なんで「あまおう」か知ってる? 子供たちが大好きな苺の名前の由来

子どもから大人まで、みんなが大好きな苺。よく目にする人気ブランドは、「とちおとめ」「あまおう」「さがほのか」あたりでしょうか。最近では変わった名前の苺も目にするようになってきましたが、そもそも苺の名前ってどのようにつけられいるかご存知ですか。気になったので少し調べてみました。

「あまおう」の名は、“かい、るい、おきい、まい”の頭文字をとったもの

現在日本で栽培されている主な苺42種の断面図を掲載したユニークな図鑑『いちごだんめん図鑑』には、断面の写真とともに各苺にまつわるプチ情報も書かれています。その中には、苺の名前の由来に関する記述もあります。

福岡県を代表する高級ブランド苺といえば、そう、「あまおう」ですよね。「あまおう」と聞いて、“甘い”苺の“王様”で“甘王”という漢字を思い浮かべる方もいらっしゃるかと思いますが、違います!  実は「あまおう」の名は、“あかい、まるい、おおきい、うまい”の頭文字をとったものなんだそう。

苺の名前では、「さがほのか」や「とちおとめ」、「いばらキッス」、「越後姫」などの産地が入っているもの多いような気がします。

ここで問題です。「ゆうべに」という苺には、産地の名前が入っています。どこの産地かわかりますか?

答えは熊本県。「ゆうべに」の「ゆう」は、熊本県の「熊」の音読みから来ているのだそう。「べに」はあざやかな赤の「紅」です。

他にも、日本初の種子繁殖型品種である「よつぼし」は、“甘味・酸味・風味がそろって4つ星級においしい”ことからつけられたとのこと。育成者の萩原章弘氏にちなんで命名された「章姫」などもあります。

いちごなのに真っ白なものも!?

また中には、「いちごは赤いもの」という概念を覆すようなこんな真っ白なものも。これは奈良県の「パールホワイト」という品種。白いいちごに真っ赤な種、という見た目がかわいすぎです。

普段何気なく食べていた苺にも、いろんな名前の由来があるのですね。名前だけでなく、断面図や形&硬さ、産地など、苺のことがもっと知りたくなったときは、『いちごだんめん図鑑』を読んでみてください。子供と一緒にあてっこ遊びや、買ってきたいちごを切って、図鑑と比べてみても、楽しいですね。

実は日本全土で栽培!折り込みのいちごMAPが圧巻!

図鑑に織り込まれたマップを広げると、全国のいちご産地が。熊本や佐賀など、いわゆる有名産地の他にも、全国でまんべんなく栽培されていることがわかりますね。これ、小学生の自由研究ネタの参考にもいいかもしれません!

 

手のひらサイズのコンパクト感がかわいい、変わり種図鑑です!

もっと知りたくなった方はこちらを。1ページに1種、いちごの断面と共に品種や特徴が紹介されています。築地市場を知り尽くした、著者のわたなべさんならではのコメントも読み応えあり!

『いちごだんめん図鑑』(小学館/¥900+税)
2018年1月15日の苺の日に、「築地市場ドットコム」のTwitterアカウントから発信された「苺の断面図カタログ」。日本で栽培されている主な苺を、断面図で紹介し、さらに形や硬さによってチャート分けしたカタログはSNSを中心に拡散され話題に。その断面図カタログが元となり、一冊のミニ図鑑が完成しました。品種それぞれの特徴や名前の由来などの豆知識も加わり、見ごたえ&読み応えもバッチリ。奥が深いいちごの世界にハマること間違いなし!

著者:わたなべまこ@築地市場ドットコム
築地市場の美味しい食材をお届けする通販サイト「築地ドットコム」のTwitterの中の人。本業であるウェブデザイナーのセンスを生かし、食材の断面図の面白さを知ってもらうために断面図カタログを制作しSNS上に発信中。
▶︎購入はこちら

文/井上加織

編集部おすすめ

関連記事