ピーマンコップで苦手を克服?現役保育士だから分かる、子どもの食の悩みにお答え【教えて!保育士さんvol.7】

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HugKumでは【教えて!保育士さん】シリーズとして『保育士座談会』の様子を連載でお届けしています。 子育て中のみなさんへ、保育のプロである現役保育士さんのリアルな声をお伝えしていきます。

7回目のテーマは「食事に関するQA」です。毎日向き合う子どもの食事。野菜を食べてくれない、食事中に集中してくれない、など様々な悩みがありますよね。今回は、HugKumのママライターから集まった食の悩みをピックアップし、保育士さんと栄養士さんに質問してみました!

お話を伺った先生

左上:小学館アカデミーむさししんじょう第2保育園 篠絵美栄養士 右上:小学館アカデミーひよし保育園 伊藤麻美先生 左下:小学館アカデミーまいた保育園 有見萌黄先生 右下:小学館アカデミーつなしま保育園 貝増瑠美栄養士

好き嫌いは、どうやって克服させたらいい?

筆者:好き嫌いはどのご家庭でも頭を悩ませるテーマですよね。保育園ではどんな工夫をしていますか?

あきらめずに出し慣れさせる!

篠栄養士:子どもは初めて見るものや、食べ慣れていないものを食べてくれない傾向があります。

人気のない食材もあきらめずに出して慣れさせ、いつか食べられるようにと思っています。また、食欲は見た目から出てくるので、色合いにも気を配っています。

小学館アカデミーむさししんじょう第2保育園 篠 栄養士

野菜を好きにさせる方法は?

筆者:サラダの嫌いな子が、野菜をたくさん食べやすいメニューはありますか?

野菜は、煮たり蒸したりからスタート

篠栄養士:保育園では、野菜を和食や煮物にするとよく食べてくれます。ひじきの煮物や切り干し大根の煮物は出汁がきいているのでよく食べますね。

貝増栄養士:煮物は私の園でも人気です。その他、カレーやミートソースのようなしっかりした味のメニューなら、色々な野菜を混ぜ込んでもよく食べてくれますよ。

また、保育園のサラダは生野菜ではなく、蒸した野菜を使います。その時は、野菜の食感が残るように調節しています。

絵本から食育もGood

篠栄養士:野菜に関する絵本読むのも効果的。園で定番の本をご紹介します。

グリーンマントのピーマンマン

そらまめくんのぼくのいちにち

やさい

苦手克服の裏ワザは?

筆者:園児たちの好き嫌いをなくす、保育士さんならではの裏ワザってありますか?

子どもが好きなコト・モノを取り入れると◎

小学館アカデミーひよし保育園 伊藤先生

伊藤先生:電車好きのお子さんなら、スプーンに乗せて「●●ちゃんのお口のトンネルに入りますよー」と言って運んであげると食べてくれることも。

その子の好きなことや興味のあることと絡めるとうまくいくかもしれません。

有見先生:以前担当していた2歳児クラスで食事に興味のないお子さんがいました。ある日、栄養士さんがその子のラップに大好きなキャラクターを描いてくれたことがあって、その子はその日から食べられるようになったんです。嬉しかったですね。

野菜の中でもやっぱりピーマンが苦手

筆者:野菜の中でもどうしてもピーマンが苦手……という子どもが多いのですが、対処方法はありますか?

【1】繊維に沿って垂直に切る

篠栄養士:ピーマンは繊維を切ると苦みが出てしまいます。

繊維に沿って切ってみてください。

【2】下処理でお湯をかけるのも◎

篠栄養士:少しお湯をかけると苦みが抜けて食べやすくなりますよ

【3】食育体験も大事!

有見先生:食育体験も効果的です。

例えば、ピーマンの中をくりぬいてコップを作ったことがあります。 中にジュースを入れてあげると「おいしい!」と子ども達は飲んでくれ、みんなで「ピーマン食べられたねー!」と盛り上がりました。

筆者:へー! それは面白そうですね!

篠栄養士:他にも、夏にピーマンを育てるのもおすすめですよ。

ピーマンコップに挑戦

有見先生のお話で衝撃だったピーマンコップ。

筆者も、8歳の長男と、ピーマンが苦手な5歳の次男に試してみました!

結果は……?

ピーマンの香りに負けないよう、味の濃い100%のぶどうジュースを入れてみました。

最初はギョッとしていた2人。

見事クリア!

長男は「コップまで食べられるねー!」と言って、生のピーマンをかじり出してビックリ!

すると、ピーマン嫌いの次男が「コップがない時に、いいね」と言ってジュースを飲んでいるではありませんか。

少なくとも、ピーマンへの親しみは湧いたようです。大成功!

食事の時間は、楽しく過ごすことが大事

今回の取材で、保育士さん達は、園での食事の時間では無理強いせずに楽しい声かけをされているということが印象的でした。

子どもが好き嫌いをしたり、遊び食べをしたりすると、つい口うるさくなってしまう筆者でしたが、楽しい時間をつくることで、結果的に良く食べることにつながるのではという発見がありました。

【後編】では、食に興味がない子が食べたくなる工夫や魚レシピ、子どもが食べやすいひと工夫、誤飲対策法などをご紹介します。お楽しみに♪

 

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文・構成/寒河江尚子

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