スニーカーの汚れの原因は?
スニーカーが汚れる原因にはさまざまなものがあります。スムーズに汚れを落とすために知っておきたい情報を紹介します。
土や砂だけじゃない
外で元気いっぱいに遊ぶ子どものスニーカーには、たくさんの汚れが付いています。公園の土や砂汚れはもちろん、泥やほこりの付着も汚れの原因です。
ほかにも、スニーカーに付着する汚れには「汗ジミ」や「大気中の汚れ」が挙げられます。靴を履いて運動すれば、体操服などと同じように靴の中も汗で汚れています。
スニーカーの多くは布地でできており、砂や目に見えない小さな汚れが繊維の奥深くにまで入り込みます。洗濯せずに履き続けていることで、落ちにくい汚れとして定着してしまうのです。
子どものスニーカー 基本の洗い方
さまざまな汚れが付着しているスニーカーは、正しい洗い方をしなければ、汚れをうまく落とすことができません。
洗い方を間違えてしまうと、きれいになるどころか余計に汚れが染み込んでしまう場合もあるので注意が必要です。汚れをスムーズに落とすために知っておきたい、洗い方の基本を見ていきましょう。
用意するもの
スニーカーは「手洗い」が基本です。手際よく洗うために、必要なものをすべて用意してから始めましょう。
・洗面器やバケツ
・中性洗剤
・ブラシ
・酸素系漂白剤
・ゴム手袋
洗面器やバケツなどの容器は、つけ置き用や洗い桶として使用します。ブラシは柄の付いた靴洗い用のブラシを使用すると、手が届きにくい部分もきれいに洗えるでしょう。
縫い目や金具などの細かい部分の汚れを落とすときは、使い古した歯ブラシを利用する方法もおすすめです。
中性洗剤で取れない汚れや、スニーカーの黄ばみが気になる場合は、酸素系漂白剤を使います。ただし、天然皮革やスエードなどに漂白剤は使用できないので、布地のスニーカーのみに使用しましょう。
スニーカーに付いた汚れをはらう
洗う前の準備として、中敷きや靴紐などは外しておきましょう。
本格的に洗い始める前に、スニーカーの表面に付着したほこりや泥汚れなどをはらい落します。靴用のブラシを使用し、軽くブラッシングしながら落としましょう。
このとき、靴がよく乾いている状態のほうが、汚れは落としやすくなります。
ゴムの部分に付いた汚れは、「消しゴム」や水に濡らした「メラニンスポンジ」で軽くこするとよく落ちます。
手間はかかりますが、靴底などに付着した汚れを布地の部分に染み込ませないようにするために、省きたくない工程です。
つけ置きする
次に、バケツの中にぬるま湯を入れ、中性洗剤を溶かします。洗剤の量は「1リットルあたり小さじ1程度」です。漂白したい場合は、洗剤と一緒に酸素系漂白剤も投入しましょう。
洗剤水の用意ができたら、スニーカー・中敷き・靴紐を入れて20~30分程度つけ置きし、汚れを浮かせます。汚れのたまりやすい靴の内部にも、洗剤水が入るようにしましょう。
このとき、しっかりと汚れを落としたいからと長時間つけ置きするのは避けましょう。スニーカーの生地が傷んでしまう恐れがあります。
つけ置き後にブラシで洗う
つけ置きが済んだらゴム手袋をして、ブラシで汚れをこすり落とします。
スニーカーの素材が、メッシュなどの柔らかい生地の場合、ブラシで強くこすると傷んでしまうので、掃除用のスポンジでこすります。食器洗い用スポンジのような、柔らかいものを使うのがおすすめです。
スニーカー本体だけでなく、中敷きや靴紐もよく洗いましょう。靴紐の汚れがなかなか落ちない場合は、洗濯用石鹸をこすりつけて、両手で揉み洗いをします。
すすぎ・脱水・陰干し
スニーカーの汚れを落としたら、きれいなぬるま湯ですすぎます。洗剤の成分を残さないよう、たっぷりのぬるま湯を使用し、水の濁りがなくなるまですすぎましょう。
すすぎ終えたらよく水を切り、風通しのよい場所で「陰干し」します。直射日光をあてると色あせや変色が起こる可能性があるので、日陰で干すことがポイントです。
靴用ハンガーを使ったり、針金ハンガーを曲げて引っかけたりすると、乾きにくい靴の内部も早く乾かせるでしょう。
洗濯機でも洗える
スニーカーの素材によっては、洗濯機での丸洗いも可能です。革やスエードなどの素材ではできませんが、布やメッシュ素材のスニーカーは洗濯機を使用できることが多いです。
ただし、洗濯機の仕様によってもできる・できないがあるので、説明書を確認してから行いましょう。洗濯機でスニーカーを洗う際のポイントを紹介します。
あらかじめ汚れをはらい、つけ置きしておく
洗濯機でスニーカーが洗えるといっても、たくさんの汚れが付着した状態では隅々まできれいにするのは難しいものです。
泥汚れが付着したまま洗濯機に入れてしまうと、汚れが細かい粒子になって繊維の奥に入り込んでしまう恐れがあります。あらかじめ、靴底に付いた汚れや表面のほこりやゴミなどは落としておきましょう。
つけ置きまで済ませてから、洗濯機で洗い・すすぎ・脱水をする方法がおすすめです。
洗濯ネットに入れて洗濯機へIN
洗濯機に入れる前に、スニーカーを洗濯ネットに入れます。
洗濯機の中でスニーカー同士がぶつかったり、こすれあったりして傷んでしまうことを防ぐため、スニーカー・中敷き・靴紐に分けて洗濯ネットに入れましょう。
生地にクッション性のある「靴専用の洗濯ネット」を使用すると、洗濯槽を守る役割も期待できます。
乾燥機を使用すると靴が縮んだり傷んだりする恐れがあるので、自然乾燥させましょう。洗濯機の脱水でかなり水が切れているので、自然乾燥でもそれほど時間はかからないはずです。
せっかく洗濯したのになぜ黄ばむ?
スニーカーに付いた汗ジミによる黄ばみは漂白剤で落とせますが、洗濯後に黄ばみが浮いてくることがあります。時間をかけて一生懸命洗濯したのに、スニーカーが黄ばんでしまっては残念です。
なぜ、清潔な状態にもかかわらず変色してしまうのでしょうか。洗濯後に変色する理由や、黄ばみの落とし方を見ていきましょう。
黄ばみができる原因
洗濯した直後はきれいだったはずなのに、干した後に取り込んでみたら黄ばみが気になることがあります。
洗った後に出てくる黄ばみの原因は、繊維に残った洗剤に含まれる「アルカリ性」の成分が「紫外線」と反応するためです。
アルカリ性の物質は、紫外線にあたると黄色く変色する性質を持っています。洗剤の成分がスニーカーに残っていると、汚れを落とした後でも黄ばみができてしまうのです。
中性洗剤を使用して洗った後はよくすすぐこと、陰干しを徹底することで、洗濯後の黄ばみを防ぎましょう。
黄ばみの簡単な落とし方
スニーカーを洗った後に注意してすすぎをしても、縫い目や繊維の奥に洗剤の成分が残ってしまうことがあります。
できてしまった黄ばみを落とすには、スニーカーを洗った後、「ぬるま湯1リットルに対してお酢100ccを混ぜ合わせたもの」につけ込んで、アルカリ性の成分を中和する方法がおすすめです。
洗濯後に黄ばみができるのを防ぐには、すすぎの工程の後で、スニーカーがひたるくらいのぬるま湯に、お酢もしくはクエン酸を大さじ2杯ほど入れ、2時間程度スニーカーをつけ置きしましょう。
その後は、お酢のにおいがしなくなるまですすいでから水切りし、陰干しします。
スニーカーに付く汚れを防ぐ方法
スニーカーを洗う作業は手間がかかります。丁寧に洗うほどよく汚れが落ちますが、忙しい人にとっては負担になるでしょう。
頻繁に洗い過ぎても、スニーカーの素材を傷めて劣化を早めてしまう心配があります。洗濯の手間や洗う頻度を減らすには、汚れが付着しにくい工夫をすることがおすすめです。
できるだけ洗う手間を省くために押さえておきたい、スニーカーの汚れを防ぐ方法を紹介します。
防水スプレーを使う
新品のスニーカーを手に入れたら、履き始める前に「防水スプレー」を吹き付けておきましょう。防水加工をしておけば、水分ごと汚れを弾いてくれます。
フッ素系撥水や撥油剤などの働きでスニーカーの表面がコーティングされ、汚れが染み込みにくくなるので、手入れが楽になるでしょう。
さらに、小まめに表面に付いた汚れをブラッシングして落とすようにすれば、スニーカーを洗濯する頻度を減らせるはずです。
コロンブスの防水スプレー「アメダス」は、スニーカーだけでなく天然皮革の靴や雨傘、ウインドブレーカーなど幅広い用途に使えます。
ベビーパウダーをはたく
スニーカーの表面にベビーパウダーをはたいてコーティングするだけでも、汚れが繊維に入り込むことを防いでくれます。
ベビーパウダーは水分や油分を吸着し、サラサラの状態に整える機能があるので、生地に汚れが染み込みにくくなるのです。
できるだけきめ細かいパウダーを使うことがポイントです。それほど高価なものではないので、スニーカー用に一つ用意しておいてはいかがでしょうか。
キャンバス地にはろうそくが効果的
キャンバス地や布地でできたスニーカーに「白いろうそく」をこすりつけて、水分や汚れを弾く方法もおすすめです。
汚れが付いてしまっても、コーティングした「ろう」ごと洗い流せるので、スニーカーの清潔感を保てます。
まんべんなく表面にろうをこすりつけた後、ドライヤーの温風をかけると、より生地にろうそくの成分が密着しやすくなるでしょう。
ろうそくは非常時にも使用できるため、常備しておいて損はありません。
ピカピカのスニーカーで気持ちよく遊ぼう
スニーカーの汚れを落とす正しい方法が分かっていれば、生地を傷めることなく効率よく汚れが落とせます。洗う回数を減らしたければ「防水スプレー」や「ベビーパウダー」などを使用し、汚れの付着を防ぐことがおすすめです。
汚れのないきれいなスニーカーで、毎日を気持ちよく過ごしましょう。
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文・構成/HugKum編集部