こんにちは!離乳食インストラクターの中田馨です。今回は副菜の定番ポテトサラダを離乳食に取り入れるときの注意点やレシピをお話します。
目次
離乳食のポテトサラダはいつから?
いわゆる私たちがよく食べているポテトサラダを、子どもが食べられるようになるのは幼児期以降です。それはなぜかと言うと、離乳食期には、まだあえて使わなくてもいい食材が使われているからです。その食材については、以下で詳しく説明します。離乳食初期から「離乳食用」として、赤ちゃんが食べられる食材を使い、離乳食期はポテトサラダを作ってみましょう。
ポテトサラダにおすすめの具材と下ごしらえ
では、おススメな食材をその下処理を紹介します。
じゃがいも
じゃがいもはポテトサラダのメインの食材です。
・皮をむく。芽があれば取り除く
・水につけてアクを抜く
ここまでしてから、ゆでて調理がスタートです。
きゅうり
大人のポテトサラダの場合、きゅうりは薄く切って塩をふりかけ水気を切るのが定番かと思います。でも、離乳食期にきゅうりを使う時は、火を通してもらいたいので以下の下処理をしてください。
①:ピーラーなどで皮をむき、1㎝幅に切る。
②:①をお湯でゆでる。赤ちゃんの食べやすい大きさに切る。
たまねぎ
大人のポテトサラダの場合、玉ねぎも生のまま使うこともあると思いますが、こちらも離乳食期には火を通します。
①:玉ねぎの皮をとり、薄切りにする
②:①をお湯でゆでる。
ハムは使ってもいい?
ハムは、ポテトサラダのアクセントになる食材ですが、離乳食にはあえて使いません。それは、大人用に作られた肉の加工品だからです。幼児期以降から、少量を極たまに使用するところからスタートさせましょう。
じゃがいも以外のいも(里芋・さつまいも)などでも可能?
じゃがいも以外でも、ポテトサラダを作れます。例えば、さつまいもや里芋。里芋は離乳食中期から使えます。ぬめりで口周りがかぶれることがありますので、口周りに付いた時は、濡れたガーゼなどで拭き取ってあげましょう。
味付けの調味料は?マヨネーズは使ってもいい?
ポテトサラダの味つけには、マヨネーズを使うことが多いと思います。でも離乳食期にはマヨネーズは避けたい食材の一つです。その理由は、生卵を使用していることと、油が多いということ。1歳半を過ぎ、幼児期に入ってから徐々に使えるようになりますが、その時も以下のように使用しましょう。
・加熱する
・少量だけにする
・極たまに使う
離乳食用ポテトサラダの保存方法
多めに作った、離乳食用のポテトサラダの保存期間です。
冷蔵保存は2日間
冷蔵庫に保存する場合は2日を目安に食べきります。保存する場合は以下を守りましょう。
・新鮮な食材を使って作る
・食べ残しの保存を再度食べるのはNG
・1回分を密封状態で保存
・食べる前に加熱する
冷蔵保存でやりがちなのは「あまり食べなかったので、次の食事の時間に与えよう」と言う食べ残しの保存。スプーンでひとすくいしかしていないとしても、衛生的にNGです。
冷凍保存方法
冷凍保存する場合は、1週間を目安に食べきります。冷蔵保存の際と同じなのですが、冷凍保存するときも、
・新鮮な食材を使って作る
・1回分を密封状態で保存
・食べる前に加熱する
上記を基本に作ってください。
大人用ポテトサラダからの取り分け方法
大人のポテトサラダから取り分ける一例を紹介します。
離乳食用ポテトサラダのレシピ
<材料>
(注*は大人用)
じゃがいも 4~5個
*ハム 2枚
きゅうり 1/3本
*にんじん 1/4本
玉ねぎ 1/4個
*マヨネーズ 大さじ3
*塩 少々
*コショウ 少々
<作り方>
・じゃがいもは、乱切りにして水につける
・ハムは、短冊切りにする
・きゅうりは、輪切りにする。塩もみする。離乳食用は、皮をむいて赤ちゃんが食べやすい大きさに切りゆでる
・にんじんはいちょう切りにして、下ゆでする
・玉ねぎは、薄切りにして軽く湯がく。離乳食用は、赤ちゃんが食べやすい大きさに切りゆでる
1.じゃがいもをゆでて粉ふき芋にし、細かくつぶす→離乳食に取り分ける
2.ハム、きゅうり、にんじん、玉ねぎ、マヨネーズを加え混ぜ合わせ、塩コショウで味を整える。
3.離乳食用に取り分けたじゃがいもに、きゅうり、玉ねぎを加え必要があれば塩で味を整える。
マヨネーズを使わない 味付け代用方法
上記の、大人のポテトサラダからの取り分け方法では、離乳食の味つけに塩を使いましたが、他にも味付けすることができます。
ヨーグルトで代用
ヨーグルトをマヨネーズの代わりに使うことができます。加糖ヨーグルトではなく、プレーンヨーグルトを使いましょう。
育児用ミルクで代用
育児用ミルクを少し入れてもOK!甘みが増しますし、まろやかな味になります。
離乳食時期別ポテトサラダレシピ
では、各時期に食べられるおすすめポテサラを紹介します。
育児用ミルクでポテトサラダ(離乳食初期)
<材料>
じゃがいも 15g
にんじん 5g
育児用ミルク 10ml
<作り方>
1.じゃがいも、にんじんは1㎝厚さに切る。じゃがいもは水につけ、あくを取る。
2.鍋に水を入れ、じゃがいもとにんじんをやわらかくなるまで茹でる
3.2を裏ごしし、粉ミルクを混ぜ滑らかにする
さつまいもでスイートポテサラ(離乳食中期)
<材料>
さつまいも 20g
ブロッコリー(花蕾) 5g
プレーンヨーグルト 5g
<作り方>
1.さつまいも1㎝厚さに切る。水につけ、あくを取る。ブロッコリーは花蕾の部分を細かく切る。
2.鍋に水を入れ、さつまいもをやわらかくなるまで茹でる。途中でブロッコリーも加える。
3.2をザルにあげ、ボウルの中で細かくつぶす
4.プレーンヨーグルトを混ぜ合わせる
里芋の和風ポテサラ(離乳食後期)
<材料>
里芋 30g
コーン 5g
きゅうり 5g
かつお昆布だし 200ml
<作り方>
1.里芋は1㎝厚さに切る。コーンは薄皮をむき半分に切る。きゅうりは皮をむき薄い半月切りにする。
2.鍋にだしを入れ、里芋をやわらかくなるまで煮る。途中でコーンときゅうりも加える
3.2をザルにあげ、ボウルの中で少し粒を大きめにつぶす
*だしの味でOK!のメニューですが、必要があれば、2でしょう油を加える
ポテトグラタン(離乳食完了期)
上記で紹介した、大人のポテトサラダからの取り分けしたポテトサラダを使用します。
<材料>
離乳食用ポテトサラダ 40g
牛乳 15ml
ピザ用チーズ 5g
<作り方>
1.耐熱皿に離乳食用ポテトサラダ、牛乳、ピザ用チーズを入れる
2.1をトースターで5分焼く
離乳食用に作ったポテトサラダは、多めに作って味つけを変えれば大人用に変身します!ぜひ家族でいろいろなポテトサラダを楽しんでください。
記事監修
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。