夜間断乳とは、赤ちゃんが寝ている夜間の授乳をやめることで、さまざまなメリットがあるといわれています。では、夜間断乳はいつから行うことができて、どのようなメリットがあるのでしょうか。今回は、HugKum編集部にて先輩ママへのアンケートを実施。夜間断乳を始めた時期や、夜間断乳を成功させるコツ&失敗エピソードを聞きました。また、夜間断乳に役立つおすすめアイテムもセレクトしてします。
目次
夜間断乳とは?いつからできるの?
赤ちゃんは、1歳前後までは胃が小さく、母乳やミルクを一度にたくさん飲めないため、夜間にも2~3回程度の授乳が必要になります。夜間断乳とは、赤ちゃんが夜寝ている間だけ授乳をやめたり、授乳回数を減らすことを指し、本格的な断乳や卒乳に向けてのステップとして行われることがあります。
母乳とミルクでやり方は違うの?
母乳とミルクでは腹持ちが違うと言われています。母乳のみで授乳している場合、夜間断乳は離乳食をしっかり食べられるようになったり、水分を授乳以外でとれるようになってからがおすすめです。また、夜間断乳を始めたら寝かしつけのための添い乳は控え、授乳以外でのスキンシップをとるようにしましょう。ミルクの場合も、白湯や麦茶などで水分補給ができるようになってから夜間断乳を開始しましょう。
夜間断乳のサイン
では、夜間断乳はいつから行うことができるのでしょうか。夜間断乳の開始タイミングについて解説します。
夜間断乳は、だいたい1歳を過ぎたころからスタートさせるママが多いようです。離乳食をしっかり食べられるになる、哺乳瓶やコップ、ストローで水分補給ができるようになったら、夜間断乳を開始できるサインと言えます。ただし、個人差があるので、1歳になったから、水分補給ができているから、などのサインのみで判断せず、赤ちゃんの状態に合わせて焦らずスタートさせましょう。
夜間断乳のメリット
夜間断乳を行うメリットには、どんなものがあるのでしょうか。
卒乳がスムーズに行える
保育園や幼稚園に預ける、ママが仕事に復帰するなど家庭の事情によって、卒乳を進めたいと考えている人も多いのではないでしょうか。夜間断乳を行うと、おっぱいがないと寝られないことが少なくなるので、卒乳がスムーズでしょう。また、夜間の授乳や添い乳をしている赤ちゃんは睡眠が浅い傾向がありますが、夜間断乳をすると睡眠が深くなるため、生活リズムも整いやすくなります。
虫歯のリスクが減る
夜間に授乳を行うと、赤ちゃんの虫歯リスクが高くなると言われています。離乳食を食べた後の磨き残しがある場合、夜中の授乳が引き金となって虫歯になりやすくなる可能性もあります。夜間断中を行うことは、赤ちゃんの虫歯リスクを減らすことにもつながります。
ママがしっかり休める
夜間断乳の一番のメリットは、ママの睡眠時間がしっかり確保できることではないでしょうか。夜間に授乳をしている間は、赤ちゃんに何度も起こされて熟睡できなかったママも多いはずです。赤ちゃんが夜間にまとまって眠ってくれることで、ママの睡眠時間がしっかりとれるため、体調の改善や寝不足によるイライラ、ストレスの解消などにつながります。
夜間断乳を始めた時期をママにアンケート!
HugKum編集部では、先輩ママにアンケートを行い、夜間断乳を始めた時期について聞いてみました。
6ヶ月・7ヶ月・8ヶ月
6ヶ月・7ヶ月・8ヶ月と早めに夜間断乳したママの意見としては、歯が生え始めた、母乳の出が悪くなったなどの理由が多く見られました。
9ヶ月・10ヶ月・11ヶ月
9ヶ月・10ヶ月・11ヶ月から夜間断乳を始めた理由としては、睡眠不足で体調不良になってしまったなど、ママの体を考えてスタートしたという意見が多く見られました。
1歳以上
1歳以上になると、ママの職場復帰や下の子が生まれるなどの理由で、夜間断乳の開始を決めた場合が多かったようです。
成功した?失敗だった?夜間断乳のエピソード
夜間断乳に挑戦しても、上手に進むとは限りません。夜間断乳を行うにあたり、どんな工夫をしたのでしょうか。先輩ママの夜間断乳成功エピソード、失敗エピソードを紹介します。
成功エピソード1:昼間にたくさん遊ばせる
成功エピソード2:言葉で伝えてわかってもらった
失敗エピソード1:一晩中大泣きされた
失敗エピソード2:おっぱいを思い出して大騒ぎ
夜間断乳を成功させるコツ
夜間断乳を成功させるには、どんなコツがあるのでしょうか。
十分にスキンシップを取る
授乳は、母乳やミルクからの栄養補給、水分補給以外に、ママとのスキンシップの役割を持っています。夜中の授乳がなくなると、赤ちゃんが不安に思ってしまうことも。夜間断乳をする時は、起きている間にたくさん抱っこしたり、赤ちゃんの体に触れるなど、たっぷりスキンシップを行いましょう。
起きている間は活動的に
起きている間にたくさん遊んだり、活動的に動いて疲れることは、夜の熟睡につながります。夜起きてしまうことが減れば、授乳の回数もおのすと減らせるようになります。
昼寝の時間を短くする
夜たっぷり眠るためにも、昼寝の時間は短めにしましょう。長くても2時間程度、15時くらいまでに昼寝を済ますと、寝かしつけもスムーズに行えます。
泣いても根気強く対応する
夜間断乳をスタートすると、その環境の変化に赤ちゃんは大泣きします。ただし、ここでかわいそうだからと言ってやめてしまわず、やると決めたら3日間は続けましょう。最初は大泣きした赤ちゃんも徐々に慣れてきて、泣く時間も回数も短くなります。泣いているときは、抱っこやおんぶであやすなど、根気強く対応しましょう。
ママ以外が寝かしつけする
夜間断乳をスムーズ進めるために、パパに寝かしつけを代わってもらいましょう。いつもおっぱいをくれるママがそばにいることで、赤ちゃんが諦めきれず、いつまでも泣いてしまうことも。また、ママからはおっぱいの匂いがするので、おっぱいの匂いのしないパパなら早めに諦めてくれる場合もあります。
夜間断乳に失敗…こんなときどうすればいい?
根気強く対応しても夜間断乳が進まない場合があります。では、うまく進まないときはどのように対応すればよいのでしょうか。
夜泣きが減らない、泣き続ける
夜間断乳を始めたことで夜泣きが続いてしまったり、夜泣きが減らないため、ママが辛く感じて授乳を再開してしまう場合も。そんなときは、すぐに夜間断乳に再チャレンジすると、おっぱいへの執着がより強くなってしまうことに。やむを得ず夜間断乳を中止した場合は、再開まで少し間隔を空けるようにしましょう。
抱っこでしか寝ない
授乳以外の寝かしつけ方法として、赤ちゃんが抱っこでしか寝なくなると、ママの体を一度起こさなければなりません。体を起こさずに済む方法として、赤ちゃんの背中をトントンする、さするなど、授乳と抱っこ以外の寝かしつけでも安心させてあげるようにしましょう。
ミルクがクセに
母乳の代わりにミルクをあげることで、ミルクがクセになってしまう赤ちゃんもいます。離乳食をしっかり食べていれば栄養的には問題ないので、ミルクの代わりに白湯や麦茶を用意して飲ませるようにしましょう。
記事監修
河井恵美
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。様々な診療科を経験し、看護師教育や思春期教育にも関わる。青年海外協力隊として海外に赴任後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。現在はシンガポールの産婦人科に勤務、日本人の妊産婦をサポートをしている。また、助産師25年以上の経験を活かし、オンラインサービス「エミリオット助産院」を開設、様々な相談を受け付けている。
夜間断乳に役立つアイテムのおすすめ
夜間断乳をスムーズに進めるための、おすすめアイテムを紹介します。
おしゃぶり「ピジョン おしゃぶり6ヶ月以上/L ミニー」
赤ちゃんの気持ちを落ち着け、入眠をサポートしてくれる小児科医監修のおしゃぶりです。柔らかいシリコン素材でできており、歯の発達に影響が少ないように配慮されているので安心して使えます。月齢に合わせて0ヵ月以上(S)、3ヵ月以上(M)、6ヵ月以上(L)と3つのサイズから選べます。
「ベイビーゾウ 寝かしつけ用おもちゃ
ママの心音、雨の音など15種類の優しい睡眠音と子守唄、寝かしつけに最適な映像を投影することができる寝かしつけ用おもちゃです。15分間、30分間、1時間、連続ループ再生の4種類のタイマーがついており、赤ちゃんの入眠を助けてくれます。ストラップ付なので、お出かけ時のベビーカーに掛けて使うこともできます。
「たまひよ 抱っこ布団 メッシュ素材 丸洗いできる!安心抱っこふとん(日本製) スター」
抱っこから寝かしつけまでスムーズに行える抱っこふとんです。赤ちゃんの背中スイッチ対策としても使用できます。安定感が抜群なため、慣れていないパパも怖がらずに抱っこすることができます。肌に優しい綿100%で丸洗いもできるので、安心して使えます。
夜間断乳は焦らずに
夜間断乳のメリットや開始時期、先輩ママの夜間断乳アンケート結果を紹介しました。夜間断乳は必ず行わなければならないことではありませんが、卒乳・断乳がスムーズになる可能性もあります。赤ちゃんの成長やママの体調、家庭の事情などに合わせて、焦らずに行いましょう。
文・構成/HugKum編集部