「赤ちゃんが欲しい」「妊活を始めようかな」と考えている方は、排卵日についてどのくらい理解していますか。排卵日は妊娠しやすい日と言われており、妊活を進める上で理解をしておく必要があります。
今回は、排卵日はいつ来るのか、排卵日の妊娠確率について解説します。また、排卵日・危険日を知る方法や計算式、排卵日に起こりやすい症状や体調変化についても紹介します。
妊娠しやすい日=排卵日がいつなのか計算でわかる!
妊活で大切なのは、「自分の体のリズム」と「妊娠のベストなタイミング」を理解することです。最も妊娠しやすいのは排卵日の前後と言われています。生理は始まると出血があるためわかりますが、排卵日はいつかのかわかりにくいですよね。まずは、排卵日(妊娠しやすい日)について説明していきます。
排卵日はいつ来る?
排卵日はいつ来るのでしょうか。ここでは、排卵日が来るサイクルと期間について紹介します。
排卵日とは
排卵日とは、妊娠に必要な卵子が卵巣から卵管へ放出される日を指します。この前後が最も妊娠しやすく、タイミングを合わせることで妊娠する確率を高めることができると言われています。反対に、妊娠を望まない人からは、排卵日は危険日とも言われています。
排卵日が来るサイクルは?
女性の体の中では、個人差はありますが25~38日の月経周期の間に赤ちゃんを迎える準備「排卵」が起きます。排卵は月経から次の月経予定日の間に起こり、排卵が起こる日のことを排卵日と言います。
排卵日は何日間ある?
排卵日は、月に1度しかありません。卵管に放出された卵子は受精できる時間が短く、10数時間以内と言われています。精子の寿命は2~3日間と言われているので、排卵日前後の5日間が最も妊娠しやすいタイミングと言えます。
排卵日の妊娠確率はどれくらい?
必ず妊娠できるわけではありませんが、排卵日の妊娠確率はどのくらいあるのでしょうか。
自然妊娠の確率は?
内閣府で発表された「妊娠適齢期を意識したライフプランニング 1」によると、自然妊娠の確率は10代では50%、20代では40%、30代では30%、40代では20%以下と言われています。年齢を重ねると、自然に妊娠する確率が減っていることあわかります。
妊娠の確率を上げるには?
妊娠の確率を上げるためには、排卵日をきちんと予測してタイミングを合わせることが重要です。排卵日を把握する方法として、「基礎体温を測る」「排卵日を予測するリズム法」「排卵日予測検査薬でチェックする」などがあります。他には、体の冷えを解消する、ストレスを溜めないようにすることも妊娠の確率を上げると言われています。
排卵日・危険日を知る計算式や方法
排卵日・危険日を知る計算式や方法には、どんなものがあるのでしょうか。
オギノ式
オギノ式とは、産婦人科医の荻野久作氏が1924年に発表した妊娠法です。「排卵してから生理が来るまでが12日から16日である」という荻野学説に基づき、自分の生理を記録することで、生理周期を知り排卵日を予測する方法です。オギノ式のように、排卵日を予測する方法のことをリズム法とも言います。
オギノ式は生理周期を把握する必要があるため、数カ月間、自分の生理を記録しなければなりませんが、費用がかからず経済的な負担が少なく始めることができます。
「コウノトリ:カップルで共有できる『妊娠・妊活サポート』アプリ」
生理や生理周期を入力するだけで、排卵日や妊娠可能日を把握することができる妊活サポートアプリです。プッシュ通知機能で大切な日をお知らせしてくれ、パートナーとの共有も可能。基礎体温の記録や生理予定日も予測できるので、日々の体調管理にも使えます。
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基礎体温
基礎体温の変化は、身体の状態を知る手がかりになります。正常に排卵が行われている女性の場合、基礎体温は低温期と高温期の2つに分かれており、その間が排卵日と言われています。低温期と高温期は一定のサイクルで繰り返されるので、毎日計測することで体調の変化やリズムを把握することができます。
「TDK基礎体温計(口中専用)」TDK株式会社
40秒で測れ、デジタル表示で見やすい口内専用の基礎体温計です。体温計本体に検温データを7回分保存できるので、すぐに記録できないときも安心です。TDKオリジナルアプリだけでなく、ルナルナ体温ノート、ペアリズムなど人気の妊活サポートアプリとの連携も可能です。保管ケース付きなので、旅行や出張などにも持ち運んで毎日計測することができます。
排卵検査薬
ドラッグストアや調剤薬局で購入できる排卵検査薬でも、排卵日を把握することができます。排卵検査薬は、尿の中に含まれる黄体形成ホルモン(LH)検知し、排卵の兆候であるLHサージから最も妊娠しやすい排卵日を約1日前に予測してくれます。尿をかけるだけで判定でき、5分で結果が出るものもあり簡単にチェックすることができます。
「【第1類医薬品】 ドゥーテストLHII 12回分」ロート製薬
2秒尿をかけ、5分待つだけで判定できる排卵検査薬です。大きな採尿部で尿はねしないだけでなく、尿量確認サインも付いているので、初めての方でも正しく検査することができます。12回分の検査薬は、1つずつ可愛い花柄の袋に入っており、さりげなく保管できる配慮も。
排卵日に起こりやすい症状や体調変化
排卵日の前後は女性ホルモンの分泌が変わるため、体調に変化が見られることもあります。では、排卵日に起こりやすい症状や体調変化には、どんなものがあるのでしょうか。
おりものが増える
排卵が近づくと、女性ホルモンの分泌に影響を受けおりものの量が増える傾向があります。さらに、排卵前のおりものは透明で年粘度が高いなど変化が見られ、このようなおりものが出ると排卵が近い可能性があります。
出血する
排卵日の2~3日前にごく少量の出血が見られることもあります。これは卵子を放出したときに起きた出血なので、病気ではありません。ただし、出血が鮮血やおりものに混ざった茶色い、長く続く場合は不正出血の場合も。他の病気の可能性もあるので、早めに病院で相談してください。
胃痛・腹痛がある
排卵日が近づくと生理に似たような腰が重くなったり、胃痛や腰痛を感じることもあります。これは排卵により卵巣の表面が剥がれる、卵子を包む袋が破れる際に起きる痛みで、人によっては耐えられないほどの痛みを感じる場合もあります。
下痢をする
生理前に便秘がちでも、排卵日の前だけは下痢になりやすいという人もいます。これは黄体ホルモンが多く分泌する影響でのむくみが関係しており、むくみによる体の冷えが原因です。靴下を履く、湯船につかるなど身体を温めるようにしましょう。
吐き気がある
ホルモンバランスの影響で、食欲不振や吐き気の症状が出る人もいます。吐き気と一緒にめまいを引き起こす場合も。排卵日に今まで感じたことがないめまいの症状が現れた場合は、妊娠の可能性も考えられるので早めに病院を受診しましょう。
心に余裕を持って焦らずに
排卵日について、いつ来るのか、排卵日の妊娠確率、排卵日・危険日を知る計算式や方法、排卵日に起こりやすい症状や体調変化について紹介しました。
排卵日の把握は、その時の体調や状況によって変わることもあります。「赤ちゃんが欲しい」「妊活を始めようかな」と考えている方は、基礎体温をつけるなど体調管理から始めてみませんか。
記事監修
南 真実子
祖父や父が産婦人科医であったことから医師を志し、自身も大阪医科大学医学部へ進学。卒業後、初期研修を経て大阪医科大学産婦人科教室に入局。主に腹腔鏡手術、不妊治療、周産期治療などに従事し、産婦人科専門医を取得。
検診業務にも従事し、マンモグラフィー読影認定医を取得。女性がいつまでも健康で美しく輝いていられるよう、さらなる高みを目指して、美容医療、アンチエイジング医療を行う。大手美容クリニックで活躍後、2017年に大阪美容クリニックを開院。婦人科・美容皮膚科を通じて、女性をトータルにサポートできるよう診療を行っている。
文・構成/HugKum編集部