自分で作る絵本」へ

創造力を膨らませ、オリジナルの絵本を作成!

さて、思う存分描き込めるこの企画。どのページも五味太郎さんらしいユーモアが溢れています。別のページでは、初老の紳士風の男性が「はて? これはなんでありましょう?」とまじめ顔でたずねると、おばあさんが「ほんと、なんでしょう?」と返しています。

さらに別のページでは、お母さんらしき人が「まあーっ こんなにちらかして…! だれがかたづけるのよ…! まったく…」と嘆いているかと思うと、そそくさと無言でどこかへ去ろうとする男の子の姿が。

見開きごとの一コマ漫画のような絵のなかに、お子さんはどんな物語をイメージし、どんな絵を描くのでしょうか?

全部で16ページあるコラボページで、お子さんの想像力をいかんなく発揮してほしいと思います。

いままで「読む」だけだった絵本が、「自分で作る」ものになる。それは多くのお子さんが初めて体験することではないでしょうか。『ぺぱぷんたす』は紙の遊びを通じて、お子さんの感性や可能性をこれからも広げていきたいと願っています。

 

文/菅原裕佳子

『ぺぱぷんたす 002』

2018年7月3日発売・小学館刊

本体1800円+税

特設サイトはこちら

試し読みをする

 

 

編集部おすすめ

関連記事