春分の日の決め方|年ごとに変わるのはなぜ? 決まり方や計算方法を解説!

2021年の「春分の日」は3月20日(土曜日)です。毎年、春分の日が訪れると春の気配を感じ、自然のエネルギーや生命の躍動を実感するようになります。では、春分の日が年によって違っていることはご存知でしょうか?

この記事では、あまり知られていない春分の日の決め方をわかりやすく解説していきます。春分の日の概要や春分の日を決めているのは誰なのかなどを詳しく解説。また、天文学や暦からも春分の日の意味を考えてみました。さらに、春分の日を求める計算式や過去と未来の春分の日の日付、その早見表などもご紹介します。

春分の日はどうやって決まる?

春の到来を告げる「春分の日」が近づいてきました。本格的な春の到来を感じるとともに、春分の日を境に日照時間も長くなっていきます。では春分の日は、どうやって決められているのでしょうか?

まずは、春分の日の概要、過ごし方、秋分の日との違いから見ていきましょう。

そもそも、春分の日とは?

春分の日は、国民の祝日になっています。1948(昭和23年)年に「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」として、祝日法で制定されました。古くは「春季皇霊祭(しゅんきこうれいさい)」という祭日でしたが、戦後、国民の祝日と定められました。

春分の日を境にして、冬の間、長かった夜の時間と短かった昼の時間が等しくなり、太陽が上っている時間は長くなっていきます。他の国民の祝日と違って、毎年、日付が固定されていないことも春分の日の大きな特徴です。

 

春分の日の過ごし方

春分の日は「彼岸(ひがん)」の中日にあたります。昼と夜の時間が等しくなる春分の日は、太陽が真東から昇り、真西に沈みます。太陽が真西に沈む彼岸の中日は、古来から「極楽浄土とこの世が最もつながりやすくなる日」といわれ、ご先祖様を供養するためにお墓参りを行う習慣が根づきました。

春分の日には、ご先祖様の供養や邪気祓いの願いを込め、ぼたもちや赤飯、彼岸そば・うどんなどを食べる風習が各地に残っています。また、春分の花としては、牡丹や木蓮などがあげられます。

春分の日の過ごし方は、以下の記事でも詳しくご説明しています。

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春分の日と秋分の日の違い

毎年3月に春分の日が来るように、毎年9月になると「秋分の日」がやってきます。1948(昭和23年)年に「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ日」として、国民の祝日として制定されました。秋分の日も太陽が真東から上がり、真西に沈むため、昼と夜の時間がほぼ等しくなる点では、春分の日と同じです。

ですが、秋分の日を境に、昼よりも夜の時間が長くなっていきます。夜よりも昼の時間が長くなっていく春分の日とは逆です。

春分の日と秋分の日の違いをもっと詳しく知りたい人は、以下の記事をチェックしてください。

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春分の日は誰が決めるの?

毎年の春分の日の日付は、一体、誰が決めているのでしょうか? ここからは、春分の日が毎年変わるのはなぜなのか、そして、誰が春分の日を決めているのかを見ていきましょう。

さらに天文学的見地や暦から見た春分の日の意味も詳しく紐解いてみました。

春分の日が毎年変わるのはなぜ?

春分の日の日付は、毎年、固定されていません。春分(の日)は、1年に1度「春分点」と呼ばれる天体学上のポイントを太陽が通過する時間(日)を指したものです。

しかし、実際に地球が太陽を回る公転日数は、平均すると約365.24219日、暦の365日とはズレがあります。時間に換算すると、毎年約6時間のズレが生じています。この約6時間のズレから、毎年、春分点を太陽が通り過ぎる時間(日)にもズレが生まれるため、春分の日は固定されていないのです。

 

春分の日を決めているのは国立天文台

春分の日を決めているのは「国立天文台」という日本の天文学の中核を担う機関です。前年の2月1日に春分の日と秋分の日の日付が記された「暦要項(れきようこう)」が官報に掲載され、春分の日と秋分の日の日付が正式に決まります。

天文学的に見た春分の日

春分の日を天文学的に見てみましょう。

太陽の位置を日没直後に観測すると、夜空の中を毎日、少しずつ移動し、1年で元の位置に戻っていることがわかります。この天球(地球を中心とした夜空)における太陽の通り道を「黄道」と呼びます。そして地球の赤道を天空まで延長したものを「天の赤道」と呼び、黄道と天の赤道が交わる2点をそれぞれ「春分点」「秋分点」と呼びます。

春分点は黄道の位置を表す「黄経」でいうと0度にあたります。2021年は3月20日18時37分に太陽が春分点を通過するため、3月20日が春分の日となります。

暦の上での春分の日

暦から春分の日を見た場合、春分は旧暦の「二十四節気(にじゅうしせっき)」で分けられた24の季節のうちの1つにあたります。

二十四節気は、古来の中国から伝わった暦で、太陽の位置を基準に1年を15日前後の24の時期に分割したものです。二十四節気の春の気配が始まる1番目の立春から雨水、啓蟄、春分と4番目になります。天文学的に見た春分は、太陽が春分点を通過する「時間」を指しますが、二十四節気では今年の春分は3月20日~4月3日までを指します。

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春分の日を求める計算式

ここからは、春分の日の計算式をご紹介します。国立天文台が定めた計算式をもとにExcelなどの表計算ソフトを使って算出する方法、また「平気法」や「定気法」を使い、二十四節気を定め、春分(の日)を求める方法があります。

 

計算式1:Excel法

前述したように、春分の日は国立天文台が定めています。その国立天文台と同じ計算式で春分の日を誰でも算出することができます。計算式を使い、Excelに数字を入力するだけで、春分の日を割り出すことができるのです。以下がその計算式になります。

INT(20.8431+0.242194*(自分が調べたい年-1980))-INT((自分が調べたい年-1980)/4)

[計算方法]
1. Excelにセルに自分が調べたい年を入力

2. その下段のセルを選択し、数式バーにある「関数の挿入」をクリック

3. 「関数の挿入」のダイアログボックスでDATE関数を検索して挿入

4. DATE関数の「関数の引数」と表記されたダイアログボックスの中の「年」「月」「日」に以下を入力

[入力内容]
・年:自分が調べたい年を入力したセル(例えば、A1やB2など)を選択

・月:「3」を入力

・日:「INT(20.8431+0.242194*(自分が調べたい年-1980))-INT((自分が調べたい年-1980)/4)」を入力

5. 入力後「OK」をクリック

計算式2:定気法

「定気法(実気法)」は、太陽の通り道である「黄道」を24等分、つまり太陽が15度(360度÷24)進むごとに各節気を定めていく方法です。空間分割法とも呼ばれます。

地球は太陽の周りを楕円で回っているため、季節によって15度進む時間は変わります。つまり、定気法では、二十四節気の間隔が一定にはならず、1節気ごとの長さ(日数)は不均等になります。

計算式3:平気法

「平気法(恒気法・常気法)」は、1年を時間で24等分する方法で、時間分割法とも呼ばれます。365日÷24=15.2日、つまり15日が1節気になります。平気法は、実際の太陽の動きを無視しているため、定気法と比較した場合、最大約2日の違いが生じます。

【早見表】過去と未来の春分の日

2021年を基準に前後5年間、合計10年間の春分の日を並べてみました。ただし、太陽をめぐる地球の動き(公転速度など)は常に変化しているため、2022年以降の春分の日が、必ずしもこの日付通りになるとは限りません。

2017年 3月20日(月曜日)
2018年 3月21日(水曜日)
2019年 3月21日(木曜日)
2020年 3月20日(金曜日)
2021年 3月20日(土曜日)
2022年 3月21日(月曜日)
2023年 3月21日(火曜日)
2024年 3月20日(水曜日)
2025年 3月20日(木曜日)
2026年 3月20日(金曜日)

‌‌春分の日は春分点を通過する太陽の時間で決まる

国民の祝日である「春分の日」は、その日付が固定されていません。春分の日は、天文学上のポイントである「春分点」を太陽が通過する日付で決まりますが、その動きは地球の公転速度などによって毎年変わるためです。春分の日は、太陽をはじめとする天体を観測している国立天文台が定めています。国立天文台が定めた計算式をもとにExcelに数字を入力すれば、自分でも来年以降の春分の日を算出することができます。

春分の日は、自然の息吹や本格的な春の気配を感じながら、ご先祖様に感謝の気持ちを示し、ぼたもちや赤飯などに食卓に並べて、季節の移ろいを楽しみたいものです。

文・構成/HugKum編集部

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