子育て世代がやっている「朝起きる方法」は?子供を起こす効果的な方法を教えて!

朝の目覚めがいいと1日のモチベーションが高まるともいわれていますが、なかなか朝の目覚めを改善するいい方法が見つからないと悩んでいる子育て世代のママパパはめずらしくないのでは。乳幼児期は、夜中に起きたり、夜泣きの日が続くことも多く、睡眠サイクルが崩れ昼夜がわからなくなる経験をしたことがあるママパパも多いと思います。

そこで今回は、子育て世代のママパパが実践する朝すっきり起きられる方法を調査。朝起きれない原因を探りながら、朝が苦手な子供を効果的に起こす方法を教えてもらいました!

朝、起きられないのはなぜ?

まずは、7~12歳のお子さんをもつママパパに起床時の寝ざめのよさについて伺いました。どのくらいの子育て世代のママパパが朝に心地よく起床できていないのでしょうか。

Q.起床時の寝覚めはよい?悪い?

今回のアンケートでは、乳幼児期のお子さんを持つ家庭は対象外ではありましたが、意外にも約半数のママパパは「寝覚めがよい」もしくは「とてもよい」と回答。子供が小学生になると、乳幼児期に比べてだんだんと手がかかりにくくなり、睡眠サイクルも定着し、朝の寝覚めが改善したママパパが多いことも考えられます。一方、「寝ざめが悪い・とても悪い」との回答は約20%に留まりましたが、「どちらでもない」との回答は約30%を占めました。よって半数は「寝覚めがいい」とは感じていないということがアンケート結果から見えてきました。

では、なぜ朝の寝覚めがいいと感じられないのでしょうか。原因として考えられる点をみていきましょう。

朝起きられないことで考えられる原因

朝起きられない原因に「睡眠」が深く関わっているようです。朝起きられない傾向があるのは大人だけではなく、子供にもめずらしくない症状のようですね。

熟睡できていない

十分な時間睡眠をとっていても、朝起きたら疲れがあまりとれていない、寝た気がしない、日中強い眠気におそわれるなどといった症状はありませんか。正しく睡眠がとれていないと朝になっても疲れがとれず、起床するのがつらくなることも。さざまな原因が考えられますが、そのひとつとして睡眠の質が悪いことが考えられます。

「睡眠時無呼吸症候群」は就寝中に気道がふさがり無呼吸になる病気で、睡眠の質を低下させる病気のひとつです。浅い眠りを繰り返している状態を招き深い眠りができず、いびきや歯ぎしり・食いしばりの原因にも。寝ていてもきちんと寝られていない状態であるため起床時の疲れにつながります。朝すっきり起きるには、質のいい睡眠をとることが重要です。

睡眠の問題がある可能性も

朝すっきり起きられない人のなかには、睡眠に関係する病気が存在している可能性もあります。特に小学校高学年から中学生の思春期の子供にも多くみられる「起立性調節障害」は、自律神経機能不全によるものであり、頭痛や倦怠感、朝の起床困難などの症状がみられます。夜に目がさえ、昼夜が逆転する生活になることもあり、不登校や引きこもり、発達障害にもつながる場合も。

いつも午前3~6時くらいの明け方まで眠られない、お昼になってようやく起きられるなどの症状がみられる場合は「睡眠相後退症候群」の可能性も。朝に行う光療法や夜のメラトニン投与で治療ができるといわれています。

そのほか、不眠症、うつ病、過眠症などが原因で朝起きられないことも考えられます。いずれにせよ早期において適正な対応が必要であるため、このような症状がある場合は医師や専門家に相談するようにしましょう。

乳幼児の場合は「乳幼児慢性不眠障害」の場合も

ひどい夜泣きをする乳幼児の場合は、「乳幼児慢性不眠障害」の可能性があります。寝つきが悪い、途中で起きる、早朝の目覚め、日中ぐずつくことが多いなどの症状がみられる場合は要注意。「乳幼児慢性不眠障害」の症状や判断基準については以下の過去記事を参考にしてみてください。「乳幼児慢性不眠障害」は、子供の発達への影響がでることもあるのでまずは小児科医に相談するようにしましょう。

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朝スッキリ起きるために見直したいこと

朝すっきりと目覚めるには、質のいい睡眠をとることがひとつのカギです。朝の寝覚めが悪いと感じる人は、生活習慣の見直しが必要な場合も。朝に心地よく目覚めることを妨げている悪習慣がないか、まずは自分の生活を見直してみましょう。

寝る前のスマホチェック

寝る支度を終え、いざ寝床につくとついついスマホをいじってしまう習慣はありませんか。気付けば寝床について1時間以上もスマホを見続けていたなんてことも。スマホやタブレット、PCの液晶画面から出てくるブルーライトは、眼への負担だけでなく、脳の体内時計をくるわせ、眠りの妨げの原因となります。ブルーライトのみならず強い光や白っぽい蛍光灯も睡眠に影響を与えるといわれており、最低でも睡眠の1時間前からは光を意識するようにしてみましょう。

生活のリズムと普段の習慣を見直す

快眠を得ることで朝のすっきりした目覚めにつながることも。以下のポイントを参考に、普段の生活習慣を見直し生活のリズムを整えてみましょう。

  • 日中(特に朝)に光を浴び、昼夜のメリハリをつける
  • 昼寝は15分程度にし、夜に寝つきが悪くならない程度に
  • コーヒーやお茶、チョコレートなどのカフェインを含む飲食は、就寝時間の5~6時間前からは控える
  • 夕方~就寝から3時間前までの間に軽い運動をする
  • 寝つきをよくするには、入浴は2~3時間前にすませておく(就寝直前の入浴は深い眠りを促すといわれていますが、寝つきが悪くなる場合も)
  • 規則正しい生活で体内時計を整え、睡眠時間(就寝・起床時間)を体に記憶させる
  • 朝食に、炭水化物と幸せホルモン(セロトニン)やダークホルモン(メラトニン)の原料となるトリプトファンの多い食材(卵、バナナ、チーズ、豆乳など)をとるようにする

就寝時間にこだわりすぎて眠れない状態が続くと、不安を助長してしまうことがあります。眠くなってから寝床につくようにし、起床時間はきちんと守るようにすることで睡眠健康満足度が向上したという研究報告もされています。

記事監修

鍼灸・接骨・漢方の犬山堂代表兼院長
三輪 考司(みわ たかし)

明治国際医療大学卒業後、某有名人気番組でひざ関節評論家として有名なの戸田先生とともに、変形性ひざ関節症用足底板(足関節固定バンドソフラウルファー®)の共同研究・開発をおこなう。名古屋医専、ユマニテク医療福祉大学校、名古屋平成看護医療専門学校、岐阜保健短期大学医療専門学校等医療系専門学校での教育経験や多数の講演・セミナー経験を経て、全国的にも稀なワンストップ型東洋医学治療院として、鍼灸・接骨・漢方の犬山堂を開院し、代表兼院長をつとめる。

 不定愁訴やメンタル(うつ)、変形性ひざ関節症、天気痛、尿トラブル、不妊症、ED、機能性ディスペプシア(FD)、過敏性腸症候群(IBS)など、現代の西洋医学では治療のむずかしい病気に対して、鍼灸および漢方を用いて、東洋医学での先進的な治療をおこなっている。

 

みんなはどうしてる?朝起きる方法アイディア集

お弁当作りや家事に追われる忙しい朝に5分たりとも寝坊なんてしていられない!睡眠はきちんととれているけど、朝は苦手というママパパも多いのでは。

子育て世代のママパパが実際にやっている朝起きる方法を教えてもらいました!

目覚まし時計を早めの時間にセットする

どうしても1度だけのアラームでは起きられないという人は、目覚ましの設定時間を早めにセットしておくのが安全なよう。携帯のスヌーズ機能を使うと、完全にオフにするまで何度も起こしてくれるのでおすすめだそう。

「目覚まし時計や携帯のアラームは絶対にスヌーズにし、何度も鳴るように設定をしている。絶対にこの時間に起きないと遅刻するという時間よりも早めに設定をして 目覚めている。体が起き上がらないので 意識がある状態で布団の中で過ごす。」(30代・徳島県・子ども3人)

寝る前に翌日をイメージする

翌日に楽しみにしていることや予定を寝る前に頭の中でイメージすると起きやすくなるというママの声も。意識するだけでも朝に変化がみられるようですね。

「少しスムーズに起きれる」(30代・岩手県・子ども3人)
「意識をするとしないでは違いがあると思う」(50代・福岡県・子ども1人)

起きる時間に合わせて部屋を温める

寒い冬の朝は暖かくて心地いいお布団の中からでたくなく、ズルズル時間を過ごしてしまいがち。起きる時間に合わせて部屋を暖めておくと、寒さに負けてしまうこともありませんね。

「寒くておきられないという事が無くなった」(50代・神奈川県・子ども2人)

朝日が入るようにする

朝日の自然な光を浴びることで脳が目覚めるといわれています。朝日が当たる部屋で寝るようにするなどベッドの位置も工夫してみるのもよさそうですね。

「自然に目覚めるが、季節によって時間が変わるのが欠点」(40代・東京都・子ども2人)

子どもスッキリ起こすアイディア集

子供が朝すっきり目覚めるには、モチベーションを高めることが大切なよう。みんながやっている朝が苦手な子供を効果的に起こす方法をまとめてみました。

夜は早く寝かせる

寝る時間をきちんと決めて生活のサイクルを整えておくと、朝起床する時間も自然と身につくもの。就寝時間を守り、夜更かしはしないようにするのが大切ですね。

「スマホなどを見ていても、就寝時間を徹底させる。きちんと起きることが出来ている」(40代・埼玉県・子ども2人)

朝の習慣をつける

朝のルーティンをしっかり守り身につけることで、慌ただしい朝の支度に親の手がかからなくなったという声も。小さい頃から朝にすることを習慣づけ、子供自身が自分で行動できるようにしておくと、これやりなさい!あれやりなさい!なんて言わなくてすむようになることもあるようですね。

「小さい時からの習慣付けで朝は手がかからない。 朝やる事(運動、食事)の時間も習慣づける。」(30代・長野県・子ども3人)

優しく起こす

朝は子供も気持ちよく目覚めたたいもの。怒鳴って起こすより、やさしく起こしてあげることで子供もすんなり起きてくれることが多いよう。飼っている犬に子供を起こしてもらうなど、ママパパもいろいろと工夫しているようですね。

「なるべく明るい声で『おはよう』と声をかけて、頭や体をさすってあげる。子どもも眠たいようだがまあまあいい態度で起きてくる。」(40代・東京都・子ども3人)
「犬を使うとわりと、仕方ないなーという感じで起きるので後の行動もスムーズでお互いストレスがない。」(40代・静岡県・子ども1人)

朝食を好きなメニューにする

大好きなメニューを朝食で用意しておくとすんなり起きてくれることも。「明日の朝は○○ちゃんの好きなフルーツを準備しておくね」と前の日の夜に言っておくだけでも効果的だとか。毎日のメニュー設定に悩みますが、子供の目覚めのモチベーションを高めるにはいいアイデアですね。

「デザートに惹かれてさっと起きてきます。 早く来ないとデザートママが食べちゃうよー と言うと走って居間にやってきます。」(30代・北海道・子ども2人)

好きな曲や動画を流す

Youtubeは子育てのお助けアイテムのひとつ。お気に入りの動画や曲を流すことで、パッと目を覚ましてくれることも。朝に見られる動画はひとつだけなどスマホやタブレットなどで動画が見られる時間をきちんと決めておくとよさそうですね。

「YouTubeの好きな動画を再生するとすぐに起きる。すぐに目が覚め、動画を集中して観る」(30代・宮城県・子ども2人)
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快適な目覚めで1日をスタート!

今回のアンケート結果からは約半数の子育て期のママパパが朝の寝覚めがいいとは感じていないことがわかりました。朝の目覚めは睡眠に大きく関係しており、生活のリズムや習慣を少し見直すだけでも改善することができる場合があるようです。朝の目覚めがいいとエネルギッシュな1日を迎えられることもあり、大人も子供も快適に朝をむかえたいもの。ちょっとの工夫で心地よい目覚めができるようになった先輩ママたちの工夫をぜひ参考にしてみてください。

 

文・構成/HugKum編集部

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